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「出航致します、」
「よろしくお願いします、皆さん準備はいいですね」
「ああ、いざ、コーステッドへ!」
号と同時に船が再び動き出す、
ごうんごうんと魔力の流れる音がゆっくりと聞こえ、船体が淡く光る
紫色の光はだんだんと濃くなりながら高度と速度を上げる
甲板の上では兵士たちが静かに歓声を上げる
「実際に乗ってみると凄いですね、ほんとにこんなに大きなものが空を」
「俺も、飛ぶとは思ってなかったわ、いや、飛ばなければ困るんだけどな」
「それもそうですね、」
レッタは兵士たちに向き直る
「皆様、今日は急な遠征にお付き合い下さりありがとうございます、我が国の平和のため、都合つけていただき感謝しております、三日間は空の旅ですので、楽にして頂いて構いません、ですが、気を抜き過ぎないようお願いします」
「レッタはどっか見て回るのか」
「いえ、私は部屋に戻ってコーステッドの地形など見直します、一応仕事なのでね」
「そりゃそうかい、じゃあ俺もお供するかね」
「え?休んでいいですよ?」
「お前なあ、俺は一刀だぞ?俺がお前の作戦知らないでどうすんだよ、」
「確かにそうですね、じゃあ一緒に考えましょう!」
レッタはそう言うと手を差し出した
「さぁ!私の部屋に行きますよ!」
カルラは固まった、
これは、誘いか?
ああみたいなやる気のない返事をして彼女に連れられるがまま部屋に入る、
「ん、じじいの写真か」
「これ?ち、違うよ!あの夜みんなで撮った写真!私達は寝てて、起きてるのはトラフさんだけだけどね」
えへへ、照れ恥ずかしそうな彼女の顔を見て、カルラもにやけてしまう
「にしても、じじいが撮ったってことかこれ」
「んーん、軍隊長さんが夜来て、お酒置いていくついでに写真も撮って行ったみたい」
「は?え?それまずいんじゃねぇの?」
「なにが?」
彼女は天然なのか、酒を盗み出してこっそり飲んでいた事を覚えていないのか、どちらにしろ
「バレたとか思わないのかレッタは」
「あとから聞いた話なんだけどあのお酒はもともとトラフさんに上げるやつだったんだってさ」
「それで怒られなかったってことか、でもあのジジイ酒呑みだぞ、ジジイが自分の酒飲まれて何も言わなかったのかよ」
「私たちと飲むつもりだったらしいから、いいんじゃないかな?」
ここまで来るとこの明るさには勝てないなと思うカルラだった
「まぁいいか、それじゃさらうか」
「そうね、まず入口、北と南にひとつずつ他に小さいのはあるけど、軍の出入りは出来ないだろうなぁ」
「あ、そんなに狭いのか?1人しか入れないとか?」
「いや、低くいの、大人は立って通れないくらい」
「直立できないか、崩されたら終わりってことか」
「そう、それに壁も厚いし高いだから多分」
越えていくことみほぼ不可能か、
「あと1番厄介なのは、コーステッドの宗教思想」
「宗教?それのどこがやばいんだ?」
「敵は我らを滅ぼせない、我らは敵をも滅ぼせるって」
「それは、戦争に強いってことじゃねえのか?」
「違う、国が大きいから、兵士の数が違うの、一般人も含めたら何万倍も人数が違う、私が死ぬ時はあなたも道連れだから、敵は我らを滅ぼせない」
「そんなことあんのかよ」
「大切なのは命より国、洗脳レベルで教育されてるから、全員が兵士だと思ってもいい、女も子供も、」
「じゃあ俺は、俺らは一般人相手に戦争するってことか」
「そう、いうことになる、でも今回は、違う、と思いたい、私は」
レッタは地図から顔を上げずに、
「トラフさんのためなら誰だって殺す」
カルラは震えた、単純な恐怖だ、彼女の志の高さに、忠誠の堅さに、そして、人間を、もしかしたらこの人は、
「カルラ?大丈夫?」
「あ、ああ、大丈夫、俺も覚悟決めなきゃな」
「そう、本当は平和に終わればいいんだけど、」
「可能性はゼロじゃない、か、」
「そうそう!トラフさんの口癖!」
「でもあいつ最後に手加減してレッタに負けたよな」
「ねー!軍隊長から出発する前に聞いたんだけど、トラフさんに「負けないんじゃなかったのか?」って!」
「ジジイが負けたの伝わってたんだな」
「そう私もびっくりした!それでねトラフさん「可能性はゼロじゃない、俺の油断がそれだ」ってキリッて!」
「なんだそれ、完全に負け惜しみじゃねぇか!」
「だから私おかしっくて、カルラにも話そうって思ってたの!話せてよかった!」
にこーっと笑うレッタは、かわいい、だけどそれは俺に向けられた笑顔じゃない、あのジジイ、トラフに向けられた笑顔だ、いや、はは、これは勝てねぇさ、
「はは、そうだな、帰ったら俺もリベンジしなきゃならねぇか」
「うん!私も本気のトラフさんに!もし無理だったら2人でやっつけよ!」
「うん、うん、絶対生きて帰るぞ、何があっても」
「当たり前じゃん!もう1回、3人でお酒飲むんだから!」
俺は、ダメだとわかっていても、この人を、助けたいと、力になりたいと思ってる、これは、これが恋か、は、はは、
金のために力だけで上がったカルラにとって、初めての、そして、最後の感情だった
「よろしくお願いします、皆さん準備はいいですね」
「ああ、いざ、コーステッドへ!」
号と同時に船が再び動き出す、
ごうんごうんと魔力の流れる音がゆっくりと聞こえ、船体が淡く光る
紫色の光はだんだんと濃くなりながら高度と速度を上げる
甲板の上では兵士たちが静かに歓声を上げる
「実際に乗ってみると凄いですね、ほんとにこんなに大きなものが空を」
「俺も、飛ぶとは思ってなかったわ、いや、飛ばなければ困るんだけどな」
「それもそうですね、」
レッタは兵士たちに向き直る
「皆様、今日は急な遠征にお付き合い下さりありがとうございます、我が国の平和のため、都合つけていただき感謝しております、三日間は空の旅ですので、楽にして頂いて構いません、ですが、気を抜き過ぎないようお願いします」
「レッタはどっか見て回るのか」
「いえ、私は部屋に戻ってコーステッドの地形など見直します、一応仕事なのでね」
「そりゃそうかい、じゃあ俺もお供するかね」
「え?休んでいいですよ?」
「お前なあ、俺は一刀だぞ?俺がお前の作戦知らないでどうすんだよ、」
「確かにそうですね、じゃあ一緒に考えましょう!」
レッタはそう言うと手を差し出した
「さぁ!私の部屋に行きますよ!」
カルラは固まった、
これは、誘いか?
