【完結保証】僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜

リョウ

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旅立つ者。

いざ、外交開始。

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 王様達に褒められた僕は早速動き出した。まずはストークにサテラージャ王国の食べ物がどんな感じのものがあるのか調べるように言う。ストークは外務部に案内されて向かった。僕はこの時間にまだやっているという工廠部に向かった。工廠部も現在受け入れの準備で忙しくしているらしい。案内の侍従が工廠部に入っていくと僕が呼ばれた。

「あんたが『王国の料理番』か?口の利き方をろくに知らないから許してくれ。ここの頭やってるダンスだ。クソ忙しいが王様から注文があった。あんたの仕事を手伝えとな」
「ダンス、よろしく。リョウ。至急、作って、お願い。これ、外交の武器」
「四角い箱と、これは魔法道具とこれは鍋か。こんなもんが役にたつのか?」
「役に立つ。僕の仕事、王国の料理番。これを使って、サテラージャ国の人達、驚かす」
「ほお。これが…。詳しい説明をしてくれ。おい、お前ら仕事だ。『王国の料理番』の花道を飾る仕事だ。やってやるぞ」
「「「はい」」」

 僕はダンスに説明を始める。話をしていくとダンスが前のめりになっていくのがわかる。
 
「ははは。あははは。よし、やろう。こんな面白い仕事は他に回せん。工廠部の力を見せてやろう。あんたは寝な。まだ小さいのに夜更かしは厳禁だぜ。明日の朝までには、ばっちり用意してやろう」
「ダンス、ありがと」
「なんのなんの。さあ、行きな」
「はい」

 工廠部を出た僕は王宮の一角に用意された部屋に通された。あちこちの部署にお願いしたいものを書いていく。そこにストークがやってきた。ストークは紙にサテラージャの人々が好む味を書いてきてくれた。僕はそれを見てニンマリする。さて、勝負開始だ。



 

 我々サテラージャ国の者達は長旅の末にようやく王城に辿り着いた。ここまでの旅は驚くべきものばかりだった。まずは船を警護してくれたワイバーン達に驚いた。我が国もワイバーンを有しているがコリント王国は多くのワイバーンを有しており、その戦力に驚かされた。船を降りるとそこを治める領主の城に通されたが、歓迎の宴の食事に驚かされた。パンは柔らかく、出されたワインは旨く、食事に出てきた豚肉料理は見たことのない調理方法で感動させられた。さらに風呂の後、自然の風を発する魔法道具に当たりながら、メイドにより温かい空気を発する何かで髪を乾かされ、髪がさらさらになった。魔法道具が非常に発展していることを感じさせられた。
 以降の旅も同じような食事であったが十分楽しませてもらった。我が国が進んでいる点もあったが、コリント王国に学ぶべき事も多く共同国になる意義も大きい。横にいる皇太子殿下もその事を肌で感じておられるようだ。我が国にないものを見つけられては、これは我が国に取り入れたいとか、これは真似したいものだとかおっしゃられていた。
 さて、王城に辿り着いた我々はまずその石造りの巨大な城に驚かされた。まずは着替え、謁見の間に通されると諸侯が立ち並び、国王様が立って出迎えてくれる。そして皇太子殿下の元に歩み寄ると両手で皇太子と握手し、よく来てくれたと我々を労ってくれた。我々は国王様の器の大きさに感服した。
 謁見が終わり、王宮の部屋に通されるとそこには軽食が用意されていた。それは我々の国では見た事のないものだった。パンが真っ白なのだ。触ってみるとかなり柔らかい。添えられた紙にはサンドエストという料理の名前が書かれており卵の具材が挟まれた物、豚肉のローストが挟まれたもの、そしてオウトールという野菜が挟まれたものがあった。私はこの国に来てこのオウトールというものがとても大好きになった。出来ればこれを国で栽培したいものだと思っている。
 そのサンドエストを食べる際、横には我が国の香辛料が置かれているのを発見した。紙を見るとよければ豚肉の味を変えてみてくださいと書いてある。早速試して一口たべる。美味い。ローストと思ったらローストではなかった。なにかの味がしみこんで柔らかくしてある豚肉だった。甘辛く美味しい。我が国の香辛料と良くマッチしている。次に卵を食べた。なめらかな卵の感触に驚き、その味に驚いた。何かのソースが混じっているのだ。しばし咀嚼したが食べた事のない味付けに私は混乱するばかりだった。だが、美味しい。白いパンに良く合っている。最後はオウトールだった。素朴な味だがこれも私のハートを貫いてしまった。私は恥ずかしいが侍従を呼び、おかわりを頼む。流石に2回目となれば味の秘密がわかるだろうと思っていたが全くわからなかった。




 僕はおかわりの催促が大量に来てまず、つかみはオッケーだな、と思った。工廠部に用意してもらったのは角パンを焼くための箱で、これがなければ成功しなかった。角パンの耳を切り落としてサンドウィッチにしたが、この世界、角パンなんてないからね。
 具材はチャーシューとポテトサラダと卵にした。チャーシューってパンに合うのかななんて思ったけど、結構合うものだった。味変作戦も上手く行ったみたい。おかわりの催促がひとまず止んで、僕はフィグさんとストークとグータッチをした。
 
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