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第13章
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十三
悪魔軍へ頻繁に斥候を送り、向こうも斥候のような部隊を繰り出したため、頻繁に衝突が起こり始めた。
同時に情報が集まり始め、悪魔軍は大侵攻を企図しているらしい、とわかり始めた。
僕とスカルスは部隊の編成と、作戦計画を練っていたが、四人でやっていたことを二人でやるとなると、どこか不安が湧いてくる。気づくはずの見落としをそのままにしているような気がするのだ。
しかし、僕はタンクの代わりを登用するのに否定的になっていた。
適任者が見当たらないのと、タンクの席を空席にしておくことが、彼への弔いのような気がした。
弔いという考えを自分が持っているのは、不思議でもあったが。
第四軍がアルス総司令に反旗を翻しつつある、ということは可能な限り伏せている。しかし拘束したままの三人の軍人の存在から、こちらの意図は漏れているはずだった。
今のところ、三人の軍人は僕の命令で出撃し、行方不明になった、としてある。実際はまだ生きているが、生きて帰ることは許さない。
軍本部に要請して、兵士の補充と馬の補充、武器や防具、食料の備蓄は緩やかに進んだ。
問題は悪魔の攻勢のタイミングだが、こればかりは知ることができない。
知ることはできないはずだった。
斥候に出した小部隊が、負傷兵を連れて、帰ってきたのだ。
その負傷兵のうちの一人が、シッラだった。
「さすがに死んだと思った」
医療テントのベッドの上で、シッラは僕に開口一番、嗄れた声でそう言った。
そして力を振り絞るように、悪魔の別働隊が移動していくのを見た、と告げた。
僕は即座に斥候を出し、シッラたちを回収した場所を確認した上で、別働隊の進軍しているだろう地点を予測した。
そこは防御陣地の端に近い位置だった。こちらの兵力に不足はないはずだが、用心に越したことはない。
僕は第四軍の中で、機動力の高い部隊を出撃させた。彼らは悪魔の別働隊を奇襲するのが第一目標だが、そこまではうまくいかないだろう。防御陣地と通信し、遊撃を行うことになる。
報告を待つ間、僕はシッラを何度か見舞った。
彼女は戦闘部隊の最後部で、負傷兵を救出しようとした時、馬を切られ、そのまま落馬したらしい。気を失った彼女に、悪魔たちは偶然にも気づかなかった。
彼女が目を覚ました時、悪魔の姿はなく、ただ、悪魔の死骸がその場に無数に落ちていたという。
目立った負傷もなかったが、しかし、馬は死骸となって悪魔と一緒に転がっていた。
シッラは馬の死体から食べられそうな肉を切り取ると、それを食料として、陣地まで歩いたという。そしてたどり着けないと諦めた時、斥候の部隊に運良く、発見された。
ベッドの上で少しずつ力を取り戻した彼女は、奇襲部隊が悪魔の別働隊を蹴散らした報告が来る頃には、すでに退院していた。
彼女はタンクが死んだことをどこかで聞いたらしく、僕にお悔やみを言ったが、僕は曖昧に返事をした。
第四軍の兵士は、スカルスを通して僕の考えを順繰りに伝えられ、今では、アルス総司令こそが奸賊である、という意志で統一されつつある。
そのことに関して、シッラは、
「あなたには似合わない気もするけど」
と、感想を言った。僕は苦笑いするしかなかった。
また悪魔との間で斥候による探り合いの段階が始まり、そしてやっと、首都のシグナルから通信があった。
軍本部を中心に、反アルスを掲げた集団が、秘密裏に結成されたという。今もかろうじて残っている中央軍はおおよそ全てが参加しているとのことだった。
これで首都を押さえることはできる。アルスを首都から追放するだけで、彼の影響力を大きく欠くことができる。
シグナルの成果は非常に大きいものがあった。あとは意志を表明するだけで、大勢を転換できる。
首都から兵員の補充が行われ、それを受け入れてから、スカルスと今後について、議論した。
そしていつものように自分のテントでベッドに横になった。
深夜だったと思う。気配を感じて、僕は目を覚ました。
