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equestrian
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翌朝、巨漢のスタングがへべれけ状態で二人の使用人に両脇を支えられながら帰宅した。
彼の病んだ肝臓はまだ今のところブッ壊れてないらしい。
ただし、失敗作薬草によるハイテンション効果も次第に薄れつつあるようで、その表情は昨朝ここを飛び出した時とは打って変わって元通り……つまり、苦悶に満ちていた。
それにしても、彼らから発せられる酒の臭いがハンパない。馬糞玉とはまた違った不快な異臭が周囲にプンプンと漂っている。何せ、丸一日飲みっぱなしだったからな。
そんな中、彼らに付き添っていたランジェの顔がほんのり赤い。どうやら彼女も酒の席についたようだ。
「意外だね。キミも呑むんだ?」
「旦那様のオゴリなら」
少しは恥じらいがあるのか、目を逸らしてポツリと漏らすランジェ。
つまり、タダ酒は大歓迎ということだな。
二度の人生でトータル27年生きているオレだが、幸か不幸か今のところはまだ飲酒経験がない。なので、そんな発言のできる彼女がかなり大人っぽく思える。
「……そんなことより」
距離が近い。
男衆同様に彼女の吐息からも酒の臭いが発せられているにも関わらず、妙に”異性”を意識してちょっとドキドキしてしまう。
「できたんですか? 例の……」
ああ、とオレが答える前に素早く割って入る人物がいた。……そんなのコイツしかいない。
「ちょっと! 何やってんのさ、この酔っ払いのMario and Luigi! ボクのお兄ちゃんを誘惑しないでよっ!」
そう言いながら、何故かこのオレの後頭部を叩くエリス。さすがにもう慣れたよ、この理不尽な暴力。
「”誘惑”って……。私、同世代の男に興味がありませんから」
出たよ。一昨日に続いて、”恋をしてないのに失恋した気分”アゲイン!
煮え切らない傷心中のオレに、エリスがすかさず”左手は添えるだけ”をやってきた。
「何だよ?」
「どんまい。ハークお兄ちゃんにはボクがいるから安心してよねっ?」
「オマエがいるから、ややこしくなってるんだが……」
「そんな卑屈にならないでよ。あのね、一番いけないことは、自分なんかダメだと思い込むことだよっ?」
「見当違いな慰めはやめろ。そもそもオマエが勝手に”誘惑”とか言うから、オレがランジェにフラれたみたいになってんじゃないか」
「およっ、ボクのせいなの?」
「どう考えてもな」
「嘆かわしいっ! つまずき転んだのを石のせいにしたところで、何か変わるのっ?」
今すぐにでも排除したいぜ、目の前のこの石をな!
などと、オレとエリスがいつものように不毛な言い争いをしている間、セリスナは「酔イ醒マシノ薬アルノナ」とスタングに言って(騙して)、既に煎じていた肝臓に効く薬草入り乳鉢の吸い口を彼の口元へ当てていた。
「うぐッ!?」
それを口にしたスタングは途端に目を剥いてその場で倒れてしまった。
「だ、旦那様ッ!」
誰よりも先にその身を案じ、スタングの元に駆け寄って抱きついたランジェ。
ああ、そういうことね。同世代の男に興味ないって……。
「セリスナ様、また失敗されたのですかッ?」
「らんじぇ、今度ハ大丈夫アルノナ。今ハ強制的ニ眠ッテモラッタアルガ、次ニ起キタラ徐々ニ顔色ヨクナルアルノネ」
二人とも言葉遣いに気をつけろよ。世話役の男衆が訝しがってるじゃないか。
「トニカク、アターシャハ役目ヲ果タシタアルゾヨ。イロイロ遠回リシタアルガ、今カラふれべる買イ戻ス旅ニ出ルアルノネ。……はーく、”赤イ貧乳”、ヤットコサアルナ」
「待ってください!」
そう叫んだランジェがスタングの元を離れて、扉の前へと立ち塞がりオレ達の行く手を阻もうとした。
「何アルカナ?」
「旦那様の意識が戻るまで、あなた方には暫くこの敷地内に留まってもらいます。……あの薬草が毒かもしれませんしね」
「……オヤオヤ。アターシャ、信用ナイアルナ」
「あったりまえですッ! 全部言わなきゃわからない? 何なら、ここにいるみんなにわかるようなヒントでも出しましょうか?」
ん、何やら不穏な空気が……。
「ヒントは嬉しいですけど」
ここでまたエリスかッ!
