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買い出しに問題はつきもの
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「うぅ、寒い。もう3月なのに」
15分間自転車をこいだせいだ。
そして、完全な防具になるには足が足りていないということに気付かされた。
風が容赦なく足に吹き付けるのだ。
そして何より運動靴で来たのが間違いだった。
ビュンビュン風を通すのだ。
おかげで足がガクガクと震えている。
でも、幸いに救いもある。
デパートにはエアコンがあるってことだ。
さぁ、暖気よ僕の元に。
「って、寒い。エアコン効いててこれなの? 寒すぎない?」
よく見ると掲示板のところに張り紙がある。
普段は特売の品などが貼り付けられたりしているから特に気にしないのだが、今日は目がそこへいった。
特売のチラシの上から一枚の紙が貼り付けてあった。
《エアコン修理の為3月13日~3月15日まで、エアコンの運転を中止します。皆様にはご迷惑をおかけすることになりますが、御理解とご了承のほどよろしくお願いします》
なんてことだ。
せっかく暖まれると思ったのに……
早く買い物して帰ろう。
「あれ? 望ちゃん?」
全世界の人々の中で俺のことをこう呼ぶ人は一人しかいない。
「母さん、なんでここにいるの?」
「それは私のセリフよ、なんでこんなところに望ちゃんがいるのよ?」
「買い出しだよ」
「あぁ、バイトね。調子はどう?」
「うん、まずまず。だんだん慣れてきたよ」
まだまだ全然慣れていないところもたくさんあるけれど、そこは伏せておこう。
「あら、そうなの。今度行こうかしら」
「やめて、それだけはやめて」
「もう、照れちゃって、まぁそのうちお邪魔するわ」
本当に邪魔だからやめてほしい。
「はぁ、まぁいいや。買い物あるからもう行くね」
「はぁ~い、行ってらっしゃい」
予想外のことは常に起こるけど、規則に例外はつきものだけど、流石に母との遭遇は避けたかった。
いつのまにか寒さもどこかへ行ってしまった。
「さて、コーヒー店はどこだろう……」
「三階ですよ」
おかしいな、この声も聞いたことがある気がする。
うん、気のせいだよね。
「久しぶりですね。望くん」
「……すいません、誰ですか?」
「うむ、そうくるか。予想外予想外」
なんかこの人嬉しそうにしてるな。
「はじめまして、音無花凛です」
「正月ぶりですかね。なぜここに?」
「覚えてるじゃん、このいけず。……それはさておき私、ここでバイトしてるのよ。知らなかった?」
「初耳なんですけど……」
彼女は一応俺の幼馴染ということになる。
小学校の頃はよく一緒に遊んだような、でも小学校5年の時に引っ越してしまった。
それでも、正月には必ず会うのだ。
両親同士の親交が深く、仕方なくというかしょうがなくなのだが。
「てか、今どこに住んでるんだ?」
多分ここでバイトをするくらいなのだから、ここら辺に住んでいるのだろう。
「前に引っ越しだ所から変わってないよ」
「そんなの遠すぎるだろ、なんでまたこんなところに」
バイトしても移動するだけで金がなくなりそうだ。
それくらいの距離はあるのだ。
「なんでって、望くんに会えるかもって思ったからです」
「それじゃ……」
「待ってください、なんで去ろうとしてるんですか。本心ですよ。嘘偽りない純度100%ですよ」
「いや、だからですよ。てか離して、周りの視線が刺さるから」
「わかりました。今回は引くことにします。あ、それから私またここに引っ越してきたんですよ。来年というか今年から桜沢西高に行くことになったんですよ」
これが腐れ縁ってやつですか。
なんだか面倒くさいことになりそうです。
15分間自転車をこいだせいだ。
そして、完全な防具になるには足が足りていないということに気付かされた。
風が容赦なく足に吹き付けるのだ。
そして何より運動靴で来たのが間違いだった。
ビュンビュン風を通すのだ。
おかげで足がガクガクと震えている。
でも、幸いに救いもある。
デパートにはエアコンがあるってことだ。
さぁ、暖気よ僕の元に。
「って、寒い。エアコン効いててこれなの? 寒すぎない?」
よく見ると掲示板のところに張り紙がある。
普段は特売の品などが貼り付けられたりしているから特に気にしないのだが、今日は目がそこへいった。
特売のチラシの上から一枚の紙が貼り付けてあった。
《エアコン修理の為3月13日~3月15日まで、エアコンの運転を中止します。皆様にはご迷惑をおかけすることになりますが、御理解とご了承のほどよろしくお願いします》
なんてことだ。
せっかく暖まれると思ったのに……
早く買い物して帰ろう。
「あれ? 望ちゃん?」
全世界の人々の中で俺のことをこう呼ぶ人は一人しかいない。
「母さん、なんでここにいるの?」
「それは私のセリフよ、なんでこんなところに望ちゃんがいるのよ?」
「買い出しだよ」
「あぁ、バイトね。調子はどう?」
「うん、まずまず。だんだん慣れてきたよ」
まだまだ全然慣れていないところもたくさんあるけれど、そこは伏せておこう。
「あら、そうなの。今度行こうかしら」
「やめて、それだけはやめて」
「もう、照れちゃって、まぁそのうちお邪魔するわ」
本当に邪魔だからやめてほしい。
「はぁ、まぁいいや。買い物あるからもう行くね」
「はぁ~い、行ってらっしゃい」
予想外のことは常に起こるけど、規則に例外はつきものだけど、流石に母との遭遇は避けたかった。
いつのまにか寒さもどこかへ行ってしまった。
「さて、コーヒー店はどこだろう……」
「三階ですよ」
おかしいな、この声も聞いたことがある気がする。
うん、気のせいだよね。
「久しぶりですね。望くん」
「……すいません、誰ですか?」
「うむ、そうくるか。予想外予想外」
なんかこの人嬉しそうにしてるな。
「はじめまして、音無花凛です」
「正月ぶりですかね。なぜここに?」
「覚えてるじゃん、このいけず。……それはさておき私、ここでバイトしてるのよ。知らなかった?」
「初耳なんですけど……」
彼女は一応俺の幼馴染ということになる。
小学校の頃はよく一緒に遊んだような、でも小学校5年の時に引っ越してしまった。
それでも、正月には必ず会うのだ。
両親同士の親交が深く、仕方なくというかしょうがなくなのだが。
「てか、今どこに住んでるんだ?」
多分ここでバイトをするくらいなのだから、ここら辺に住んでいるのだろう。
「前に引っ越しだ所から変わってないよ」
「そんなの遠すぎるだろ、なんでまたこんなところに」
バイトしても移動するだけで金がなくなりそうだ。
それくらいの距離はあるのだ。
「なんでって、望くんに会えるかもって思ったからです」
「それじゃ……」
「待ってください、なんで去ろうとしてるんですか。本心ですよ。嘘偽りない純度100%ですよ」
「いや、だからですよ。てか離して、周りの視線が刺さるから」
「わかりました。今回は引くことにします。あ、それから私またここに引っ越してきたんですよ。来年というか今年から桜沢西高に行くことになったんですよ」
これが腐れ縁ってやつですか。
なんだか面倒くさいことになりそうです。
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