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第二部 旅のはじまり~星占いの少女編~
星占いの少女編 第十五話
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夢を見た。
幼い雷砂が泣いている夢。手を伸ばして抱きしめてあげたいのに、自分の体が半透明のお化けのようになっていて抱きしめてあげられない。
どうにかしてあげたいのにどうにもできなくて、泣いている雷砂の隣で一緒に泣き始めたセイラの傍らで、誰かが言った。
雷砂を愛しているなら、絶対に雷砂と掴む幸せを諦めないで、と。
驚いて顔を上げると、そこにはもう誰もいなかった。
ほんの一瞬、ひるがえる薄墨色の髪の毛が見えたような気がしたけれども。
その言葉に触発された訳ではないのだが、どうしても抱きしめられない体のまま、それでも諦めないで雷砂を抱きしめて包み込んでいたら、少しずつ、幽霊の体に実体が伴ってきた。
そうして、すっかり元に戻った体で雷砂を抱きしめてあげたら、泣いていた雷砂も泣きやんで、いつものような笑顔を見せてくれた。
そのことにほっとして微笑んだ瞬間、目が、覚めた。
真っ暗な部屋の中。
ベッドに横たわったまま、私はどうしたんだろうと考える。
確か、ミカと出かけるという雷砂を送り出して、それからリインと一緒に買い物に出かけたはずだ。
雷砂に送るための特別な贈り物を注文するために。
それから……。
そこまで思い出したところで、脳裏に下卑な笑いを浮かべた男達の姿が甦り、セイラは思わず顔をしかめた。
(そうだ。たしか、リインと一緒に男達に連れて行かれて、そして……)
「リイン!?」
妹の名を呼び、反射的に起きあがろうとしたセイラの体を優しく誰かが押しとどめた。
驚いて見上げると、暗闇の中にほっとしたように微笑む雷砂の顔が浮かび上がった。
「リインは大丈夫だよ。少し前に一度目を覚まして、今はまた寝てる」
その言葉に心の底からほっとして体の力を抜き、それから改めて雷砂を見上げる。
雷砂はちょっぴり眠そうな目をしていた。部屋は暗いか、今が何時か分からない。けど、雷砂が眠いと感じる時間はもうとっくに過ぎてるんだろうなと、そう思った。
手を伸ばし、雷砂の頬をそっと撫でる。
夢の中とは違い、乾いているその頬の感触を味わいながら、
「良かった。泣いてないのね?」
言うつもりはなかったのに、ぽろり、とそんな言葉がこぼれてしまった。
すぐに、変なことを言っちゃったと後悔するが後の祭り。
夢の影響が残ってるのねと、思いながら雷砂の顔を伺えば、雷砂はここ最近の焦燥が嘘のように、穏やかで優しい顔をしてセイラを見つめていた。
「うん。泣いてないよ」
言いながら、雷砂がセイラにかかった寝具の乱れを直し、彼女の頬を優しく撫でる。
「色々心配かけてごめん。でも、もう大丈夫だから」
少し前までは沈み込むことの多かった雷砂の瞳が力強い光を取り戻しているのを見て、セイラが微笑む。
本当にもう大丈夫そうだと、ほっとしたように、少しだけ寂しそうに。
「良かった。けど、私、なにもしてあげられなかったわね」
自嘲気味に呟かれたその言葉に、そんなことはないと首を振る。
「違うよ。セイラはそこにいてくれるだけでいいんだ。俺の方こそごめんな。変な意地を張って、余計に心配かけたみたいだ。隠してるつもりだったけど、丸わかりだったんだろ?」
「……そうよ。みんな心配してたわ。リインも、ミカも。ロウやクゥだって」
「セイラも?」
「そうね。私も」
セイラはそっと手を伸ばし、もう一度雷砂の頬に触れた。
本当は分かってる。
雷砂は自分で何とかできると言うことは。
苦しんでも、それでも前に進んでいく強さがあると、知っているから。
でも、それでも心配せずにはいられない。
いつだって雷砂が愛おしくて、つらそうな顔をしていれば何とかしてあげたいと思ってしまう。
それが、必要のないことだったとしても。
「私って、ちょっと過保護よね?」
苦笑混じりに告げると、
「そう?オレはセイラに構ってもらえる方が嬉しいよ?セイラがオレを大好きでいてくれるんだなって、感じられるから」
そんな言葉と共に唇が落ちてくる。
セイラはその唇を優しく受け止めて、穏やかなキスを交わす。
セイラの体調を気にして入るような控えめな口づけに思わず微笑み、腕を伸ばして雷砂を抱き寄せた。
そしてその体をベッドの中に引き込んで、今度はセイラの方からキスをする。
