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愛してる
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「怪我がなくてよかった。クロイがちゃんと仕事をしてくれたみたいだね」
クロイは当たり前ですというように頷いた
再会後落ち着く暇もなく父からはあることを告げられた。
「今回の騒動は紅党の仕業だろう。」
フランはその一言に戸惑いを隠せなかった
紅党と蒼党のいざこざは今まで何度もあった。でもこんなこと、どの古文書にも載ってなかった。
それにそんなことをしたら王の提示する法に背くことになる。
フランの思考はどんどんと泥沼に落ちていくだけだった。それを切ったのは又しても父の言葉だった
「フラン、よく聞いてくれ。ここから逃げるんだ。入ってくるときにも不審なものを見ただろう。あれは紅党の刺客の可能性が高い。」
フランは頭が追いつかず未だ動けずにいた
「クロイ、このあと話がある。2人だけで話したい。」
ディックはフランを一瞥すると書斎にクロイを連れて入っていった。
フランは母の映った写真を見ながら今まであったことを整理していた。しばらくするとクロイとディックが書斎を出てきた。
ディックの目元は何故か赤くなっていた。
父はクロイの肩を2度ほど叩くとフランの方を見て言った。
「今日の深夜出立しなさい。どこに行くかはクロイに任せてある。だからもう寝なさい。」
フランは先ほど整理した頭で疑問なことがあった。
「ねぇ、お父様は一緒に行かないの?」
その言葉は2人が聞いてほしくはない言葉でフランがそうではないことを願って言った言葉だった。
「…私は後からいくよ。目的地は一緒だ」
「本当に?本当に一緒なの?」
「もちろんだ、私が嘘をついたことがあるか」
フランは問いかけるというよりは念を押しているようだった。
その会話を聞いているクロイはずっと目を背けていた。
深夜
「そろそろです。行きましょうお嬢様」
「そうね。じゃあお父様目的地でね。絶対来て、待ってるから」
「ああ、気をつけるんだよ。世界で1番愛してるよ」
「もう、それはお母さんへのプロポーズでの言葉でしょう」
フランはにこやかにディックに返す。ディックは我慢できなかったのかのようにいきなりフランを抱きしてた。そして、覚悟を決めたかのように一言。
「愛してる、フラン」
その言葉を聞いてフランは何かを悟ってしまった。そして、お返しと言わんばかりに抱きしめ返す。
「私もよ。大好きお父様。」
「ありがとう、愛しているよ」
ディックはフランを離すとクロイに向かいあって抱きしめた。
「クロイ、最後まで迷惑をかけるね。頼んだよ。」
「はい、旦那様」
クロイはディックを抱きしめ返す。このときだけは誰も身分の差などと罵声を浴びせる者などいなかっただろう。
地下通路で外に抜ける道は来た道しかないため裏口から森に入り、山道を登った。
2人とも何も話さず進むと幾らか見晴らしのいい崖上にでた。ちょうど日も昇り朝日が眩しかった。
フランは来た道を見返すとフロディアの街が見えた。遠くからだが騒がしいことがわかる
「ねぇ、クロイ。何か騒がしいみたいだけど」
「そうですね。」
クロイはそう言うだけで双眼鏡でみようとはしない。
知りたいフランはクロイから双眼鏡を取った。クロイはしまったという顔をして双眼鏡を取り替えそうとする。だがクロイを交わしてフランは覗くと…
「兵士の数が多すぎるわ。それにあれは紅党の…」
「おやめください、それ以上は!」
必死にクロイはとろうとするが間に合わなかった
「うそ、嘘よ!そんな」
フランの見たものは父が兵士に連れられ処刑台に上る姿だった。
クロイは意を決したように話し始めた
「旦那様にはあの家事以来謀反の疑いがかかっていました。そして、2日前紅党は謀反の証拠を見つけたと王にとり繕い王命が発令されました。それは…」
それは言葉にするのも嫌悪が抱くのかクロイはその先は言わなかった。
だがここまで見たフランはもうその言葉の先がわかっていた。
フランはいきなり踵を返しフロディアに行こうとした。
「ダメです!」
咄嗟にクロイはフランを手を取った。
「何故よ!お父様があんな風になってるのを見ていろって言いたいの?!ふざけないでよ。お父様が何をしたというの?何故、何故よぉ。」
怒鳴るフランにクロイはディックの残した言葉を言った、
「旦那様は言っていました。私はもう死ぬだろう。謀反の罪と言われ処刑されるのは確かだ。だがフランが知ってしまったとしても戻ってきてはならない。私のことを思うならそうしてくれ、と」
処刑場では2人のそんなやり取りを知らず、紅党が淡々と言葉を連ねる。
「ディック・ウィスタリアは謀反の罪が課せられている。この国の王に逆らうものが我ら王に仕えしものから出ようとは信じがたい。だが証拠が出てしまった以上は仕方がない。王命により罪人ディック・ウィスタリアを本日処刑する。」
ディックの姿が見え、フランは見えていないであろう父がこちらを見て家で言った言葉を言ったように聞こえた
処刑人が父の首に剣を当てる。
剣を振り上げる時、フランの目の前は暗くなった。
クロイがフランの視界を手で遮ったのだ
その瞬間フランは耐えられなくなったのか嗚咽を漏らしながら泣いた、
