【完結】売られる為に召喚された後天性サキュバスの俺は、魔物嫌いな溺愛調教師と期限付き契約を交わす

秘喰鳥(性癖:両片思い&すれ違いBL)

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9.売られる為に召喚された後天性サキュバスの俺は、魔物嫌いな溺愛調教師と永遠の契約を交わす

9-5.売られる為に召喚された後天性サキュバスの俺は、魔物嫌いな溺愛調教師と永遠の契約を交わす

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「今更だが怪我はないか、リベラ。あと待、……それは私の為に着てくれたのか」
「可愛いでしょ、ディコラルタさんの自信作。今日の為に仕立ててくれたんだ」

改めて視線を合わせると、熱っぽく蕩けるカリタスの瞳に吸い寄せられた。
気恥しくなって目を逸らすと、熱くなった頬に手を添えられてしまう。

「後で奴には、礼を言っておこう。だが着ると決意したのは、リベラ自身だろう」

彼が目にしたのは、以前なら絶対に拒否した少女趣味の極致のような衣装だった。
それは保護機能を一切考慮せず、可憐な印象のみを追求された代物。

――そして言及された通り、望んだのは俺に他ならない。

「そう、後天性サキュバスだから良く似合うでしょ。俺自身、鏡に目が奪われた」
「外見以上に、私のために着飾ったという事実が嬉しいんだ。本当に愛おしい……」

気恥かしさに負けて素直になり切れないが、本心は伝わっているようで安堵する。
密着すると服同士の金具が擦れ、彼も特別な衣装を着ているのだと遅れて気づいた。

「カリタスも、騎士の服が似合うね。魔法執行官の礼服なの?」
「あぁ。それに先輩方が、告白の成功確率が上がるとも言っていた」

魔法執行官に任命された者しか着用できない礼服は、力と富の象徴でもある。
そして相手を守る能力を保有しているという、確かな証明でもあった。

「リベラ、この間の続きをさせてくれ。君を恋人に望んでいる、私に応えてほしい」

俺を椅子に座らせたカリタスは、片膝を着いてこちらを真っ直ぐに見つめている。
緊張した瞳には期待も込められているが、どうしても即答する事はできなかった。

(だって要観察の後天性サキュバスは、絶対にカリタスの評判を傷つける)

彼が後天性サキュバスではなく、俺自身を愛してくれているのは既に理解している。
でも選択肢が増えたのに、俺に縛り付けてしまって良いのかずっと悩んでいた。

(けどそれ以上に、俺がカリタスを幸せにしたい。その役目を誰にも渡したくない)

異なる未来と比較する日が訪れても、後悔させない決意を形にしたかった。
だから手始めに、俺を選んでくれた事への返事をしようと口を開く。

「俺も、カリタスが好きだよ。だからずっと傍にいたい、今度は約束するから」

未だ俺は欠点だらけで、今後もカリタスを脅かす日々を送らせてしまうだろう。
それでも逃げ出さず、自分の気持ちは素直に伝えられるようになったから。

「君の命が尽きるまで、私も大事にする。契約も薬指にさせてくれ」

感極まったカリタスは目元を濡らしながら、優しく俺の指先に唇を落とした。
すると首筋に留まっていた魔力が、輝きながら指元へと集っていく。

(首輪になってた魔力痕が、薬指に移動した。婚約指輪ってことかな)

魔力の輝きが落ち着くと、そこには新たな約束が刻まれていた。
それは拘束力を持たず、代わりに寵愛の気配を漂わせている。

「私の指にも、同じように施してくれ。契約魔法は使えるはずだ」
「こ、これでいい? うまくできてるか、自信ないんだけど」

不安に思いながらも同じ場所に口付けると、俺の魔力が長い指先に留まり始めた。
弱すぎる痕跡を定着させる為に、何度も口づける羽目になってしまったが。

「これがいい、一生外さないと誓おう。……んっ」

不出来な様子にすら愛おしげな彼に堪らなくなって、自分から唇を重ねてしまう。
とはいえ経験など皆無だから、押し付けるだけの拙い愛情表現になったけど。

「後天性サキュバスだからじゃないからね。これは俺がしたくて、……んむっ」

気恥ずかしさが襲ってくるが、照れ隠しを押さえつけて好意を示そうと努力する。
しかし言い終えるより先にカリタスが唇を奪い返し、角度を変えて重ねてきた。

「このカリタス、永遠に君を愛すると約束しよう。不自由は、いや、私が幸せにしたいんだ」



END.

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ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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