雷砂のくれたキスよりも、少しだけ熱のこもったキスを。
腕の中にある温もりが愛しい。
セイラは甘やかな吐息を漏らし、雷砂を逃がさないようにしっかり拘束した。
「セ、セイラ?」
「今日はこのまま一緒に寝ましょ?どうせ雷砂のベッドにリインがいるんでしょ?」
「うん。でもいいよ。オレは起きて二人の様子を……」
「私もリインも、もう大丈夫よ。もともとそんなに大した怪我もしてないんだし。だから、雷砂ももう休んで?」
「でも、オレと一緒じゃ狭いよ。セイラがゆっくり休めないよ?」
だから自分は床で寝ると言い張る雷砂を、愛おしそうにセイラが見つめる。
女心をくすぐる言葉を天然でたれ流すくせに、時々妙に不器用で、でもいつだってすごく優しい。
今だって、セイラが雷砂と一緒のベッドで寝たがってる事に気づきもしない。
セイラが自分を気遣ってそんなことを言っていると思いこんでいる雷砂は、少し申し訳なさそうな顔ですぐそばにあるセイラの顔を見つめる。
セイラは、手を緩めたらすぐにベッドを飛び出してしまいそうな雷砂を捕まえながら、雷砂が一緒に寝てくれるような理由はないかとしばし考えた。
そして、
「ちょっと体が冷えてるみたいなの。だから、雷砂が一緒に寝てくれると私は嬉しいわ」
思いついたのはそんな言葉。
雷砂は疑うことなくその言葉を信じて、さっきまでとは反対に、セイラの体にぴたりとその身を沿わせてくる。
少しでも早く、セイラが暖かくなるようにと。
そんな素直さがまた愛しくて、セイラも雷砂をしっかりと抱きしめた。
別な意味で雷砂に触れたくなるのをぐっと我慢して目を閉じる。
「セイラ、寒くない?」
「雷砂のおかげであったかいわ」
「そ?よかった……」
ほっとしたように笑う気配。
つられたように口元を微笑ませながら、ふと、夢の中で告げられた言葉が頭に浮かんだ。
(雷砂を愛しているなら、絶対に雷砂と掴む幸せを諦めないで)
諦められる訳がない。
これほどに愛している存在を。
離れていても、雷砂が待っていてほしいと言うなら、いつまでだって待つだろう。
その先にどんな未来が待っていようとも。
疲れていたのだろう。先に眠り始めた雷砂の小さな寝息に耳をすませながら、セイラも再びまどろみ始める。
諦めるつもりなんかない。諦めてやるもんかと、夢の中で忠告してくれた誰かに、心の中でそっと答えを返しながら。
幼い雷砂が泣いている夢。手を伸ばして抱きしめてあげたいのに、自分の体が半透明のお化けのようになっていて抱きしめてあげられない。
どうにかしてあげたいのにどうにもできなくて、泣いている雷砂の隣で一緒に泣き始めたセイラの傍らで、誰かが言った。
雷砂を愛しているなら、絶対に雷砂と掴む幸せを諦めないで、と。
驚いて顔を上げると、そこにはもう誰もいなかった。
ほんの一瞬、ひるがえる薄墨色の髪の毛が見えたような気がしたけれども。
その言葉に触発された訳ではないのだが、どうしても抱きしめられない体のまま、それでも諦めないで雷砂を抱きしめて包み込んでいたら、少しずつ、幽霊の体に実体が伴ってきた。
そうして、すっかり元に戻った体で雷砂を抱きしめてあげたら、泣いていた雷砂も泣きやんで、いつものような笑顔を見せてくれた。
そのことにほっとして微笑んだ瞬間、目が、覚めた。
真っ暗な部屋の中。
ベッドに横たわったまま、私はどうしたんだろうと考える。
確か、ミカと出かけるという雷砂を送り出して、それからリインと一緒に買い物に出かけたはずだ。
雷砂に送るための特別な贈り物を注文するために。
それから……。
そこまで思い出したところで、脳裏に下卑な笑いを浮かべた男達の姿が甦り、セイラは思わず顔をしかめた。
(そうだ。たしか、リインと一緒に男達に連れて行かれて、そして……)
「リイン!?」
妹の名を呼び、反射的に起きあがろうとしたセイラの体を優しく誰かが押しとどめた。
驚いて見上げると、暗闇の中にほっとしたように微笑む雷砂の顔が浮かび上がった。
「リインは大丈夫だよ。少し前に一度目を覚まして、今はまた寝てる」
その言葉に心の底からほっとして体の力を抜き、それから改めて雷砂を見上げる。
雷砂はちょっぴり眠そうな目をしていた。部屋は暗いか、今が何時か分からない。けど、雷砂が眠いと感じる時間はもうとっくに過ぎてるんだろうなと、そう思った。
手を伸ばし、雷砂の頬をそっと撫でる。
夢の中とは違い、乾いているその頬の感触を味わいながら、
