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空に舞うのは花ではない
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気がつけば卒業式は終わり、春休みも終わり、いよいよ入学式だ。
ついさっきまですごい緊張していたんだけど今はそうでもない。
その理由は単純明快だ。
「あの……なんでいるんですか?」
その人はそこにいた。それもそこにいるのが当然のごとく。
「なんでってここは私の通う学校なのよ。至って問題はないじゃない」
いたって当たり前で模範的な回答なのかもしれませんけど。
「いや、そう言うことではなく……」
今日は入学式なんで在校生は来ないはずですよね
「じゃあ、これならいい?」
そう切り出してきたのだけれど、もう嫌な予感しかしない。そしてそれはこう言う時に限ってど真ん中に的中する。なんて言うのかの見当もつく、ついてしまう。
「望君に会いにきました」
あ、やっぱりそれですか。すぐに冗談を言う、僕は慣れたとはいえここは公衆の面前だ。目線が突き刺さる。何もしていないはずの俺に向かって容赦なく打ち込まれる。
「千春さんには恥じらいって感情はないんですか?」
「失礼ね。それくらいあるわよ」
ならこんなことやめてくださいよ。そう心から懇願した。
そして気づかないようにしていた、人一倍大きかった突き刺さる視線の持ち主らしき人がが声を発した。
「……望くん? だよね?」
あ、まずい。この状況はとてつもなくまずい。なんで、こんなに不運なことばっかり続くんだ。そういえば、この学校に通うとか言ってたんだよな。
「は、はい。なんでしょう」
「どんな状況なのか説明してくれる?」
「いや、待ってください。花凛さん、誤解ですから」
一番まずいのに見つかってしまった。どうすればこの状況を抜け出せるのだろうか。
「あら、あなたもここの新入生?」
のんきですか? 千春さん、マイペースなんですか。もう最悪、そんな言葉しか出てこない。僕は土下座でもしないといけないかもしれません。
「えぇ、音無花凛です。以後よろしくお願いします」
僕は瞬間的に怯んだ。その言葉は僕でもわかるほどの冷気を含んでいた。でも、千春さんはそれに全く動じず。
「はい。よろしく、私は小鳥遊千春。この学校の二年よ……って二人ともそろそろ行かないといけないんじゃない? 式始まっちゃうよ」
と言ったのだ。
時計を確認してみると確かに式が始まる時間が近づいいてきていた。
「それじゃ、行ってきます」
「行ってらっしゃい。花凛ちゃんも行ってらっしゃい」
「い、行ってきます」
「望くん、あの人は誰? どんな関係なの?」
なんだろう、この尋問のような空気は。今は入学式真っ只中ですよね。ほら、周りの方々が徐々に引いているような気がする。
「花凛、後生だから前を向いてくれ」
じゃないと僕の身がもたない。身体的な意味でも精神できな意味でも。
「あとで、じっくり聞かせてもらうからね」
なんてことだ。
これからの高校生活なんだか平穏な日々なんて訪れない気がする。
その後の式はこれまでないほど早く進んでしまった。
周りの人は校長の話が長かったなんて言っていたけど、俺にとってはなんの気休めにもならなかった。それこそ一瞬で終わってしまったと言っても過言ではない。
「あぁ……憂鬱だ。早く帰りたい」
そんな願いなど叶うわけもなく。叶えられるわけでもなく、悲しくも花凛に捕まるのだった。
やはり神はいなかったようだ。いたとしてもどうせこの状況を楽しんでいるとしか思えない。まさしく助け舟の一つもないのだ。悲しくなるほどにシビア過ぎる現実だと言うことを思い知らされた。
ついさっきまですごい緊張していたんだけど今はそうでもない。
その理由は単純明快だ。
「あの……なんでいるんですか?」
その人はそこにいた。それもそこにいるのが当然のごとく。
「なんでってここは私の通う学校なのよ。至って問題はないじゃない」
いたって当たり前で模範的な回答なのかもしれませんけど。
「いや、そう言うことではなく……」
今日は入学式なんで在校生は来ないはずですよね
「じゃあ、これならいい?」
そう切り出してきたのだけれど、もう嫌な予感しかしない。そしてそれはこう言う時に限ってど真ん中に的中する。なんて言うのかの見当もつく、ついてしまう。
「望君に会いにきました」
あ、やっぱりそれですか。すぐに冗談を言う、僕は慣れたとはいえここは公衆の面前だ。目線が突き刺さる。何もしていないはずの俺に向かって容赦なく打ち込まれる。
「千春さんには恥じらいって感情はないんですか?」
「失礼ね。それくらいあるわよ」
ならこんなことやめてくださいよ。そう心から懇願した。
そして気づかないようにしていた、人一倍大きかった突き刺さる視線の持ち主らしき人がが声を発した。
「……望くん? だよね?」
あ、まずい。この状況はとてつもなくまずい。なんで、こんなに不運なことばっかり続くんだ。そういえば、この学校に通うとか言ってたんだよな。
「は、はい。なんでしょう」
「どんな状況なのか説明してくれる?」
「いや、待ってください。花凛さん、誤解ですから」
一番まずいのに見つかってしまった。どうすればこの状況を抜け出せるのだろうか。
「あら、あなたもここの新入生?」
のんきですか? 千春さん、マイペースなんですか。もう最悪、そんな言葉しか出てこない。僕は土下座でもしないといけないかもしれません。
「えぇ、音無花凛です。以後よろしくお願いします」
僕は瞬間的に怯んだ。その言葉は僕でもわかるほどの冷気を含んでいた。でも、千春さんはそれに全く動じず。
「はい。よろしく、私は小鳥遊千春。この学校の二年よ……って二人ともそろそろ行かないといけないんじゃない? 式始まっちゃうよ」
と言ったのだ。
時計を確認してみると確かに式が始まる時間が近づいいてきていた。
「それじゃ、行ってきます」
「行ってらっしゃい。花凛ちゃんも行ってらっしゃい」
「い、行ってきます」
「望くん、あの人は誰? どんな関係なの?」
なんだろう、この尋問のような空気は。今は入学式真っ只中ですよね。ほら、周りの方々が徐々に引いているような気がする。
「花凛、後生だから前を向いてくれ」
じゃないと僕の身がもたない。身体的な意味でも精神できな意味でも。
「あとで、じっくり聞かせてもらうからね」
なんてことだ。
これからの高校生活なんだか平穏な日々なんて訪れない気がする。
その後の式はこれまでないほど早く進んでしまった。
周りの人は校長の話が長かったなんて言っていたけど、俺にとってはなんの気休めにもならなかった。それこそ一瞬で終わってしまったと言っても過言ではない。
「あぁ……憂鬱だ。早く帰りたい」
そんな願いなど叶うわけもなく。叶えられるわけでもなく、悲しくも花凛に捕まるのだった。
やはり神はいなかったようだ。いたとしてもどうせこの状況を楽しんでいるとしか思えない。まさしく助け舟の一つもないのだ。悲しくなるほどにシビア過ぎる現実だと言うことを思い知らされた。
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