94 / 596
神の修行。
目を覚ます。
しおりを挟む
「リョウ様、そろそろ起きてくださいませ」
イサリナさんの声で目が覚める。僕は温かい感触に包まれているのがわかる…これはお胸だ。リーリシアかな?極楽にいるのかな?あ、ここ極楽だったわ。
「あ、おはよう」
「やっと起きたの。心配したわ」
リーリシアの声だ。やっぱりこのお胸はリーリシアか。
「ごめんなさい」
「あなたは悪くないわよ。悪いのはアネーシャを騙したあのバカ半神達だわ」
「やっぱりアネーシャさん騙されてたのか。道理で助けが遅いはずだわ」
「アネーシャもアネーシャよ。あんなバカの言うこと聞いてリョウの側を離れるなんて」
「なんて騙したの?」
「様子を見てるからしばらく離れて良いですよ、って言われたらしいの」
「あー。アネーシャさん、ありがとーって言って飛んでいきそう」
「あいつらね、半神って言ってここで修行しているやつなの。結構従順なものが多いけど、跳ねっ返りも多いわ。リョウに手を出すなんて信じられない」
リーリシアのお胸が離れる。ああ、残念だ。
「で、僕は助かったんだね。どのくらい寝てたの?」
「丸二日ね」
「あちゃー。迷惑かけてごめんよ」
「いいわよ。あなたが悪いわけじゃないもの」
「そう?なら良いけど。リーリシアにまた会えてよかったよ」
「無事で良かったわ」
リーリシアとキスをした。
「ふふふ。生きてるって素晴らしい」
「そう思ってくれて嬉しいわ」
「そういえばアネーシャさんは?まさか罰を受けたとか?」
「さっきまでいたけど看病と神力の使いすぎでダウンしたわ。リョウは覚えてないかもしれないけどリョウが最後に作った魔力の矢がとんでもない威力で打ち消すの大変だったらしいわ」
「あれは夢でなかったのか。確か11か13作ったかなあ」
「一本一本がとんでもない威力の魔力の矢がそんだけだもの。あなたの魔術の素質って底知れないわ」
「そういえばあの時すごい冷静になって魔力を思いっきり溜めて力を込めたわ」
「マデリエネも魔力感じたらしいけどあれ、修練場貫通しそうな威力だったらしいわよ」
「ほんと?」
「修練場に傷をつけるの、私たちでも大変なのよ」
ノックの音がする。リーリシアが返事をするとアネーシャさんが入ってきた。
「リョウ、起きたー。大丈夫ー?ごめんねー」
「良いですよー。アネーシャさんは悪くないんだし」
「騙されて目を離しちゃったー」
「それより看病ありがとうございます」
「うんー。お詫びに私これからリョウをびしばし鍛えるからねー」
「ありがとうございます」
「それよりー、あいつらの事聞きたいー?」
「ああ。どうなりましたか?」
「一人は全身打撲。一人はナイフであちこち刺されて、一人は錯乱による意識障害。今も幻覚に苦しんでる。まあ、命は取り留めた感じかなー」
「治ったらリベンジしたいですね」
「ていうかー。あいつらもう半神じゃないから」
「そうなのよ。寄ってたかって一人をなぶるなんて神の風上にもおけないの。ナーディルが怒って神力を取り上げたわ」
「私もロスハーンも怒ってロクな治療もしなかったから、今頃地上で大変だろうね」
「そう考えれば可哀想な気もするな」
「まーとりあえずよかったー」
ノックをしてイサリナさんとナーディルさんが入ってきた。
「目がお覚めになりましたのですね。良かったです」
「リョウ、身体はなんともないか?れ
「はい。大丈夫です」
「すまんかったな。三人とも戦神の候補者だった。俺の監督が甘かったようだ」
「良いですよ。僕、生きてますから」
「そうか」
「それよりナーディルさんとイサリナさんには今回助けられました。咄嗟に頭を庇えたのはナーディルさんのおかげだし、あんだけ冷静になれたのだってイサリナさんのおかげです」
「ああ。もっと修行してもらわねばな」
「私ももっと修行をしていただきたいです」
「はい。わかりました。それより戦神ってなんですか?」
「ナーディル様の眷属神でございます。お母上様に私たち6神がいるように私たちにも手足のように動いてくれる神がいるのでございます」
「なるほど。また勉強しなきゃな」
「ここにいる半神は大概が眷属神の候補生だ。やつらは神になろうと日々戦っている」
「そうなんですね。色々知らない事ばかりだ」
「今度また教えるわね」
「リーリシア、ありがと」
「ねえねえ、私そろそろ休むー」
