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ひのま

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木下 ちひろ Kinoshita Chihiro 引きこもり隊一号

第3話

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 え?何、どういうこと?
 あたしのヘッドホンが何でもこい屋に奪われる。

「先ほどから何度呼んでも返事がないので」
「・・・最悪」

 こんなにスバルにそっくりなのに、なのに、こんなことってあるの?
 せっかくスバルとイケそうだったのに、邪魔されて挙句、今のあたしの格好は人に見せられるものじゃない。
 ほとんど裸だし、指はあそこに突っ込んだまま。
 空気読めよ!!!!
 てか気まずくて何でもこい屋の方を見れない。

「萎え。最悪、まじ出てけ。何でもこい屋だろ?出てけし!失せろ!」
「これ、俺干してよかったんですか?」

 これ、といって何でもこい屋が持っていたのはあたしのブラとパンツ。そうやって持ってる時点で聞くなよ!つーか、それ以上にこっちは恥ずかしいんだよ!

「どーでもいいから出てけよ!!!」
「・・・続き、どうぞ」
「うっせぇ!!!!」

 ちらりとパソコンの画面を見ると、スバルがイッてしまった瞬間が映った。無音でイッてしまったスバルを見ると虚しい。ただスバルがオナニーしてるみたいだ。あともう100レベル上げないと、これを見ることができないのか、と思うとなんだか悔しくて泣きそうになった。

「早くでてってよっ」
「・・・すいませんでした」

 謝っているくせに何でもこい屋は部屋を出ようとしない。なんでだよ!でてけって言ってんじゃんかよ!!

「チヒロ、続きしよ?」
「え?」
「したくないの?」
「す、スバル?」

 これも、特典?スバルなの?ほんとにスバルなの?
 そっか!スバルは意地悪だから、わざと何でもこい屋に扮してたのか!なんですと!あたしとしたことがやられましたわあ!!!

「スバルなの?」
「スバルだけど」

 いやん!ちょっとおおお!!!!
 普段の声よりは少し低めだけど、それもまたいい!!
 3Dスバルさいこー!!!

「続き、したい」
「やだね」
「えっ?」
「うそだよ」

 そう言うとあたしの額にキスをした。
 そ、そういう揺さぶりがまさにスバル!!!!
 ほんっっっと、かわいいんだから!!!!

「ね、スバル」
「なに?」
「ほっぺつねって?」

 むにゅっと強くつねられる。
 そこまで強くしてなんてたのんでなあーーーーいっ!!!

「いたいいたい!ストップ!!」
「なんだよ」
「ゆ、夢かどうか知りたかっただけだからもういいの!」
「へえ、夢だと思ってたんだ」
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