ひさめんとこ

zausu

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4章~ひさめんとこの長男と悪友~

その2

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なんやかんやあって、午後。
ピンポーン
「はーい。少し待っててくださいねー…。あら?大沢さん?」
「どうも、綾香さん」
「えっと。和馬お兄さんが何かしました?」
「あ、いや。今回はそう言うのじゃなくて…説明してないのかアイツ…」
「あれ?オッサンじゃん。どうしたの?」
背後から声。
「ん?なんだ。拓実たくみか。お前もここに用か?」
「おー、遊びに来たわけよ」
「そうか。…あとな、オッサンって呼ぶな!」ゴン
「痛ぇ!いきなり殴んな馬鹿!」
「あ…あの?」
「あぁ。悪かった。午後から和馬の家に行くと言う話をしていたんだよ。…もしかして入ったらダメか?」
「あぁ、そう言うことですか。大丈夫ですよ。もう一人来てますから」
「もう…?」
「一人…?」

「和馬お兄さん?入りますよ?」ガチャ
「お、来たかオッサン」
「オッサンって言うな…」
「それじゃあ失礼します」
「和馬は殴らないのか…あ、ありがとうございます。えっと、綾香…さん?」
「はい。綾香です。では…」
「まぁとりあえず座りなよ。酒ぐらいしかないけど」
「真っ昼間からか?」
「…グラスが一つ…和馬。お前、酒飲まないよな?」
「おぉ、さすがは元警察官」
「現役だ!現役警察官!」
「まぁそうだな。オッサンにとっては懐かしい人が来てるぞ」
「…それは一体…?」
「はぁ~。トイレ借りたよ~」 
「おっ。ちょうど帰って来た」
「…だ、誰!?これ誰!?」
「いや、そりゃ拓実は知らないよ」
「…蘭…か?」
「あれ~?オッチャン~?久しぶり~。元気してた~?」
「お前引っ越したんじゃなかったのか?」
「トリックなの~」
「…そうか…」
「…あ、あの!蘭さん!」
「え~?何~?誰~?」
「お、俺…僕!拓実清志たくみ きよしって言います!」
「わ~、へんな名前~」
「あ、あの!めちゃくちゃかわいいっすね!めちゃくちゃタイプです!」
「え~?ホント~?ありがと~。私は伊藤蘭いとう らんって言うの~。よろしくね~」
「ら、蘭さんですか!良い名前ですね!よろしくお願いします!」
「…」ポカーン
「…」ポカーン
二人は顔を一瞬見合わせて、
「「ニタリ」」

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