これが久しぶりの涙だったのかそれはしばらく止まることはなかった
クロイは当たり前ですというように頷いた
再会後落ち着く暇もなく父からはあることを告げられた。
「今回の騒動は紅党の仕業だろう。」
フランはその一言に戸惑いを隠せなかった
紅党と蒼党のいざこざは今まで何度もあった。でもこんなこと、どの古文書にも載ってなかった。
それにそんなことをしたら王の提示する法に背くことになる。
フランの思考はどんどんと泥沼に落ちていくだけだった。それを切ったのは又しても父の言葉だった
「フラン、よく聞いてくれ。ここから逃げるんだ。入ってくるときにも不審なものを見ただろう。あれは紅党の刺客の可能性が高い。」
フランは頭が追いつかず未だ動けずにいた
「クロイ、このあと話がある。2人だけで話したい。」
ディックはフランを一瞥すると書斎にクロイを連れて入っていった。
フランは母の映った写真を見ながら今まであったことを整理していた。しばらくするとクロイとディックが書斎を出てきた。
ディックの目元は何故か赤くなっていた。
父はクロイの肩を2度ほど叩くとフランの方を見て言った。
「今日の深夜出立しなさい。どこに行くかはクロイに任せてある。だからもう寝なさい。」
フランは先ほど整理した頭で疑問なことがあった。
「ねぇ、お父様は一緒に行かないの?」
その言葉は2人が聞いてほしくはない言葉でフランがそうではないことを願って言った言葉だった。
「…私は後からいくよ。目的地は一緒だ」
「本当に?本当に一緒なの?」
「もちろんだ、私が嘘をついたことがあるか」
フランは問いかけるというよりは念を押しているようだった。
その会話を聞いているクロイはずっと目を背けていた。
深夜
「そろそろです。行きましょうお嬢様」
「そうね。じゃあお父様目的地でね。絶対来て、待ってるから」
「ああ、気をつけるんだよ。世界で1番愛してるよ」
「もう、それはお母さんへのプロポーズでの言葉でしょう」
フランはにこやかにディックに返す。ディックは我慢できなかったのかのようにいきなりフランを抱きしてた。そして、覚悟を決めたかのように一言。
「愛してる、フラン」
その言葉を聞いてフランは何かを悟ってしまった。そして、お返しと言わんばかりに抱きしめ返す。
「私もよ。大好きお父様。」
「ありがとう、愛しているよ」
ディックはフランを離すとクロイに向かいあって抱きしめた。
「クロイ、最後まで迷惑をかけるね。頼んだよ。」
「はい、旦那様」
クロイはディックを抱きしめ返す。このときだけは誰も身分の差などと罵声を浴びせる者などいなかっただろう。
地下通路で外に抜ける道は来た道しかないため裏口から森に入り、山道を登った。
2人とも何も話さず進むと幾らか見晴らしのいい崖上にでた。ちょうど日も昇り朝日が眩しかった。
フランは来た道を見返すとフロディアの街が見えた。遠くからだが騒がしいことがわかる
「ねぇ、クロイ。何か騒がしいみたいだけど」
「そうですね。」
クロイはそう言うだけで双眼鏡でみようとはしない。
知りたいフランはクロイから双眼鏡を取った。クロイはしまったという顔をして双眼鏡を取り替えそうとする。だがクロイを交わしてフランは覗くと…
「兵士の数が多すぎるわ。それにあれは紅党の…」
「おやめください、それ以上は!」
必死にクロイはとろうとするが間に合わなかった
「うそ、嘘よ!そんな」
フランの見たものは父が兵士に連れられ処刑台に上る姿だった。
クロイは意を決したように話し始めた
「旦那様にはあの家事以来謀反の疑いがかかっていました。そして、2日前紅党は謀反の証拠を見つけたと王にとり繕い王命が発令されました。それは…」
それは言葉にするのも嫌悪が抱くのかクロイはその先は言わなかった。
だがここまで見たフランはもうその言葉の先がわかっていた。
フランはいきなり踵を返しフロディアに行こうとした。
「ダメです!」
咄嗟にクロイはフランを手を取った。
「何故よ!お父様があんな風になってるのを見ていろって言いたいの?!ふざけないでよ。お父様が何をしたというの?何故、何故よぉ。」
怒鳴るフランにクロイはディックの残した言葉を言った、
「旦那様は言っていました。私はもう死ぬだろう。謀反の罪と言われ処刑されるのは確かだ。だがフランが知ってしまったとしても戻ってきてはならない。私のことを思うならそうしてくれ、と」
処刑場では2人のそんなやり取りを知らず、紅党が淡々と言葉を連ねる。
「ディック・ウィスタリアは謀反の罪が課せられている。この国の王に逆らうものが我ら王に仕えしものから出ようとは信じがたい。だが証拠が出てしまった以上は仕方がない。王命により罪人ディック・ウィスタリアを本日処刑する。」
ディックの姿が見え、フランは見えていないであろう父がこちらを見て家で言った言葉を言ったように聞こえた
処刑人が父の首に剣を当てる。
剣を振り上げる時、フランの目の前は暗くなった。
クロイがフランの視界を手で遮ったのだ
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これが久しぶりの涙だったのかそれはしばらく止まることはなかった
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