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二章 秘宝「ジェタクの果印」
28話 お化けカボチャの代償
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「ミーノ、どうしたんだ?」
ミーノは顔を真っ青にして、唇を噛んだ。夏の暑い夕陽に照らされながら、寒そうにブルブルと身体を震わせていた。それでいて、髪は水を被ったように汗ばんでいる。
「ごめんなさい。オバケカボチャの種を食べると、いつもこうなんです……。お腹を壊しちゃって……。ここで動けなくなるのは……ちょっと場所が悪いですね……」
「もしよかったら、負ぶってやろうか?」
「大丈夫です……。ミーノ、強い子ですから。くっ……。いててて……」
ミーノは立ち上がろうと、顔をあげたが、またすぐに膝をついてしまった。
「ミーノには助けられてばかりだから。俺にも頼ってくれよ」
俺はミーノの前で腰を落として、後ろに手を回した。
「ヤグラ君……ありがとう」
遠慮するだけの気力もないのか、すぐに俺の背中に身を預けた。幸い、険しい坂道は超えており、あとは緩やかな下り坂が続く。
俺はミーノを負ぶって歩き出した。
「それにしても……、ヤグラ君はやっぱり最強の冒険者ですね」
「なんでだ?」
「だって、オバケカボチャの種を食べても変わらず元気です」
「ああ」
それは恐らく、俺が最強の胃をもつせいだろう。消化管が上下逆についた俺は、常に逆流性胃腸炎に陥っている。気が付かないだけで、今も胃液が喉元まで下りてきているのだ。
女神アオイに、文句を言ったら、俺の胃を丈夫にしてくれたのだが、まさかこんなところで役に立つとは思わなかった。
「最強ではないと思うけど」
「オバケカボチャの種は本当にすごいんです。オバケカボチャに変身すると、シルバーランク級の力が出るんですけど、ブロンズランクの冒険者でも使おうとする人は居ません。どんな胃袋を持った人間でも、必ずお腹を壊してしまうんです」
「そんなのを、ミーノはどうして使ってるんだ?」
「私はこれしかないですから……。ごめんなさい。わたしなんかとパーティーを組むのは、迷惑ですよね。ヤグラ君は魔法も使えるし、身体も丈夫だし、お尻からお酒を飲むのも得意だし」
「そんなもん得意でたまるか!」
ミーノはどういうわけか、お尻で酒を飲んだことを異常に評価している。そんなことができるのは一部の優れた冒険者だけだと。だが、ほんとうに優れた冒険者なら、そんなことはしなくていいのだ。
むしろ、身体はミーノの方が強く、スタミナだって彼女の方がある。今だって、かっこつけて負ぶったものの、太ももをつりそうなのだ。
ミーノは顔を真っ青にして、唇を噛んだ。夏の暑い夕陽に照らされながら、寒そうにブルブルと身体を震わせていた。それでいて、髪は水を被ったように汗ばんでいる。
「ごめんなさい。オバケカボチャの種を食べると、いつもこうなんです……。お腹を壊しちゃって……。ここで動けなくなるのは……ちょっと場所が悪いですね……」
「もしよかったら、負ぶってやろうか?」
「大丈夫です……。ミーノ、強い子ですから。くっ……。いててて……」
ミーノは立ち上がろうと、顔をあげたが、またすぐに膝をついてしまった。
「ミーノには助けられてばかりだから。俺にも頼ってくれよ」
俺はミーノの前で腰を落として、後ろに手を回した。
「ヤグラ君……ありがとう」
遠慮するだけの気力もないのか、すぐに俺の背中に身を預けた。幸い、険しい坂道は超えており、あとは緩やかな下り坂が続く。
俺はミーノを負ぶって歩き出した。
「それにしても……、ヤグラ君はやっぱり最強の冒険者ですね」
「なんでだ?」
「だって、オバケカボチャの種を食べても変わらず元気です」
「ああ」
それは恐らく、俺が最強の胃をもつせいだろう。消化管が上下逆についた俺は、常に逆流性胃腸炎に陥っている。気が付かないだけで、今も胃液が喉元まで下りてきているのだ。
女神アオイに、文句を言ったら、俺の胃を丈夫にしてくれたのだが、まさかこんなところで役に立つとは思わなかった。
「最強ではないと思うけど」
「オバケカボチャの種は本当にすごいんです。オバケカボチャに変身すると、シルバーランク級の力が出るんですけど、ブロンズランクの冒険者でも使おうとする人は居ません。どんな胃袋を持った人間でも、必ずお腹を壊してしまうんです」
「そんなのを、ミーノはどうして使ってるんだ?」
「私はこれしかないですから……。ごめんなさい。わたしなんかとパーティーを組むのは、迷惑ですよね。ヤグラ君は魔法も使えるし、身体も丈夫だし、お尻からお酒を飲むのも得意だし」
「そんなもん得意でたまるか!」
ミーノはどういうわけか、お尻で酒を飲んだことを異常に評価している。そんなことができるのは一部の優れた冒険者だけだと。だが、ほんとうに優れた冒険者なら、そんなことはしなくていいのだ。
むしろ、身体はミーノの方が強く、スタミナだって彼女の方がある。今だって、かっこつけて負ぶったものの、太ももをつりそうなのだ。
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