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状況確認
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「それで状況はどうなんだ?」
つい先ほど二人のメイドを得た俺は少し浮かれていたのかもしれない。いや、かなり浮かれていた。
なんてったって彼女らとても可愛いんだもん。というか、他のメイドも可愛いということについ先ほど気がついた。
だがそんな楽しみも一瞬だった。
どうやら俺はこの先突きつけられる現実というものを甘く見ていたようだ。
何か手があるだろうと何かよくわからないものに期待していた俺に絶望とまではいかないが驚愕を押し付けてきた、そんな感じだ。
「控えめにいって最悪です」
本当に驚きだ。
言葉さえ出なくなるとはこのことだ。控えめにいって最悪って、ストレートにいったらどうなるんだろう。
まさしく絶望とかそんな感じなのだろうか。
「何がどうなって最悪なんだ?」
「では、状況を順を追って説明します。最初に我々がこの星に来たときに人間界の半分を征服しました……」
いわゆる、最初の快進撃だ。
何が起こっているかわからないうちは何かを起こしている方が圧倒的に有利だ。これは当然。
今回なら突然攻めてきた魔界軍によるパニックが起こったことだろう。それが一番有利だった状況。
でも、人間は順応、適応する生物だ、少なくとも人間以外の生物もそうやって生き抜いてきた。
だから、そういった快進撃を続けることはできない。できなくないわけではないがこれといって何かを成し得るには、特に侵略をするならば一気に行くべきなのだ。何事にも勢いは大切なのだ。
理解が及ばないうちに全てを終わらせることが最重要課題なのだ。
「しかしこの星に来て15年経った時です。その時我々は人間界の三分の二を征服し終えていました。しかし、状況はたった一年で一変しました……」
15年ってすごいスパンがあるな。
なんでったって15年、長期戦どころの話じゃないよ。
「ちょっと待て、15年間何をやってたんだ?」
「戦線が進展するわけでもなくかといって後退するわけでもないので油断をしていた、そういうのが正しいでしょう」
やっぱり、この悪魔なんだか抜けたところがあるんだよな。
「それでどうなったんだ」
「アルデモウスというところがあるのですが、そこで大敗しました」
多分それが決して負けてはいけない戦いだったのだろう。
それが人間にとっての反撃の狼煙、悪魔にとっての負けの始まり。人類史に残る人類側の快勝。未来で語り継がれること間違いなしだ。
「……勇者によるものです」
やはりどの時代でもどこでも勇者というものはすごいものだ。
それ自身は少しだけ個々の能力を上回るだけだ。でも、集団の力は素晴らしいものだ。
簡単な話でよくある一人はみんなのためにみんなは一人のために、というやつだ。相乗効果というやつだ。相互が自分を高め合うという。つまるところの数の暴力だ。
「その後魔王様の短気により単騎で乗り込みあっけなく死んでしまいました」
「そこは止めろよ……」
負のループから脱出するどころかさらに沈んでんじゃん。
魔王も魔王だ。
短気を起こして単騎で突撃って、全く何をやってるんだか。
殺してくださいっていってるようなものじゃないか。そして俺はそんな人を一人知っている。がそれはまた別の機会に。
「それ以降、我々は勝てるはずの戦いでも勝てなくなりました。軍の士気はまさしく最悪です。気づけば領土は最初の半分になっていました」
つまりはこの星の四分の一を今現在所有しているわけか。
確かに最初と比べれば劣ることには劣る。
今すぐどうにかできるならどうにかしたい、でも俺は魔法も魔術もましては剣術なんてもってのほかだ。
現状の打破には時間が必要であることは間違いない。
さぁ、どうすれば時間を稼ぐことができるだろうか。戦争中に時間を稼げるちょうどいい口実があるはず。何か打開策はないのだろうか。
そこで俺の頭で電球が光った。
まさしく1パーセントのひらめきだ。エジソン、サンクス。
あ、でもこれって99パーセント頑張らないとってこと? あれ? エジソンダメなのかな? 結局は努力に勝る天才なしってやつですか。