ああみたいなやる気のない返事をして彼女に連れられるがまま部屋に入る、
「ん、じじいの写真か」
「これ?ち、違うよ!あの夜みんなで撮った写真!私達は寝てて、起きてるのはトラフさんだけだけどね」
えへへ、照れ恥ずかしそうな彼女の顔を見て、カルラもにやけてしまう
「にしても、じじいが撮ったってことかこれ」
「んーん、軍隊長さんが夜来て、お酒置いていくついでに写真も撮って行ったみたい」
「は?え?それまずいんじゃねぇの?」
「なにが?」
彼女は天然なのか、酒を盗み出してこっそり飲んでいた事を覚えていないのか、どちらにしろ
「バレたとか思わないのかレッタは」
「あとから聞いた話なんだけどあのお酒はもともとトラフさんに上げるやつだったんだってさ」
「それで怒られなかったってことか、でもあのジジイ酒呑みだぞ、ジジイが自分の酒飲まれて何も言わなかったのかよ」
「私たちと飲むつもりだったらしいから、いいんじゃないかな?」
ここまで来るとこの明るさには勝てないなと思うカルラだった
「まぁいいか、それじゃさらうか」
「そうね、まず入口、北と南にひとつずつ他に小さいのはあるけど、軍の出入りは出来ないだろうなぁ」
「あ、そんなに狭いのか?1人しか入れないとか?」
「いや、低くいの、大人は立って通れないくらい」
「直立できないか、崩されたら終わりってことか」
「そう、それに壁も厚いし高いだから多分」
越えていくことみほぼ不可能か、
「あと1番厄介なのは、コーステッドの宗教思想」
「宗教?それのどこがやばいんだ?」
「敵は我らを滅ぼせない、我らは敵をも滅ぼせるって」
「それは、戦争に強いってことじゃねえのか?」
「違う、国が大きいから、兵士の数が違うの、一般人も含めたら何万倍も人数が違う、私が死ぬ時はあなたも道連れだから、敵は我らを滅ぼせない」
「そんなことあんのかよ」
「大切なのは命より国、洗脳レベルで教育されてるから、全員が兵士だと思ってもいい、女も子供も、」
「じゃあ俺は、俺らは一般人相手に戦争するってことか」
「そう、いうことになる、でも今回は、違う、と思いたい、私は」
レッタは地図から顔を上げずに、
「トラフさんのためなら誰だって殺す」
カルラは震えた、単純な恐怖だ、彼女の志の高さに、忠誠の堅さに、そして、人間を、もしかしたらこの人は、
「カルラ?大丈夫?」
「あ、ああ、大丈夫、俺も覚悟決めなきゃな」
「そう、本当は平和に終わればいいんだけど、」
「可能性はゼロじゃない、か、」
「そうそう!トラフさんの口癖!」
「でもあいつ最後に手加減してレッタに負けたよな」
「ねー!軍隊長から出発する前に聞いたんだけど、トラフさんに「負けないんじゃなかったのか?」って!」
「ジジイが負けたの伝わってたんだな」
「そう私もびっくりした!それでねトラフさん「可能性はゼロじゃない、俺の油断がそれだ」ってキリッて!」
「なんだそれ、完全に負け惜しみじゃねぇか!」
「だから私おかしっくて、カルラにも話そうって思ってたの!話せてよかった!」
にこーっと笑うレッタは、かわいい、だけどそれは俺に向けられた笑顔じゃない、あのジジイ、トラフに向けられた笑顔だ、いや、はは、これは勝てねぇさ、
「はは、そうだな、帰ったら俺もリベンジしなきゃならねぇか」
「うん!私も本気のトラフさんに!もし無理だったら2人でやっつけよ!」
「うん、うん、絶対生きて帰るぞ、何があっても」
「当たり前じゃん!もう1回、3人でお酒飲むんだから!」
俺は、ダメだとわかっていても、この人を、助けたいと、力になりたいと思ってる、これは、これが恋か、は、はは、
金のために力だけで上がったカルラにとって、初めての、そして、最後の感情だった
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