反射的に剣を手に取ろうとしたが、テントに忍び入っていた何者かが、それを弾き飛ばす。
ベッドから転がり落ちた僕をかすめて、何かが突き込まれた。
地面を転がり、身を起こす。
薄暗くて、よく見えないが、相手は一人だ。ベッドを刺し貫いた剣を引き抜いたのが分かる。
僕自身の剣を探したいが、どこにあるかわからない。
声を出すべきだ、と思った。
その瞬間に誰かがテントに乱入してきた。
僕を襲った何者かと、乱入者が重なり、短い苦鳴が起こり、片方が倒れた。
その時、テントの中に明かりを持った従卒が入ってきたのだった。明るくなったテントの中で、見知らぬ男が血だまりの中に倒れていた。
「全く、無用心だこと」
短剣の血を払ったシッラが、こちらに手を差し出す。僕はその手を借りて立ち上がった。
「助かった。見張っていたのか?」
「あまりにも頼りなくてね。盟主になろうという人間が、あっさり死んだら、みんなの努力が無駄になるから」
従卒がもう一人、テントの中に入ってきた。手には書簡を持っている。
シグナルからのものだった。即座に中身を検めると、そこにはまさに今、起こったことを知らせる内容だった。
アルス陣営が僕たちの動きに気づき、僕の暗殺を計画し、すでに補充の兵士に紛れ込ませて暗殺者を送り込んだかもしれない、と書いてあった。
通報は一歩、遅れたわけだが、実際には暗殺は失敗した。
九死に一生、と言えないこともない。
書簡には、アルスを逆に暗殺することも可能であり、実行は僕の指示があり次第、できるともあった。
僕はシッラをテントに引き止め、従卒にはスカルスを呼ぶことと、死体を片付けることを命じた。
程なくスカルスがやってきた。僕は彼に通信文を見せ、次にそれをシッラに渡した。
「私はあなたの副官じゃないけれど?」
トゲのある言葉だったが、僕は、書状を押し付けた。そして彼女が読んでいるうちに、
「シッラ、君を僕の副官として、司令官代行を任ずる」
勢いよく顔を上げた彼女が、顔をしかめる。
「あまり嬉しいことでもないわね」
そして書状をこちらに戻した。
「ラグーン司令」
スカルスがいつもと変わらぬ、淡々とした声で発言する。
「もはや事態は一刻を争うと思われます。悪魔の動きも不審ですが、それ以上に、人間同士でいがみ合っている場合ではない。そして、アルス側にはこちらを排除する意思があります」
「すでに協力関係は構築不可能、とは僕も思う」
「では、強引にでも、解決するべきでしょう」
つまり、スカルスはアルス暗殺を進言している。
僕はシッラを見た。難しい顔で、
「司令官代行は三人。そのうち、一人ははっきりと支持していて、もう一人は作戦を監督する立場、つまり賛成でしょう。私が反対しても、代行の意見は二対一で、暗殺実行、ってことね」
と、サバサバと口にした。
最終決定は僕が下す必要はある。
いつの間にか、重要な決定を僕が行うことに、慣れてきているのを感じた。
それが成長なのか、鈍麻なのかは、はっきりしない。
でも今、僕は自分でも驚くほどあっさりと決断した。
首都に秘密裏に、可能なかぎりの速さで命令書が届くのに一日。
シグナルが命令を実行する準備に一日。
そして僕の暗殺未遂の三日後、アルス総司令は、ろうそくの火を吹き消すように暗殺された。
その情報が僕に届く前に、シグナルが行動を進め、アルス派は軍部から一掃され、代わりにラグーン派とでも呼ぶべき集団が形成された。
軍部の人事が一新され、シグナルが僕の代理として、主要な役割を果たすことになった。有能な軍人を登用する中で、僕はシグナルに政治との分離を意識するように伝えてあった。彼はそれを守り、政治家たちもまたアルス派の消滅で小さくない反動を受けたようだった。
こうして、連合王国軍の内部の激動は、短期間での二転三転の後、やっと落ち着きを見せた。
僕が盟主というのははっきりしていたが、僕は合議を重んじることを表明した。
そして軍は国のためにあるものであり、民衆の盾である、とも表明した。
これがいつの間にか、守護者宣言、とも伝わることになった。
そして連合王国がまず対応するべき敵は、人間の国ではなく、悪魔という異種族なのだった。
シグナルが僕たちと合流するより前に、悪魔たちは動き出していた。