ま、そんなことはさておき。
「……休戦協定だ」
つい先ほど二人のメイドを得た俺は少し浮かれていたのかもしれない。いや、かなり浮かれていた。
なんてったって彼女らとても可愛いんだもん。というか、他のメイドも可愛いということについ先ほど気がついた。
だがそんな楽しみも一瞬だった。
どうやら俺はこの先突きつけられる現実というものを甘く見ていたようだ。
何か手があるだろうと何かよくわからないものに期待していた俺に絶望とまではいかないが驚愕を押し付けてきた、そんな感じだ。
「控えめにいって最悪です」
本当に驚きだ。
言葉さえ出なくなるとはこのことだ。控えめにいって最悪って、ストレートにいったらどうなるんだろう。
まさしく絶望とかそんな感じなのだろうか。
「何がどうなって最悪なんだ?」
「では、状況を順を追って説明します。最初に我々がこの星に来たときに人間界の半分を征服しました……」
いわゆる、最初の快進撃だ。
何が起こっているかわからないうちは何かを起こしている方が圧倒的に有利だ。これは当然。
今回なら突然攻めてきた魔界軍によるパニックが起こったことだろう。それが一番有利だった状況。
でも、人間は順応、適応する生物だ、少なくとも人間以外の生物もそうやって生き抜いてきた。
だから、そういった快進撃を続けることはできない。できなくないわけではないがこれといって何かを成し得るには、特に侵略をするならば一気に行くべきなのだ。何事にも勢いは大切なのだ。
理解が及ばないうちに全てを終わらせることが最重要課題なのだ。
「しかしこの星に来て15年経った時です。その時我々は人間界の三分の二を征服し終えていました。しかし、状況はたった一年で一変しました……」
15年ってすごいスパンがあるな。
なんでったって15年、長期戦どころの話じゃないよ。
「ちょっと待て、15年間何をやってたんだ?」
「戦線が進展するわけでもなくかといって後退するわけでもないので油断をしていた、そういうのが正しいでしょう」
やっぱり、この悪魔なんだか抜けたところがあるんだよな。
「それでどうなったんだ」
「アルデモウスというところがあるのですが、そこで大敗しました」
多分それが決して負けてはいけない戦いだったのだろう。
それが人間にとっての反撃の狼煙、悪魔にとっての負けの始まり。人類史に残る人類側の快勝。未来で語り継がれること間違いなしだ。
「……勇者によるものです」
やはりどの時代でもどこでも勇者というものはすごいものだ。
それ自身は少しだけ個々の能力を上回るだけだ。でも、集団の力は素晴らしいものだ。
簡単な話でよくある一人はみんなのためにみんなは一人のために、というやつだ。相乗効果というやつだ。相互が自分を高め合うという。つまるところの数の暴力だ。
「その後魔王様の短気により単騎で乗り込みあっけなく死んでしまいました」
「そこは止めろよ……」
負のループから脱出するどころかさらに沈んでんじゃん。
魔王も魔王だ。
短気を起こして単騎で突撃って、全く何をやってるんだか。
殺してくださいっていってるようなものじゃないか。そして俺はそんな人を一人知っている。がそれはまた別の機会に。
「それ以降、我々は勝てるはずの戦いでも勝てなくなりました。軍の士気はまさしく最悪です。気づけば領土は最初の半分になっていました」
つまりはこの星の四分の一を今現在所有しているわけか。
確かに最初と比べれば劣ることには劣る。
今すぐどうにかできるならどうにかしたい、でも俺は魔法も魔術もましては剣術なんてもってのほかだ。
現状の打破には時間が必要であることは間違いない。
さぁ、どうすれば時間を稼ぐことができるだろうか。戦争中に時間を稼げるちょうどいい口実があるはず。何か打開策はないのだろうか。
そこで俺の頭で電球が光った。
まさしく1パーセントのひらめきだ。エジソン、サンクス。
あ、でもこれって99パーセント頑張らないとってこと? あれ? エジソンダメなのかな? 結局は努力に勝る天才なしってやつですか。
ま、そんなことはさておき。
「……休戦協定だ」
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