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三章 クジ引き国王とツンデレメイドゾンビの幽霊
45話 おぞましい神判の計画
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フリアーナ六世は言うまでもないと言っていたが、俺は言われた後でも、その意味が分からなかった。だが、コフネさんには察しがついたのだろう。俯いていたコフネさんが突然、顔をあげた。
「陛下、それは神判を実施するということですか?」
「そうだ。真実は神のみぞ知ると言うだろう。であれば、神に真実を明かしてもらう」
「しかし、この国では神判はもう二十年以上実施されておりませんが……」
「コフネ、そなたを特別顧問にしているのは、こういうときのためだ。儀式についてよく調べ、当時のやり方を再現しろ」
「しかし、お話を伺う限りでは、赤ん坊の母親は既に幽体になっているわけで、どのようにして神判を?」
コフネさんの首筋から汗が垂れた。見れば彼女はぐっしょりと汗をかいて、頬には一筋の髪の毛が貼りついている。
「術師に頼んで、肉体を授けてもらう。あの女に肉体を授けた後で神判を実施する」
「バカなっ!! 一度死んだ人間を再び生き返らせて、神判をやると言うんですか?」
「バカだと?」
フリアーナ六世がコフネさんを睨んだ。
「はっ……、いえ、出過ぎたことをもうしました」
「まあよい。そこの冒険者は、さっさとあの女を連れてこい。コフネは神判の進め方を調べなおしておけ。話はそれでよいな?」
「はい……」
「ちょっと、俺には何が何だかさっぱり――」
俺が口を挟もうとしたとき、コフネさんが俺の頭をむりやり下げさせた。
「あとで説明してやるから、今はおとなしくしていろ」
「は、はい」
「結構、それでは下がれ」
フリアーナ六世はそう言って奥へと引っ込んでいった。
「それで、神判って何なんですか?」
王宮を後にした俺はコフネさんにそう聞いた。
そこでコフネさんが語ったのはざっとこのようなことだった。
神殿にて鍋に水を張り、それを火にかける。水が熱湯になったところで、犯罪者や訴訟の当事者が神の名のもとに無罪を誓い、鍋の中に手を入れる。手を入れて火傷をすれば有罪。火傷をしなければ無罪ということになる。
熱湯に手を入れるのだから、当然火傷をするに決まっている。それでも火傷をしないとなれば、そこに神のご加護があったということだ。
神判、または神明裁判とも言われている。神が真実を明かす裁判だからだ。
「バカバカしい話だよ。そんなものは神判でも何でもない。ただの熱湯裁判だ」
「でも、ミタカさんは既に死んで幽霊になってますよ? 幽霊がお湯に手を入れても火傷しないんじゃないですか?」
「だから、陛下は術師の力で、ミタカさんに再び肉体を与えようとしている。熱湯に腕を突っ込むためだけに、もう一度生き返らせるつもりなんだ」
「そんな……ムチャクチャですよ!! だってミタカさんはもう二度も死んでいるんですよ!!」
俺は思わず声を荒げた。
ミタカさんは一度死に、子どもを産ませるためだけにゾンビにされたのだ。
「ああ。もし、熱湯裁判の結果、彼女が嘘をついていたと証明されれば、彼女は再び殺されることになるだろう。彼女は三度死んだことになるだろうな。陛下もそれを分かっているはずだ。すべてを理解したうえで、それを行おうとしている」
「どうしてそこまで神判にこだわるんですか?」
俺の質問にコフネさんは冷たい視線を向けた。
「陛下、それは神判を実施するということですか?」
「そうだ。真実は神のみぞ知ると言うだろう。であれば、神に真実を明かしてもらう」
「しかし、この国では神判はもう二十年以上実施されておりませんが……」
「コフネ、そなたを特別顧問にしているのは、こういうときのためだ。儀式についてよく調べ、当時のやり方を再現しろ」
「しかし、お話を伺う限りでは、赤ん坊の母親は既に幽体になっているわけで、どのようにして神判を?」
コフネさんの首筋から汗が垂れた。見れば彼女はぐっしょりと汗をかいて、頬には一筋の髪の毛が貼りついている。
「術師に頼んで、肉体を授けてもらう。あの女に肉体を授けた後で神判を実施する」
「バカなっ!! 一度死んだ人間を再び生き返らせて、神判をやると言うんですか?」
「バカだと?」
フリアーナ六世がコフネさんを睨んだ。
「はっ……、いえ、出過ぎたことをもうしました」
「まあよい。そこの冒険者は、さっさとあの女を連れてこい。コフネは神判の進め方を調べなおしておけ。話はそれでよいな?」
「はい……」
「ちょっと、俺には何が何だかさっぱり――」
俺が口を挟もうとしたとき、コフネさんが俺の頭をむりやり下げさせた。
「あとで説明してやるから、今はおとなしくしていろ」
「は、はい」
「結構、それでは下がれ」
フリアーナ六世はそう言って奥へと引っ込んでいった。
「それで、神判って何なんですか?」
王宮を後にした俺はコフネさんにそう聞いた。
そこでコフネさんが語ったのはざっとこのようなことだった。
神殿にて鍋に水を張り、それを火にかける。水が熱湯になったところで、犯罪者や訴訟の当事者が神の名のもとに無罪を誓い、鍋の中に手を入れる。手を入れて火傷をすれば有罪。火傷をしなければ無罪ということになる。
熱湯に手を入れるのだから、当然火傷をするに決まっている。それでも火傷をしないとなれば、そこに神のご加護があったということだ。
神判、または神明裁判とも言われている。神が真実を明かす裁判だからだ。
「バカバカしい話だよ。そんなものは神判でも何でもない。ただの熱湯裁判だ」
「でも、ミタカさんは既に死んで幽霊になってますよ? 幽霊がお湯に手を入れても火傷しないんじゃないですか?」
「だから、陛下は術師の力で、ミタカさんに再び肉体を与えようとしている。熱湯に腕を突っ込むためだけに、もう一度生き返らせるつもりなんだ」
「そんな……ムチャクチャですよ!! だってミタカさんはもう二度も死んでいるんですよ!!」
俺は思わず声を荒げた。
ミタカさんは一度死に、子どもを産ませるためだけにゾンビにされたのだ。
「ああ。もし、熱湯裁判の結果、彼女が嘘をついていたと証明されれば、彼女は再び殺されることになるだろう。彼女は三度死んだことになるだろうな。陛下もそれを分かっているはずだ。すべてを理解したうえで、それを行おうとしている」
「どうしてそこまで神判にこだわるんですか?」
俺の質問にコフネさんは冷たい視線を向けた。
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