大規模な、一斉攻撃が始まったのだ。
守護者宣言からわずか一週間ほどで、連合王国軍は激戦を始めることになった。
悪魔軍へ頻繁に斥候を送り、向こうも斥候のような部隊を繰り出したため、頻繁に衝突が起こり始めた。
同時に情報が集まり始め、悪魔軍は大侵攻を企図しているらしい、とわかり始めた。
僕とスカルスは部隊の編成と、作戦計画を練っていたが、四人でやっていたことを二人でやるとなると、どこか不安が湧いてくる。気づくはずの見落としをそのままにしているような気がするのだ。
しかし、僕はタンクの代わりを登用するのに否定的になっていた。
適任者が見当たらないのと、タンクの席を空席にしておくことが、彼への弔いのような気がした。
弔いという考えを自分が持っているのは、不思議でもあったが。
第四軍がアルス総司令に反旗を翻しつつある、ということは可能な限り伏せている。しかし拘束したままの三人の軍人の存在から、こちらの意図は漏れているはずだった。
今のところ、三人の軍人は僕の命令で出撃し、行方不明になった、としてある。実際はまだ生きているが、生きて帰ることは許さない。
軍本部に要請して、兵士の補充と馬の補充、武器や防具、食料の備蓄は緩やかに進んだ。
問題は悪魔の攻勢のタイミングだが、こればかりは知ることができない。
知ることはできないはずだった。
斥候に出した小部隊が、負傷兵を連れて、帰ってきたのだ。
その負傷兵のうちの一人が、シッラだった。
「さすがに死んだと思った」
医療テントのベッドの上で、シッラは僕に開口一番、嗄れた声でそう言った。
そして力を振り絞るように、悪魔の別働隊が移動していくのを見た、と告げた。
僕は即座に斥候を出し、シッラたちを回収した場所を確認した上で、別働隊の進軍しているだろう地点を予測した。
そこは防御陣地の端に近い位置だった。こちらの兵力に不足はないはずだが、用心に越したことはない。
僕は第四軍の中で、機動力の高い部隊を出撃させた。彼らは悪魔の別働隊を奇襲するのが第一目標だが、そこまではうまくいかないだろう。防御陣地と通信し、遊撃を行うことになる。
報告を待つ間、僕はシッラを何度か見舞った。
彼女は戦闘部隊の最後部で、負傷兵を救出しようとした時、馬を切られ、そのまま落馬したらしい。気を失った彼女に、悪魔たちは偶然にも気づかなかった。
彼女が目を覚ました時、悪魔の姿はなく、ただ、悪魔の死骸がその場に無数に落ちていたという。
目立った負傷もなかったが、しかし、馬は死骸となって悪魔と一緒に転がっていた。
シッラは馬の死体から食べられそうな肉を切り取ると、それを食料として、陣地まで歩いたという。そしてたどり着けないと諦めた時、斥候の部隊に運良く、発見された。
ベッドの上で少しずつ力を取り戻した彼女は、奇襲部隊が悪魔の別働隊を蹴散らした報告が来る頃には、すでに退院していた。
彼女はタンクが死んだことをどこかで聞いたらしく、僕にお悔やみを言ったが、僕は曖昧に返事をした。
第四軍の兵士は、スカルスを通して僕の考えを順繰りに伝えられ、今では、アルス総司令こそが奸賊である、という意志で統一されつつある。
そのことに関して、シッラは、
「あなたには似合わない気もするけど」
と、感想を言った。僕は苦笑いするしかなかった。
また悪魔との間で斥候による探り合いの段階が始まり、そしてやっと、首都のシグナルから通信があった。
軍本部を中心に、反アルスを掲げた集団が、秘密裏に結成されたという。今もかろうじて残っている中央軍はおおよそ全てが参加しているとのことだった。
これで首都を押さえることはできる。アルスを首都から追放するだけで、彼の影響力を大きく欠くことができる。
シグナルの成果は非常に大きいものがあった。あとは意志を表明するだけで、大勢を転換できる。
首都から兵員の補充が行われ、それを受け入れてから、スカルスと今後について、議論した。
そしていつものように自分のテントでベッドに横になった。
深夜だったと思う。気配を感じて、僕は目を覚ました。
反射的に剣を手に取ろうとしたが、テントに忍び入っていた何者かが、それを弾き飛ばす。
ベッドから転がり落ちた僕をかすめて、何かが突き込まれた。
地面を転がり、身を起こす。