「はい。アネーシャさんありがとうございます」
「アネーシャ、ゆっくり休んで」
「お休み、アネーシャ」
「お疲れ様でございます」
アネーシャさんは消えていった。
「でな、リョウ。犯行理由なんだがリョウを倒せば神になれるとか言う意味のわからないものだった」
「倒しても何にもないのに」
「半神共には言い聞かせておいたが、またそんなバカなやつが出たら言ってくれ」
「わかりました」
「さて、俺もやり残した事をやってくる。明日また待ってるぞ」
「はい。ありがとうございます」
「またね、ナーディル」
「お疲れ様でございます」
「イサリナも下がっていいわ。あなたも疲れたでしょ?休みなさいな」
「はい。お言葉に甘えて休まさせてもらいます。おやすみなさいませ」
「おやすみなさい」
「おやすみなさい」
イサリナさんも部屋を出て行った。
出ていくとリーリシアが抱きついてキスをしてくる。キスを返す。次第に激しくなるキス。言葉は要らなかった。リーリシアも僕も一糸纏わぬ姿となる。そのまま二人して身体を横たえる。
夜ははじまったばかりだ。
イサリナさんの声で目が覚める。僕は温かい感触に包まれているのがわかる…これはお胸だ。リーリシアかな?極楽にいるのかな?あ、ここ極楽だったわ。
「あ、おはよう」
「やっと起きたの。心配したわ」
リーリシアの声だ。やっぱりこのお胸はリーリシアか。
「ごめんなさい」
「あなたは悪くないわよ。悪いのはアネーシャを騙したあのバカ半神達だわ」
「やっぱりアネーシャさん騙されてたのか。道理で助けが遅いはずだわ」
「アネーシャもアネーシャよ。あんなバカの言うこと聞いてリョウの側を離れるなんて」
「なんて騙したの?」
「様子を見てるからしばらく離れて良いですよ、って言われたらしいの」
「あー。アネーシャさん、ありがとーって言って飛んでいきそう」
「あいつらね、半神って言ってここで修行しているやつなの。結構従順なものが多いけど、跳ねっ返りも多いわ。リョウに手を出すなんて信じられない」
リーリシアのお胸が離れる。ああ、残念だ。
「で、僕は助かったんだね。どのくらい寝てたの?」
「丸二日ね」
「あちゃー。迷惑かけてごめんよ」
「いいわよ。あなたが悪いわけじゃないもの」
「そう?なら良いけど。リーリシアにまた会えてよかったよ」
「無事で良かったわ」
リーリシアとキスをした。
「ふふふ。生きてるって素晴らしい」
「そう思ってくれて嬉しいわ」
「そういえばアネーシャさんは?まさか罰を受けたとか?」
「さっきまでいたけど看病と神力の使いすぎでダウンしたわ。リョウは覚えてないかもしれないけどリョウが最後に作った魔力の矢がとんでもない威力で打ち消すの大変だったらしいわ」
「あれは夢でなかったのか。確か11か13作ったかなあ」
「一本一本がとんでもない威力の魔力の矢がそんだけだもの。あなたの魔術の素質って底知れないわ」
「そういえばあの時すごい冷静になって魔力を思いっきり溜めて力を込めたわ」
「マデリエネも魔力感じたらしいけどあれ、修練場貫通しそうな威力だったらしいわよ」
「ほんと?」
「修練場に傷をつけるの、私たちでも大変なのよ」
ノックの音がする。リーリシアが返事をするとアネーシャさんが入ってきた。
「リョウ、起きたー。大丈夫ー?ごめんねー」
「良いですよー。アネーシャさんは悪くないんだし」
「騙されて目を離しちゃったー」
「それより看病ありがとうございます」
「うんー。お詫びに私これからリョウをびしばし鍛えるからねー」
「ありがとうございます」
「それよりー、あいつらの事聞きたいー?」
「ああ。どうなりましたか?」
「一人は全身打撲。一人はナイフであちこち刺されて、一人は錯乱による意識障害。今も幻覚に苦しんでる。まあ、命は取り留めた感じかなー」
「治ったらリベンジしたいですね」
「ていうかー。あいつらもう半神じゃないから」
「そうなのよ。寄ってたかって一人をなぶるなんて神の風上にもおけないの。ナーディルが怒って神力を取り上げたわ」
「私もロスハーンも怒ってロクな治療もしなかったから、今頃地上で大変だろうね」
「そう考えれば可哀想な気もするな」
「まーとりあえずよかったー」
ノックをしてイサリナさんとナーディルさんが入ってきた。
「目がお覚めになりましたのですね。良かったです」
「リョウ、身体はなんともないか?れ