「どう感じるかはエリスのものデス」
「何でもかんでもしゃしゃり出るなって言ってんだ! どうせこの状況に何も感じてないクセに!」
「ぎゃぼー!」
オレの一喝に、謎の奇声をあげるエリス。これも絶対にアニメ絡みだろ。
「アターシャ、コレ以上ハ足止メ食ラウ御免アルノナ。早ク5000らんと稼イデ、ココカラふれべる連レテ行クアルノヨ?」
「残念ながら、セリスナ様。あなたにはその資格がありません。尤も、芦毛のあの子の馬糞くらいは無償で譲ってあげてもいいですが」
何だ、彼女のこの上から目線は?
「らんじぇ。ソレハ小間使イ風情ノ発言ナイアルゾ」
「小間使い? 誰がです?」
そう言って、ランジェは額のオレンジ色にそっと手を触れる。
「そのような託宣は絶対神から受けてません。私、一度でも皆様にそう名乗りました?」
あ、そう言えばそうだよな! 勝手に決めつけてた。
「まあ、小間使いのように働いていたから、そのように誤解されても無理ないですけれどね」
「じゃ、キミの職業は……?」
「私は旦那様の元で働きながら馬術の腕を磨いている曲馬師の卵ですよ。そしてたった今、思いつきました。……”芦毛のあの子”のオーナーには私がなります」
「エ……?」
「ずっと相性の合う馬をスタング牧場で探していたのです。こう見えて、長年コツコツと貯め込んだ貯金が私にはあります。加えて、あなた様のようないい加減な方に、あの子を委ねる気には到底なりません。……5000ではない、全額の12000ラントで私は芦毛のあの子をスタング様から買い取ります」
冷静さを保っているものの、内心は穏やかじゃないだろう。
セリスナは威圧的にランジェの前に立った。
「馬鹿言ウアルノナ。アターシャ、すたんぐト約束シタアルゾヨ。ソレトモ、簡単ニ契約ヲ反古ニスルアルカナ、アンタノ想イ人ハ?」
「見損ないましたよ、セリスナ様。あなたは決して有能なんかじゃない。私が真実を打ち明ければ、咎められ訴えられるのはそっちです」
オイオイオイオイ! 何かヤバそうな雰囲気なんだけど!
軽度の昏睡状態に入った当主のスタングそっちのけに、ここに新たな女同士の火種が発生しつつある。
「巨乳とMario and Luigi、ウ○コたれ助を巡る醜い争いの勃発か……。やれやれだぜ」
目を瞑って肩をすくめるエリス。
その口元は明らかに笑っていた。……オマエ、一人で楽しそうだな。
彼の病んだ肝臓はまだ今のところブッ壊れてないらしい。
ただし、失敗作薬草によるハイテンション効果も次第に薄れつつあるようで、その表情は昨朝ここを飛び出した時とは打って変わって元通り……つまり、苦悶に満ちていた。
それにしても、彼らから発せられる酒の臭いがハンパない。馬糞玉とはまた違った不快な異臭が周囲にプンプンと漂っている。何せ、丸一日飲みっぱなしだったからな。
そんな中、彼らに付き添っていたランジェの顔がほんのり赤い。どうやら彼女も酒の席についたようだ。
「意外だね。キミも呑むんだ?」
「旦那様のオゴリなら」
少しは恥じらいがあるのか、目を逸らしてポツリと漏らすランジェ。
つまり、タダ酒は大歓迎ということだな。
二度の人生でトータル27年生きているオレだが、幸か不幸か今のところはまだ飲酒経験がない。なので、そんな発言のできる彼女がかなり大人っぽく思える。
「……そんなことより」
距離が近い。
男衆同様に彼女の吐息からも酒の臭いが発せられているにも関わらず、妙に”異性”を意識してちょっとドキドキしてしまう。
「できたんですか? 例の……」
ああ、とオレが答える前に素早く割って入る人物がいた。……そんなのコイツしかいない。
「ちょっと! 何やってんのさ、この酔っ払いのMario and Luigi! ボクのお兄ちゃんを誘惑しないでよっ!」
そう言いながら、何故かこのオレの後頭部を叩くエリス。さすがにもう慣れたよ、この理不尽な暴力。
「”誘惑”って……。私、同世代の男に興味がありませんから」
出たよ。一昨日に続いて、”恋をしてないのに失恋した気分”アゲイン!
