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アマビエ
しおりを挟む時は弘化3年4月。
「疫病が流行ったら、私の絵を描いてみんなに拡散するがよい」
肥後国の海岸に突如として出没し、そう言い残して消えた妖怪――アマビエ。よう知らんけど。
その174年後。
疫病神エビスが消えて久しいが、それよりもっと厄介な疫病が世界中を震撼させている。
新型コロナウイルスである。
地球上に蔓延し数多くの死者を出し続けている病に打ち克つべく、江戸時代の胡散臭い妖怪相手に藁にも縋ろうとする日本人の何と多いことか。
とはいえ、僕も日本人。
巷で流行ってる"アマビエチャレンジ"、早くプロ野球を観に行きたいので僕も乗じて描いてみた。
無駄なスクロールは省略、進行方向はお約束の左。
一番最初に描いた鶏の亜種に見えなくもない。
描いてみて、ふと気づく。
拡散しろと言いつつ、その暁には疫病を退散させてやるとは断言してないな、アマビエ!
そして、ここに描いたところで少しも拡散できてないな、僕!
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