「はい。大丈夫です」
「すまんかったな。三人とも戦神の候補者だった。俺の監督が甘かったようだ」
「良いですよ。僕、生きてますから」
「そうか」
「それよりナーディルさんとイサリナさんには今回助けられました。咄嗟に頭を庇えたのはナーディルさんのおかげだし、あんだけ冷静になれたのだってイサリナさんのおかげです」
「ああ。もっと修行してもらわねばな」
「私ももっと修行をしていただきたいです」
「はい。わかりました。それより戦神ってなんですか?」
「ナーディル様の眷属神でございます。お母上様に私たち6神がいるように私たちにも手足のように動いてくれる神がいるのでございます」
「なるほど。また勉強しなきゃな」
「ここにいる半神は大概が眷属神の候補生だ。やつらは神になろうと日々戦っている」
「そうなんですね。色々知らない事ばかりだ」
「今度また教えるわね」
「リーリシア、ありがと」
「ねえねえ、私そろそろ休むー」
「はい。アネーシャさんありがとうございます」
「アネーシャ、ゆっくり休んで」
「お休み、アネーシャ」
「お疲れ様でございます」
アネーシャさんは消えていった。
「でな、リョウ。犯行理由なんだがリョウを倒せば神になれるとか言う意味のわからないものだった」
「倒しても何にもないのに」
「半神共には言い聞かせておいたが、またそんなバカなやつが出たら言ってくれ」
「わかりました」
「さて、俺もやり残した事をやってくる。明日また待ってるぞ」
「はい。ありがとうございます」
「またね、ナーディル」
「お疲れ様でございます」
「イサリナも下がっていいわ。あなたも疲れたでしょ?休みなさいな」
「はい。お言葉に甘えて休まさせてもらいます。おやすみなさいませ」
「おやすみなさい」
「おやすみなさい」
イサリナさんも部屋を出て行った。
出ていくとリーリシアが抱きついてキスをしてくる。キスを返す。次第に激しくなるキス。言葉は要らなかった。リーリシアも僕も一糸纏わぬ姿となる。そのまま二人して身体を横たえる。
夜ははじまったばかりだ。
197
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
Gランク冒険者のレベル無双〜好き勝手に生きていたら各方面から敵認定されました〜
2nd kanta
ファンタジー
愛する可愛い奥様達の為、俺は理不尽と戦います。
人違いで刺された俺は死ぬ間際に、得体の知れない何者かに異世界に飛ばされた。
そこは、テンプレの勇者召喚の場だった。
しかし召喚された俺の腹にはドスが刺さったままだった。
社畜の異世界再出発
U65
ファンタジー
社畜、気づけば異世界の赤ちゃんでした――!?
ブラック企業に心身を削られ、人生リタイアした社畜が目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界。
前世では死ぬほど働いた。今度は、笑って生きたい。
けれどこの世界、穏やかに生きるには……ちょっと強くなる必要があるらしい。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
転生したみたいなので異世界生活を楽しみます
さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。
誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。
感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~
楠富 つかさ
ファンタジー
ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。
そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。
「やばい……これ、動けない……」
怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。
「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」
異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる