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神内 唯 Jinnai Yui 秘密
第1話
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「まりあ、おはよう」
「ゆゆゆゆ、唯ちゃん!おやよう」
「おやようってなによ。おはようでしょ?」
「おおおはよう!」
私は神内唯。そしてこの子は友達のまりあ。
「あ、私今日、生徒会あるから、先帰ってて」
「わかったあーっ」
こうして私はまた、まりあに嘘をついてしまった。
2時間目の途中にまりあが保健室に行ってから、なかなか帰ってこない。でも今日はひとりの方がいいかも。そっちの方が動きやすいし。
「あれ、唯ちゃんひとりなの?」
「うん」
「みるくとお昼食べる?」
この子は加藤みるく。私はあまり仲良くないが、結構まりあは仲良くしている子だ。
「でも私いつも購買で買うから・・・」
「じゃ、じゃあ!みるくのお弁当はんぶんこしよ?」
「え?」
この子私がやんわり断ってるの気づかないのね。
まあ、久しぶりにまりあ以外の人と食べてみますか!
「えっ、みるくちゃん、これ全部作ったの?」
「うんっ!お兄ちゃんの分も作ったんだけど、今日はお休みしちゃって・・・
だから、食べよ?」
「そうね、美味しそうだし、いただきます」
とても手が凝っている。うさぎ切りのリンゴに始まり、たこさんウインナー、ハート型の卵焼き、これ、どう見ても・・・
「彼氏に作ったんじゃないの、これ?」
「ちち、ちがうよおー!本当にお兄ちゃんに作ったの!」
「食べるのもったいないなあ」
本当に私なんかが食べていいのかな?
「食べて食べて!」
みるくちゃんは頬に両手を添えて、こちらを見ている。きゅるるんとした瞳で見られると、少し食べにくい。
「っ!美味しい!」
「やったあ!」
「すごく美味しいよ!お兄さん、幸せものだね」
「んーーーっ!唯ちゃん褒め上手!」
「これで安心してお嫁さんにいけるね」
「みるくは、お嫁さんにはいかないよ?」
「そうなの?」
「うん!お兄ちゃんとずっと一緒にいるの!」
そうなんだ、みるくちゃんはちゃんと意思があっていいなあ。私なんて、中途半端なままだ。
ちゃんと、受け止めないとだめだね。自分の秘密を。
「失礼します」
そして私は今日も生徒会室に来てしまった。
いや、ちがう。今日は生徒会室に来たの。自分の意思で来たの。
ちゃんと、自分の気持ちに決着をつけるの。
「待ってたよ、唯ちゃん?」
「ゆゆゆゆ、唯ちゃん!おやよう」
「おやようってなによ。おはようでしょ?」
「おおおはよう!」
私は神内唯。そしてこの子は友達のまりあ。
「あ、私今日、生徒会あるから、先帰ってて」
「わかったあーっ」
こうして私はまた、まりあに嘘をついてしまった。
2時間目の途中にまりあが保健室に行ってから、なかなか帰ってこない。でも今日はひとりの方がいいかも。そっちの方が動きやすいし。
「あれ、唯ちゃんひとりなの?」
「うん」
「みるくとお昼食べる?」
この子は加藤みるく。私はあまり仲良くないが、結構まりあは仲良くしている子だ。
「でも私いつも購買で買うから・・・」
「じゃ、じゃあ!みるくのお弁当はんぶんこしよ?」
「え?」
この子私がやんわり断ってるの気づかないのね。
まあ、久しぶりにまりあ以外の人と食べてみますか!
「えっ、みるくちゃん、これ全部作ったの?」
「うんっ!お兄ちゃんの分も作ったんだけど、今日はお休みしちゃって・・・
だから、食べよ?」
「そうね、美味しそうだし、いただきます」
とても手が凝っている。うさぎ切りのリンゴに始まり、たこさんウインナー、ハート型の卵焼き、これ、どう見ても・・・
「彼氏に作ったんじゃないの、これ?」
「ちち、ちがうよおー!本当にお兄ちゃんに作ったの!」
「食べるのもったいないなあ」
本当に私なんかが食べていいのかな?
「食べて食べて!」
みるくちゃんは頬に両手を添えて、こちらを見ている。きゅるるんとした瞳で見られると、少し食べにくい。
「っ!美味しい!」
「やったあ!」
「すごく美味しいよ!お兄さん、幸せものだね」
「んーーーっ!唯ちゃん褒め上手!」
「これで安心してお嫁さんにいけるね」
「みるくは、お嫁さんにはいかないよ?」
「そうなの?」
「うん!お兄ちゃんとずっと一緒にいるの!」
そうなんだ、みるくちゃんはちゃんと意思があっていいなあ。私なんて、中途半端なままだ。
ちゃんと、受け止めないとだめだね。自分の秘密を。
「失礼します」
そして私は今日も生徒会室に来てしまった。
いや、ちがう。今日は生徒会室に来たの。自分の意思で来たの。
ちゃんと、自分の気持ちに決着をつけるの。
「待ってたよ、唯ちゃん?」
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