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神の修行。
テイムについて。
イサリナさんの授業は精神に関わる講座がほとんどだが一つ彼女の『魔』の側面の授業がある。それがテイムだ。僕は何回かこの授業を受けているがいまいち感覚が掴めないので再度授業をお願いした。イサリナさんはお茶を用意した後椅子に座りお辞儀する。
「本日はよろしくお願いいたします」
「よろしくお願いします」
「テイムについての授業をはじめからと言う事ですが、大丈夫でございますか?テイムに固執なさらずとも十分他の神の修行で武力が得られると思いますけど…」
「はい。元々興味ある分野なのでしっかり学んでみたいんです。よろしくお願いします」
「かしこまりました。では始めさせていただきます。そもそもテイムとは何かというのは前お話したと思いますが覚えてらっしゃいますか?」
「はい。『魔』に属する動物である魔獣と精神の絆を結び、使役する事ですよね?」
「その通りでございます。大なり小なり魔獣というものは私の別の側面である『精神』の影響をうけており、『テイムスキル』を得たものはその影響を利用して、精神の絆を結び、使役する事ができます」
「その精神の絆が出来ずに困っているんですよね」
「そうですね。リョウ様はそこの所で足踏みしておられます。原因は何かお分かりになるでしょうか?」
「わかりません」
「試行錯誤がまだ足りないのと怖れでございます」
「魔獣という事で一歩引いてしまっているかもしれませんね」
「そうでございますね。そこから一歩進めばテイム取得の可能性が上がってきます。テイムの手順をおさらいしましょう」
「はい」
「まずは相手を弱らせて肉体より精神の面がでるようにいたします。具体的には降参して立ち向かわなくなったり、魔獣によっては伏せたり、腹を見せたりします。そこまでいったら餌かを与えるか傷を癒すかして波長を合わせテイム、という形です。ここまでは前にお教えしました」
「はい」
「さて、細かくお教え致します。相手を何故弱らせねばならないのか、これについて言いますと魔獣にはそれぞれ闘争心がございます。たとえ自分でも敵わないと思う相手でも、一度は立ち向かうという性質を持っているのです。それは屈服するまで消えません。屈服してはじめて相手との力量差に気づいたり自分が殺されてしまうという危機感を感じるのです」
「弱らせなければ屈服しないのですか?」
「そうですね……元々傷ついて死にかけていたり、病気や状態異常にかかっていた場合は闘争心がない場合もございます。それ以外は個体差があるものの闘争心を持ちあわせていますね」
「なるほど、個体差というとどんな感じでちがうのでしょうか?」
「まずは魔獣の生態に起因するものがあります。魔獣の世界も動物と同じように弱肉強食でございます。そのため強いものは闘争心が高く、弱いものは闘争心が低くなります。これに性別による差や、戦闘経験の数、性格の違いが加味される感じでございますが、こんな説明で大丈夫でしょうか?」
「はい。よく分かります」
「そして闘争心を挫くと魔獣は生き延びる為、敵意は無いとポーズします。ウルフ種などは急所である腹を見せて命乞いしますし、鳥系の魔物は逃げられないと感じると飛び回るのをやめ、降りてきて羽を地面につけます。他に伏せたり、首を見せたりと色々命乞いのポーズがありますが、攻撃をやめて、弱点を晒す行動はほぼ闘争心が挫けたと考えていただいて結構でございます。ここまできたら精神も弱っているのでテイムを実行できます。よろしいでしょうか?」
「はい。大丈夫です」
「次に行うのは懐柔させる行動でございます。肉食のものに肉を与えたり、草食のものに草や野菜や果物を与えたりして、その魔獣についてくればこれを与える環境を用意するぞ、という意思表示をするのです。これにより精神的優位に立って自分が序列が下だと気づかせる事ができます。それに加えて有効なのは魔獣のケガを癒してあげる事です。これより序列が魔獣より更に上だと理解させ懐柔とテイムがより楽になるのでございます」
イサリナさんはお茶で喉を潤し、僕のティーカップと自分のティーカップにお茶を足した。
「さて、懐柔ができたらテイムに入ります。精神を通わせて絆を結ぶのですが、じっと見つめ合うですとか、ひたすら言い聞かせるですとか、撫でて落ち着かせるですとか色々方法がございます。その辺はご自分の好きな方法でやってみてください。成功すると精神がつながる感覚があります。失敗すると魔獣は離れていきます。再度餌を与えて再挑戦は可能でございますが、再度闘争心が戻ってくる可能性がありますので注意してください。以上がテイムの方法でございます。」
「ありがとうございます」
「あと…あとですね。実は懐柔しなくてもテイムできる場合がございます。それは強制テイムと申しまして、弱った魔獣を更に痛めつけて心を折り、服従させるという方法です。この場合、常に上位に自分がいると行動で示さなければなりません。自分が魔獣より下だと思われた瞬間、闘争心が復活する可能性があるからです。上であると思わせていられる間は正規のテイムよりかなり従順に従いますが…この方法はあまり使って欲しくありません」
イサリナさんは悲しそうな顔をした。自分の眷属が殺されるならまだしもずっといたぶられるのを見るのは辛いだろう。
「わかりました。その方法は使わないようにします」