煮え切らない傷心中のオレに、エリスがすかさず”左手は添えるだけ”をやってきた。
「何だよ?」
「どんまい。ハークお兄ちゃんにはボクがいるから安心してよねっ?」
「オマエがいるから、ややこしくなってるんだが……」
「そんな卑屈にならないでよ。あのね、一番いけないことは、自分なんかダメだと思い込むことだよっ?」
「見当違いな慰めはやめろ。そもそもオマエが勝手に”誘惑”とか言うから、オレがランジェにフラれたみたいになってんじゃないか」
「およっ、ボクのせいなの?」
「どう考えてもな」
「嘆かわしいっ! つまずき転んだのを石のせいにしたところで、何か変わるのっ?」
今すぐにでも排除したいぜ、目の前のこの石をな!
などと、オレとエリスがいつものように不毛な言い争いをしている間、セリスナは「酔イ醒マシノ薬アルノナ」とスタングに言って(騙して)、既に煎じていた肝臓に効く薬草入り乳鉢の吸い口を彼の口元へ当てていた。
「うぐッ!?」
それを口にしたスタングは途端に目を剥いてその場で倒れてしまった。
「だ、旦那様ッ!」
誰よりも先にその身を案じ、スタングの元に駆け寄って抱きついたランジェ。
ああ、そういうことね。同世代の男に興味ないって……。
「セリスナ様、また失敗されたのですかッ?」
「らんじぇ、今度ハ大丈夫アルノナ。今ハ強制的ニ眠ッテモラッタアルガ、次ニ起キタラ徐々ニ顔色ヨクナルアルノネ」
二人とも言葉遣いに気をつけろよ。世話役の男衆が訝しがってるじゃないか。
「トニカク、アターシャハ役目ヲ果タシタアルゾヨ。イロイロ遠回リシタアルガ、今カラふれべる買イ戻ス旅ニ出ルアルノネ。……はーく、”赤イ貧乳”、ヤットコサアルナ」
「待ってください!」
そう叫んだランジェがスタングの元を離れて、扉の前へと立ち塞がりオレ達の行く手を阻もうとした。
「何アルカナ?」
「旦那様の意識が戻るまで、あなた方には暫くこの敷地内に留まってもらいます。……あの薬草が毒かもしれませんしね」
「……オヤオヤ。アターシャ、信用ナイアルナ」
「あったりまえですッ! 全部言わなきゃわからない? 何なら、ここにいるみんなにわかるようなヒントでも出しましょうか?」
ん、何やら不穏な空気が……。
「ヒントは嬉しいですけど」
ここでまたエリスかッ!
「どう感じるかはエリスのものデス」
「何でもかんでもしゃしゃり出るなって言ってんだ! どうせこの状況に何も感じてないクセに!」
「ぎゃぼー!」
オレの一喝に、謎の奇声をあげるエリス。これも絶対にアニメ絡みだろ。
「アターシャ、コレ以上ハ足止メ食ラウ御免アルノナ。早ク5000らんと稼イデ、ココカラふれべる連レテ行クアルノヨ?」
「残念ながら、セリスナ様。あなたにはその資格がありません。尤も、芦毛のあの子の馬糞くらいは無償で譲ってあげてもいいですが」
何だ、彼女のこの上から目線は?
「らんじぇ。ソレハ小間使イ風情ノ発言ナイアルゾ」
「小間使い? 誰がです?」
そう言って、ランジェは額のオレンジ色にそっと手を触れる。
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あ、そう言えばそうだよな! 勝手に決めつけてた。
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「じゃ、キミの職業は……?」
「私は旦那様の元で働きながら馬術の腕を磨いている曲馬師の卵ですよ。そしてたった今、思いつきました。……”芦毛のあの子”のオーナーには私がなります」
「エ……?」
「ずっと相性の合う馬をスタング牧場で探していたのです。こう見えて、長年コツコツと貯め込んだ貯金が私にはあります。加えて、あなた様のようないい加減な方に、あの子を委ねる気には到底なりません。……5000ではない、全額の12000ラントで私は芦毛のあの子をスタング様から買い取ります」
冷静さを保っているものの、内心は穏やかじゃないだろう。
セリスナは威圧的にランジェの前に立った。
「馬鹿言ウアルノナ。アターシャ、すたんぐト約束シタアルゾヨ。ソレトモ、簡単ニ契約ヲ反古ニスルアルカナ、アンタノ想イ人ハ?」
「見損ないましたよ、セリスナ様。あなたは決して有能なんかじゃない。私が真実を打ち明ければ、咎められ訴えられるのはそっちです」
オイオイオイオイ! 何かヤバそうな雰囲気なんだけど!
軽度の昏睡状態に入った当主のスタングそっちのけに、ここに新たな女同士の火種が発生しつつある。
「巨乳とMario and Luigi、ウ○コたれ助を巡る醜い争いの勃発か……。やれやれだぜ」
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