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5章~ひさめんとこのお母さんのお仕事~
その5
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「しゃ、社長…連れてきました…」
社長は担がれた穂香を見て、
「お、おう…」
とだけいった。
「あ…、しゃちょー…、用事ってなに…?」
あくびをしながら社長に訪ねる。よくクビにならないなこの人。
「いや、すまないが、まだ書類が残っていてな…また整理頼めるか?」
「やー…ねむいのぉ…あと50年寝かしてぇ…」
「さっきより延びてませんか?」
「ねむいのぉ…」
「それは解りましたって」
「…ふむ」
社長はこの二人の様子を静かに見ていた。そして、
「穂香。すまないが、一旦部屋を出てくれないか」
「え…?呼んでおいて放置ですか…?」
「良いから。すぐ終わる」
「わかったぁ…じゃあ仮眠室に…」
「行くな」
「うーへー…」
穂香はパンパンと頬を叩いた。
「では、失礼致します。社長」
「切り替え早っ!」
バタンとドアの閉まる音がして穂香が出ていった。
「…」
「…」
「まぁ…まずは一言いいかな?」
「あ、社長。自分も一言あります。いいですか?」
「「誰だ今の」」
ユニゾンだった。
「で、君にひとつ提案があるのだが…」
「な、何ですか?」
社長直々に命令を下される、そんなことは今までにないことだった。今までがそもそもほぼないんだけど。
ゴクリ、
唾を飲み込む音が聞こえるほど大きい。
「…会社に居る間、穂香を見張ってくれないか?」
「は?」
素が出てしまった。流石に社長相手にこの言葉遣いはないだろう。
「す、すみません!あまりにも急だったもので…」
「いや、気持ちはわかる。突然こんなことを言うのは確かにどうかと思うが…先ほどの二人の様子を見ていると、二人はかなり相性が良さそうだ。見たところ君はかなり面倒にが良さそうだし…頼めるか?」
「いやいやいやいや…」
手を大きく降って拒否する。
「そんなこと出来ませんよ!だって自分ここに入ったばかりですよ!?まだ普通の仕事もまともにできていないような状況なのに…そこにさらに新しい仕事が入ってくるなんて…」
「…給料を30%アップします」
「だから気に入った」
所詮この世は金なのである。
社長は担がれた穂香を見て、
「お、おう…」
とだけいった。
「あ…、しゃちょー…、用事ってなに…?」
あくびをしながら社長に訪ねる。よくクビにならないなこの人。
「いや、すまないが、まだ書類が残っていてな…また整理頼めるか?」
「やー…ねむいのぉ…あと50年寝かしてぇ…」
「さっきより延びてませんか?」
「ねむいのぉ…」
「それは解りましたって」
「…ふむ」
社長はこの二人の様子を静かに見ていた。そして、
「穂香。すまないが、一旦部屋を出てくれないか」
「え…?呼んでおいて放置ですか…?」
「良いから。すぐ終わる」
「わかったぁ…じゃあ仮眠室に…」
「行くな」
「うーへー…」
穂香はパンパンと頬を叩いた。
「では、失礼致します。社長」
「切り替え早っ!」
バタンとドアの閉まる音がして穂香が出ていった。
「…」
「…」
「まぁ…まずは一言いいかな?」
「あ、社長。自分も一言あります。いいですか?」
「「誰だ今の」」
ユニゾンだった。
「で、君にひとつ提案があるのだが…」
「な、何ですか?」
社長直々に命令を下される、そんなことは今までにないことだった。今までがそもそもほぼないんだけど。
ゴクリ、
唾を飲み込む音が聞こえるほど大きい。
「…会社に居る間、穂香を見張ってくれないか?」
「は?」
素が出てしまった。流石に社長相手にこの言葉遣いはないだろう。
「す、すみません!あまりにも急だったもので…」
「いや、気持ちはわかる。突然こんなことを言うのは確かにどうかと思うが…先ほどの二人の様子を見ていると、二人はかなり相性が良さそうだ。見たところ君はかなり面倒にが良さそうだし…頼めるか?」
「いやいやいやいや…」
手を大きく降って拒否する。
「そんなこと出来ませんよ!だって自分ここに入ったばかりですよ!?まだ普通の仕事もまともにできていないような状況なのに…そこにさらに新しい仕事が入ってくるなんて…」
「…給料を30%アップします」
「だから気に入った」
所詮この世は金なのである。
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