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都市を統治
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大炎上する地下街を襲撃しているのはワイト族だった。
ワイト族は全身の骨格がむき出しで皮膚がない種族だ。
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ワイト・ノーマル 種族値:200
――人間サイズのワイトで瞳が紫色。
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俺は黒剣で人間サイズのワイトを次々と倒していくが数千体もいてきりがない。
「レオ、ワイトを倒すよりも一人でも多くの人類を安全な場所に避難させよう」
「そうしよう、ソラ」
「ならば、まずは大統領の安否確認を最優先すべきだ」
「わかったよ、ベル」
俺達は〈学級閉鎖〉を使って大統領がいる建物へと辿り着いたが、巨人サイズのワイトによる一撃で建物が崩壊してしまった。
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ワイト・タイタン 種族値:2750
――身長が15m前後あるワイト。瞳が紅く骨格の隙間から灼熱の炎が湧き出る。
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おんぶしているラミが俺の肩をポンポンした。
「ラミ、どうした?」
ラミは瓦礫の山の一部を指差した。
俺はラミが示した場所の瓦礫を〈砂塵時代〉で砂に変えた。
すると砂の中に瀕死状態の大統領がいた。
どうやらラミには感知能力があるらしい。我がパーティの弱点を補えそうだ。
「ゴホッ、ゴホッ……私はもう助からない、レオ君、君に大統領の地位を託す。一人でも多くの人類を救って地下街から脱出するのだ」
「わかりました、最大限努力します」
俺は大統領の証であるバッジを授かった。
地下街の隅に〈無人境〉を発動すると、ラミの感知能力で人々を探して俺とベルが救出してソラが負傷者を治癒した。
皆で協力して100人あまりの人類を〈無人境〉に避難させた。
地下街が焦土と化すとワイト族は満足したみたいでシェルターから続々と出ていった。
助けられた人々は俺達への尊崇の念が更に高まったみたいだ。
「残念だがもう地下に安全な場所はないだろう。人類は今日より地上に帰還する」
「わかりました、大統領」
「大統領はやめてほしい、レオでいいよ」
俺は地上帰還宣言をしてみたものの残念ながら行く当てがない……
その時、ラミが地面に地図を描き出した。思いの外、上手な地図で現在地と目的地が描かれている。
こうなったらラミを信じて前に進もう。俺達は地下街に残された物資を持ち地上へと出た。
人類は100人規模だから平地を歩けば魔獣に見つかり襲われる。俺達は背の高い草原に隠れ迂回しながら目的地へとむかった。
ついに巨大都市が見えた。
都市は活気に満ち溢れており馬車や獣人達がせわしなく動いているのが遠くからでも視認できる。
「レオさん、あれは獣人族の都市サイオンです。我々人類は差別されているから都市の中には入れません」
人類の男が言った。
「そうか、ならばまずは俺達がラミを引き連れて交渉へと出向こう」
俺達は〈学級閉鎖〉を使わずに都市へと近づいた。
すると獣人族の兵士団が正門の前へと現れた。
〈暗黙の了解〉
「人類の分際で都市サイオンに近づくとは余程の覚悟の上だろう、何の用だ?」
「色々と交渉がしたいので、この都市で一番偉い人の元へと通して下さい」
「何様のつもりだ!」
ワニの顔をした獣人は斧を振りかぶり俺を攻撃しようとしたが、俺が首からかけている鉱石に気がつくと態度を一変させた。
「お主、それをどこで……」
「これはゴブリンキングから奪いました」
「な、なんと!? よろしい我が王の元へと通そう」
正門から都市に入ると大通りになっており一直線に巨塔へと延びていた。
俺達は巨塔へと案内されるとエレベーターに乗り王の間へと通された。
ライオンの顔をした二足歩行の獣人が椅子に腰掛けていたが、俺を見ると立ち上がった。
「地上最弱の獣人族が鉱石に選ばれし者に勝てるはずもない、我が椅子を潔く譲ろう」
「いえ譲らなくても大丈夫です。それよりも、この鉱石にはどのような力があるのか教えて下さい」
「お主が持っている鉱石は一部の幻獣種を従えることができる物だ。だが、通常は特殊な冠などで力を制御しなければ使用者の正気を保てないのだが、それを直に持てる人類がいるとは誠に信じられん」
ソラとベルも問題なく鉱石を持てていることを踏まえると、俺達みたいな時空の狭間から来た人類に限っては大丈夫なのだろう。
一度は断ったものの「都市サイオンを頼む」としつこいから俺は都市の統治権を得ることにした。
この都市を鉄壁の砦にして第一拠点としよう。すぐにでも勢力を拡大していきたいところだが戦力が足りないから、早速この鉱石の力を使うしかないだろう。
その後、無事に100人あまりの人類は都市サイオンに受け入れられて、その日の夜は歓待されたが、獣人の食事は野生的であまり人類の口には合わなかった。
食後に俺達4人は煌びやかな寝室へと通されて、それぞれ椅子に座った。
「レオ、さっそく明日から幻獣種を見つけにいくのか?」
「うーん、思えば今まで俺達は人類の為に頑張りすぎた。少しの期間だが、この都市に滞在して英気を養おうか?」