薄暗くて、よく見えないが、相手は一人だ。ベッドを刺し貫いた剣を引き抜いたのが分かる。
僕自身の剣を探したいが、どこにあるかわからない。
声を出すべきだ、と思った。
その瞬間に誰かがテントに乱入してきた。
僕を襲った何者かと、乱入者が重なり、短い苦鳴が起こり、片方が倒れた。
その時、テントの中に明かりを持った従卒が入ってきたのだった。明るくなったテントの中で、見知らぬ男が血だまりの中に倒れていた。
「全く、無用心だこと」
短剣の血を払ったシッラが、こちらに手を差し出す。僕はその手を借りて立ち上がった。
「助かった。見張っていたのか?」
「あまりにも頼りなくてね。盟主になろうという人間が、あっさり死んだら、みんなの努力が無駄になるから」
従卒がもう一人、テントの中に入ってきた。手には書簡を持っている。
シグナルからのものだった。即座に中身を検めると、そこにはまさに今、起こったことを知らせる内容だった。
アルス陣営が僕たちの動きに気づき、僕の暗殺を計画し、すでに補充の兵士に紛れ込ませて暗殺者を送り込んだかもしれない、と書いてあった。
通報は一歩、遅れたわけだが、実際には暗殺は失敗した。
九死に一生、と言えないこともない。
書簡には、アルスを逆に暗殺することも可能であり、実行は僕の指示があり次第、できるともあった。
僕はシッラをテントに引き止め、従卒にはスカルスを呼ぶことと、死体を片付けることを命じた。
程なくスカルスがやってきた。僕は彼に通信文を見せ、次にそれをシッラに渡した。
「私はあなたの副官じゃないけれど?」
トゲのある言葉だったが、僕は、書状を押し付けた。そして彼女が読んでいるうちに、
「シッラ、君を僕の副官として、司令官代行を任ずる」
勢いよく顔を上げた彼女が、顔をしかめる。
「あまり嬉しいことでもないわね」
そして書状をこちらに戻した。
「ラグーン司令」
スカルスがいつもと変わらぬ、淡々とした声で発言する。
「もはや事態は一刻を争うと思われます。悪魔の動きも不審ですが、それ以上に、人間同士でいがみ合っている場合ではない。そして、アルス側にはこちらを排除する意思があります」
「すでに協力関係は構築不可能、とは僕も思う」
「では、強引にでも、解決するべきでしょう」
つまり、スカルスはアルス暗殺を進言している。
僕はシッラを見た。難しい顔で、
「司令官代行は三人。そのうち、一人ははっきりと支持していて、もう一人は作戦を監督する立場、つまり賛成でしょう。私が反対しても、代行の意見は二対一で、暗殺実行、ってことね」
と、サバサバと口にした。
最終決定は僕が下す必要はある。
いつの間にか、重要な決定を僕が行うことに、慣れてきているのを感じた。
それが成長なのか、鈍麻なのかは、はっきりしない。
でも今、僕は自分でも驚くほどあっさりと決断した。
首都に秘密裏に、可能なかぎりの速さで命令書が届くのに一日。
シグナルが命令を実行する準備に一日。
そして僕の暗殺未遂の三日後、アルス総司令は、ろうそくの火を吹き消すように暗殺された。
その情報が僕に届く前に、シグナルが行動を進め、アルス派は軍部から一掃され、代わりにラグーン派とでも呼ぶべき集団が形成された。
軍部の人事が一新され、シグナルが僕の代理として、主要な役割を果たすことになった。有能な軍人を登用する中で、僕はシグナルに政治との分離を意識するように伝えてあった。彼はそれを守り、政治家たちもまたアルス派の消滅で小さくない反動を受けたようだった。
こうして、連合王国軍の内部の激動は、短期間での二転三転の後、やっと落ち着きを見せた。
僕が盟主というのははっきりしていたが、僕は合議を重んじることを表明した。
そして軍は国のためにあるものであり、民衆の盾である、とも表明した。
これがいつの間にか、守護者宣言、とも伝わることになった。
そして連合王国がまず対応するべき敵は、人間の国ではなく、悪魔という異種族なのだった。
シグナルが僕たちと合流するより前に、悪魔たちは動き出していた。
大規模な、一斉攻撃が始まったのだ。
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