【完結】体を代償に魔法の才能を得る俺は、無邪気で嫉妬深い妖精卿に執着されている

秘喰鳥(性癖:両片思い&すれ違いBL)

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13-1.妖精卿と翅のない恋人編1【R-18:お預けプレイ、♡喘ぎ、攻め主導権奪還】

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「ねぇヴァルネラ、俺のここすごいでしょ? ……っん、あんっ」
「っ、そんなに挑発しないでください! 私は、貴方を大事に」

 中を動かして掻き回すと湿った水音が響き、脚が悩ましげに揺れては跳ねる。
 ヴァルネラは顔を手で覆っているが、指には隙間が開いていた。

(あ、目を背けた。でも耳は塞いでないから、続けちゃお)

 後ろの穴を自分で慰めながら、空いている手で胸の先端にも触れた。
 爪で軽く引っ掻くと体が跳ねて、強い快感が背中を走り抜ける。

「も、充分大事にされてるって。んっ、んっ、これじゃ足りない……!」

 俺の陰茎はもう雄の役目を放棄していて、透明な液を僅かに垂れ流しているだけ。
 だから前は弄らないで、中の刺激だけで絶頂寸前まで高めていく。

(ヴァルネラ、目だけはこっちを向いている。息も荒いし、興奮はしてくれてる)

 ヴァルネラは顔こそ横に向いているが、視線は淫らな俺に釘付けだ。
 それが嬉しくて指の動きも激しくなるが、あと一歩物足りなさを感じていた。

「や゛ぁ!? へん、へんなとこ当たった、やだ、指とまんない……!」
「……グレイシス、もう勘弁してください。私が悪かったですから!」

 俺が一人で乱れていると、遂にヴァルネラが我慢の限界を迎えてこっちを向く。
 けれど余裕のない顔で迫って来た彼に対して、俺は顔を背けた。

「やだ、あんっ、……触っちゃだめ! 俺、んっ、……一人でできるから!」

 散々焦らされた俺は簡単に許せず、一人遊びを続行して挑発だけを続ける。
 俺だってもどかしいけど、まだ困らせたくてヴァルネラに背を向けた。

「そんな、あんまり意地悪しないで。他者に触れられる方が気持ちいいですよ」
「ぅあ! 指、急に抜かないで! あ゛ぁっ、下に押し付けないで!」

 けれど彼は俺の腕を掴んで指を引き抜き、その刺激で軽く達してしまった。
 寝台で体は身悶え、無防備に痴態を晒し続けている。

(入っていたのがなくなって寂しい。しかも腕を拘束されて、触れなくなった)

 掴まれた腕は頭の上で固定され、もう片方の手は俺の近くに添えられる。
 そして覆い被さってはきたが、それ以上は触れてこないから焦れったい。

「そんなに言うなら許可があるまで触れません。舐めたり、擦ったりするだけです」
「えっ、うそでしょ……!? あっ、ふ……んっ、ん……ぅ、ん、ぁ……」

 宣言通りヴァルネラは胸に歯を立てては吸いつき、俺は快楽を散らそうとする。
 もどかしい刺激に体が揺れると陰茎が擦れ、勝手に腰が浮いてしまった。

「ふふ、下も擦れて気持ちいいですか? 私は触れてないですけど」
「っ、あ……、ん、んぅ……っ。意地悪、しないで……!」

 確かにヴァルネラは動いておらず、俺の方が誘うように足で抱き着いていた。
 もう煽ることなど忘れて、ただ彼の雌になりたがっている。

「最初に仕掛けてきたのは、そっちなのに。……もう触ってほしいですか?」

 ヴァルネラは脚で後孔の入り口を撫で、期待させるように擦りつけてくる。
 そして理性を溶かそうと低く囁かれる声に、奥が痛いくらいに疼いた。

「ヴァルネラのがほしい、ね、ここに入れて! ずっと待ってるんだからぁ……!」

 俺の腹に当たっている獰猛な熱を俺の中に突き入れ、体を揺さぶってほしい。
 そう羞恥を投げ捨ててねだると、ようやく後孔に猛った熱を宛がわれた。

「ふふ、ようやく素直になりましたね」
「やっと、入ってき、んあ゛ぁああ♡」

 まだ浅い場所しか挿入されていないが、待ち望んだ圧迫感に体が歓喜で震えた。
 ヴァルネラの形に少しづつ押し広げられ、中が隙間なく埋められていく。

「あ゛っ、はっ……♡ ヴァルネラの、奥まで入ってる……♡ んぁあんっ♡」
「……はぁー、もう。本当に貴方は、私をどうしたいんですか……」

 全てが収まり切ると、彼は熱いため息を吐きながら俺に問いかけてくる。
 けれど目だけは鋭く欲に満ちていて、食い尽くすように貪ってほしくなった。

「俺のこと、めちゃくちゃにして♡ ヴァルネラで俺のこと、いっぱいにして♡ ……んぁあ゛っ♡♡!」
「……随分な口説き文句ですね、本当に。でもご希望には応えて差し上げますよ」

 俺が素直な気持ちを伝えると、中に埋められていたものがゆっくり引かれていく。
 そして腰を強く押し込まれ、今まで入ったことがない場所まで開かれる。

「だめ♡ そんなとこまで入れちゃだめぇ……♡ んあ゛ぁあああっ♡♡」
「っ、これで本当に全部入りましたね。震えてる貴方、本当に可愛い……」

 一番奥を何度も擦られて甘ったるく体が跳ね、中が勝手に締まっていく。
 押し潰すように体重をかけられると、最奥が柔らかく解れ始めた。

「あ゛っ、ん……ぅう♡♡ そこばっかり……♡」
「……そろそろ、動いていいですか? 私も限界なので」

 そういうとヴァルネラは我慢していた分をぶつけるように、俺を揺さぶり始めた。
 水音が激しく響いて肌がぶつかる音まで混ざり合い、もうなにも分からなくなる。

「ヴァルネラの好きにして♡ ……あ゛ぁっ♡♡♡ やんっ、あ゛あぁあっ♡♡♡」
「っ、は……。グレイシス、一緒に気持ちよくなりましょうね」

 俺は声を抑えることもできないまま、ヴァルネラに全てを委ねて嬌声を上げる。
 彼から魔力は与えられていないはずなのに、体は何度も絶頂を味わっていた。

「うんっ、うん……! ヴァルネラ、好き、大好き♡♡」
「私も大好きですよ、グレイシス。ずっと一緒にいてくださいね」

 多幸感の中で愛を囁かれ、俺は何度も頷いてヴァルネラに抱き着く。
 結局心を伴った行為が、なによりも気持ちいいのだと実感させられた。
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