「良かった…ありがとうございます……次回はテイムスキルを付与しますので実際にまたテイムをやってみましょう」
「はい」
「本日はよろしくお願いいたします」
「よろしくお願いします」
「テイムについての授業をはじめからと言う事ですが、大丈夫でございますか?テイムに固執なさらずとも十分他の神の修行で武力が得られると思いますけど…」
「はい。元々興味ある分野なのでしっかり学んでみたいんです。よろしくお願いします」
「かしこまりました。では始めさせていただきます。そもそもテイムとは何かというのは前お話したと思いますが覚えてらっしゃいますか?」
「はい。『魔』に属する動物である魔獣と精神の絆を結び、使役する事ですよね?」
「その通りでございます。大なり小なり魔獣というものは私の別の側面である『精神』の影響をうけており、『テイムスキル』を得たものはその影響を利用して、精神の絆を結び、使役する事ができます」
「その精神の絆が出来ずに困っているんですよね」
「そうですね。リョウ様はそこの所で足踏みしておられます。原因は何かお分かりになるでしょうか?」
「わかりません」
「試行錯誤がまだ足りないのと怖れでございます」
「魔獣という事で一歩引いてしまっているかもしれませんね」
「そうでございますね。そこから一歩進めばテイム取得の可能性が上がってきます。テイムの手順をおさらいしましょう」
「はい」
「まずは相手を弱らせて肉体より精神の面がでるようにいたします。具体的には降参して立ち向かわなくなったり、魔獣によっては伏せたり、腹を見せたりします。そこまでいったら餌かを与えるか傷を癒すかして波長を合わせテイム、という形です。ここまでは前にお教えしました」
「はい」
「さて、細かくお教え致します。相手を何故弱らせねばならないのか、これについて言いますと魔獣にはそれぞれ闘争心がございます。たとえ自分でも敵わないと思う相手でも、一度は立ち向かうという性質を持っているのです。それは屈服するまで消えません。屈服してはじめて相手との力量差に気づいたり自分が殺されてしまうという危機感を感じるのです」
「弱らせなければ屈服しないのですか?」
「そうですね……元々傷ついて死にかけていたり、病気や状態異常にかかっていた場合は闘争心がない場合もございます。それ以外は個体差があるものの闘争心を持ちあわせていますね」
「なるほど、個体差というとどんな感じでちがうのでしょうか?」
「まずは魔獣の生態に起因するものがあります。魔獣の世界も動物と同じように弱肉強食でございます。そのため強いものは闘争心が高く、弱いものは闘争心が低くなります。これに性別による差や、戦闘経験の数、性格の違いが加味される感じでございますが、こんな説明で大丈夫でしょうか?」
「はい。よく分かります」
「そして闘争心を挫くと魔獣は生き延びる為、敵意は無いとポーズします。ウルフ種などは急所である腹を見せて命乞いしますし、鳥系の魔物は逃げられないと感じると飛び回るのをやめ、降りてきて羽を地面につけます。他に伏せたり、首を見せたりと色々命乞いのポーズがありますが、攻撃をやめて、弱点を晒す行動はほぼ闘争心が挫けたと考えていただいて結構でございます。ここまできたら精神も弱っているのでテイムを実行できます。よろしいでしょうか?」
「はい。大丈夫です」
「次に行うのは懐柔させる行動でございます。肉食のものに肉を与えたり、草食のものに草や野菜や果物を与えたりして、その魔獣についてくればこれを与える環境を用意するぞ、という意思表示をするのです。これにより精神的優位に立って自分が序列が下だと気づかせる事ができます。それに加えて有効なのは魔獣のケガを癒してあげる事です。これより序列が魔獣より更に上だと理解させ懐柔とテイムがより楽になるのでございます」
イサリナさんはお茶で喉を潤し、僕のティーカップと自分のティーカップにお茶を足した。
「さて、懐柔ができたらテイムに入ります。精神を通わせて絆を結ぶのですが、じっと見つめ合うですとか、ひたすら言い聞かせるですとか、撫でて落ち着かせるですとか色々方法がございます。その辺はご自分の好きな方法でやってみてください。成功すると精神がつながる感覚があります。失敗すると魔獣は離れていきます。再度餌を与えて再挑戦は可能でございますが、再度闘争心が戻ってくる可能性がありますので注意してください。以上がテイムの方法でございます。」
「ありがとうございます」
「あと…あとですね。実は懐柔しなくてもテイムできる場合がございます。それは強制テイムと申しまして、弱った魔獣を更に痛めつけて心を折り、服従させるという方法です。この場合、常に上位に自分がいると行動で示さなければなりません。自分が魔獣より下だと思われた瞬間、闘争心が復活する可能性があるからです。上であると思わせていられる間は正規のテイムよりかなり従順に従いますが…この方法はあまり使って欲しくありません」
イサリナさんは悲しそうな顔をした。自分の眷属が殺されるならまだしもずっといたぶられるのを見るのは辛いだろう。
「わかりました。その方法は使わないようにします」
「良かった…ありがとうございます……次回はテイムスキルを付与しますので実際にまたテイムをやってみましょう」
「はい」
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