「そうだね、レオ。私も賛成だよ」
ベルの問いかけに俺が答えると、ソラは賛同してラミも拍手して喜んだ。
ワイト族は全身の骨格がむき出しで皮膚がない種族だ。
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ワイト・ノーマル 種族値:200
――人間サイズのワイトで瞳が紫色。
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俺は黒剣で人間サイズのワイトを次々と倒していくが数千体もいてきりがない。
「レオ、ワイトを倒すよりも一人でも多くの人類を安全な場所に避難させよう」
「そうしよう、ソラ」
「ならば、まずは大統領の安否確認を最優先すべきだ」
「わかったよ、ベル」
俺達は〈学級閉鎖〉を使って大統領がいる建物へと辿り着いたが、巨人サイズのワイトによる一撃で建物が崩壊してしまった。
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ワイト・タイタン 種族値:2750
――身長が15m前後あるワイト。瞳が紅く骨格の隙間から灼熱の炎が湧き出る。
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おんぶしているラミが俺の肩をポンポンした。
「ラミ、どうした?」
ラミは瓦礫の山の一部を指差した。
俺はラミが示した場所の瓦礫を〈砂塵時代〉で砂に変えた。
すると砂の中に瀕死状態の大統領がいた。
どうやらラミには感知能力があるらしい。我がパーティの弱点を補えそうだ。
「ゴホッ、ゴホッ……私はもう助からない、レオ君、君に大統領の地位を託す。一人でも多くの人類を救って地下街から脱出するのだ」
「わかりました、最大限努力します」
俺は大統領の証であるバッジを授かった。
地下街の隅に〈無人境〉を発動すると、ラミの感知能力で人々を探して俺とベルが救出してソラが負傷者を治癒した。
皆で協力して100人あまりの人類を〈無人境〉に避難させた。
地下街が焦土と化すとワイト族は満足したみたいでシェルターから続々と出ていった。
助けられた人々は俺達への尊崇の念が更に高まったみたいだ。
「残念だがもう地下に安全な場所はないだろう。人類は今日より地上に帰還する」
「わかりました、大統領」
「大統領はやめてほしい、レオでいいよ」
俺は地上帰還宣言をしてみたものの残念ながら行く当てがない……
その時、ラミが地面に地図を描き出した。思いの外、上手な地図で現在地と目的地が描かれている。
こうなったらラミを信じて前に進もう。俺達は地下街に残された物資を持ち地上へと出た。
人類は100人規模だから平地を歩けば魔獣に見つかり襲われる。俺達は背の高い草原に隠れ迂回しながら目的地へとむかった。
ついに巨大都市が見えた。
都市は活気に満ち溢れており馬車や獣人達がせわしなく動いているのが遠くからでも視認できる。
「レオさん、あれは獣人族の都市サイオンです。我々人類は差別されているから都市の中には入れません」
人類の男が言った。
「そうか、ならばまずは俺達がラミを引き連れて交渉へと出向こう」
俺達は〈学級閉鎖〉を使わずに都市へと近づいた。
すると獣人族の兵士団が正門の前へと現れた。
〈暗黙の了解〉
「人類の分際で都市サイオンに近づくとは余程の覚悟の上だろう、何の用だ?」
「色々と交渉がしたいので、この都市で一番偉い人の元へと通して下さい」
「何様のつもりだ!」
ワニの顔をした獣人は斧を振りかぶり俺を攻撃しようとしたが、俺が首からかけている鉱石に気がつくと態度を一変させた。
「お主、それをどこで……」
「これはゴブリンキングから奪いました」
「な、なんと!? よろしい我が王の元へと通そう」
正門から都市に入ると大通りになっており一直線に巨塔へと延びていた。
俺達は巨塔へと案内されるとエレベーターに乗り王の間へと通された。
ライオンの顔をした二足歩行の獣人が椅子に腰掛けていたが、俺を見ると立ち上がった。
「地上最弱の獣人族が鉱石に選ばれし者に勝てるはずもない、我が椅子を潔く譲ろう」
「いえ譲らなくても大丈夫です。それよりも、この鉱石にはどのような力があるのか教えて下さい」
「お主が持っている鉱石は一部の幻獣種を従えることができる物だ。だが、通常は特殊な冠などで力を制御しなければ使用者の正気を保てないのだが、それを直に持てる人類がいるとは誠に信じられん」
ソラとベルも問題なく鉱石を持てていることを踏まえると、俺達みたいな時空の狭間から来た人類に限っては大丈夫なのだろう。
一度は断ったものの「都市サイオンを頼む」としつこいから俺は都市の統治権を得ることにした。
この都市を鉄壁の砦にして第一拠点としよう。すぐにでも勢力を拡大していきたいところだが戦力が足りないから、早速この鉱石の力を使うしかないだろう。
その後、無事に100人あまりの人類は都市サイオンに受け入れられて、その日の夜は歓待されたが、獣人の食事は野生的であまり人類の口には合わなかった。
食後に俺達4人は煌びやかな寝室へと通されて、それぞれ椅子に座った。
「レオ、さっそく明日から幻獣種を見つけにいくのか?」
「うーん、思えば今まで俺達は人類の為に頑張りすぎた。少しの期間だが、この都市に滞在して英気を養おうか?」
「そうだね、レオ。私も賛成だよ」
ベルの問いかけに俺が答えると、ソラは賛同してラミも拍手して喜んだ。
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