「良かった。泣いてないのね?」
言うつもりはなかったのに、ぽろり、とそんな言葉がこぼれてしまった。
すぐに、変なことを言っちゃったと後悔するが後の祭り。
夢の影響が残ってるのねと、思いながら雷砂の顔を伺えば、雷砂はここ最近の焦燥が嘘のように、穏やかで優しい顔をしてセイラを見つめていた。
「うん。泣いてないよ」
言いながら、雷砂がセイラにかかった寝具の乱れを直し、彼女の頬を優しく撫でる。
「色々心配かけてごめん。でも、もう大丈夫だから」
少し前までは沈み込むことの多かった雷砂の瞳が力強い光を取り戻しているのを見て、セイラが微笑む。
本当にもう大丈夫そうだと、ほっとしたように、少しだけ寂しそうに。
「良かった。けど、私、なにもしてあげられなかったわね」
自嘲気味に呟かれたその言葉に、そんなことはないと首を振る。
「違うよ。セイラはそこにいてくれるだけでいいんだ。俺の方こそごめんな。変な意地を張って、余計に心配かけたみたいだ。隠してるつもりだったけど、丸わかりだったんだろ?」
「……そうよ。みんな心配してたわ。リインも、ミカも。ロウやクゥだって」
「セイラも?」
「そうね。私も」
セイラはそっと手を伸ばし、もう一度雷砂の頬に触れた。
本当は分かってる。
雷砂は自分で何とかできると言うことは。
苦しんでも、それでも前に進んでいく強さがあると、知っているから。
でも、それでも心配せずにはいられない。
いつだって雷砂が愛おしくて、つらそうな顔をしていれば何とかしてあげたいと思ってしまう。
それが、必要のないことだったとしても。
「私って、ちょっと過保護よね?」
苦笑混じりに告げると、
「そう?オレはセイラに構ってもらえる方が嬉しいよ?セイラがオレを大好きでいてくれるんだなって、感じられるから」
そんな言葉と共に唇が落ちてくる。
セイラはその唇を優しく受け止めて、穏やかなキスを交わす。
セイラの体調を気にして入るような控えめな口づけに思わず微笑み、腕を伸ばして雷砂を抱き寄せた。
そしてその体をベッドの中に引き込んで、今度はセイラの方からキスをする。
雷砂のくれたキスよりも、少しだけ熱のこもったキスを。
腕の中にある温もりが愛しい。
セイラは甘やかな吐息を漏らし、雷砂を逃がさないようにしっかり拘束した。
「セ、セイラ?」
「今日はこのまま一緒に寝ましょ?どうせ雷砂のベッドにリインがいるんでしょ?」
「うん。でもいいよ。オレは起きて二人の様子を……」
「私もリインも、もう大丈夫よ。もともとそんなに大した怪我もしてないんだし。だから、雷砂ももう休んで?」
「でも、オレと一緒じゃ狭いよ。セイラがゆっくり休めないよ?」
だから自分は床で寝ると言い張る雷砂を、愛おしそうにセイラが見つめる。
女心をくすぐる言葉を天然でたれ流すくせに、時々妙に不器用で、でもいつだってすごく優しい。
今だって、セイラが雷砂と一緒のベッドで寝たがってる事に気づきもしない。
セイラが自分を気遣ってそんなことを言っていると思いこんでいる雷砂は、少し申し訳なさそうな顔ですぐそばにあるセイラの顔を見つめる。
セイラは、手を緩めたらすぐにベッドを飛び出してしまいそうな雷砂を捕まえながら、雷砂が一緒に寝てくれるような理由はないかとしばし考えた。
そして、
「ちょっと体が冷えてるみたいなの。だから、雷砂が一緒に寝てくれると私は嬉しいわ」
思いついたのはそんな言葉。
雷砂は疑うことなくその言葉を信じて、さっきまでとは反対に、セイラの体にぴたりとその身を沿わせてくる。
少しでも早く、セイラが暖かくなるようにと。
そんな素直さがまた愛しくて、セイラも雷砂をしっかりと抱きしめた。
別な意味で雷砂に触れたくなるのをぐっと我慢して目を閉じる。
「セイラ、寒くない?」
「雷砂のおかげであったかいわ」
「そ?よかった……」
ほっとしたように笑う気配。
つられたように口元を微笑ませながら、ふと、夢の中で告げられた言葉が頭に浮かんだ。
(雷砂を愛しているなら、絶対に雷砂と掴む幸せを諦めないで)
諦められる訳がない。
これほどに愛している存在を。
離れていても、雷砂が待っていてほしいと言うなら、いつまでだって待つだろう。
その先にどんな未来が待っていようとも。
疲れていたのだろう。先に眠り始めた雷砂の小さな寝息に耳をすませながら、セイラも再びまどろみ始める。
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