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旅立つ者。
ロイック兄さんは幸せ者。
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「その話はこの前終わったじゃないか」
「でも。やっぱりそう思うの」
「そこまでロイックを買ってくれるのは嬉しい。だがそれで良いのかね?」
「はい。私はそれが良いと思っています。父母にも手紙を書きました。多分父は賛成してくれると思います」
「確かに兄貴の器はでかいけどマリカさんが不幸になることはないの?」
「私思うんです。この人はそんなことで私を捨てたり蔑むことは絶対しないと。むしろ複数の嫁を包み込む包容力があるんです」
「恋は盲目っていうのかしら、一時的にそう思うことはよくあるんじゃないかしら」
「エメイラヒルデさん、」
「エメイラで良いわ」
「はい。エメイラさん、そんなものではないのです。もう二人同じように体験している子がいるんです。ロイックさんも薄々気づいているけど私に遠慮してて」
「まあ。兄さんも隅におけないわね」
「でも僕は一人が良いと思ってるんだ」
「でも、私は…」
「ロイック、あなたちゃんと話を聞きなさい。頭ごなしで否定するのはあなたの悪いところよ」
「わかった。母さん。聞くよ」
「一人目は私とロイックさんが一緒に会った商会の娘さんです。彼女も話を聞いたら同じようにロイックさんじゃなきゃ嫌だって思ったみたいです。だから商会の仕事を頑張ってたって言ってました。会ってからもそう思うみたいで。私、彼女と文通しているんですが諦めたくない、と言ってます」
「ロイックは彼女の事、どう思ったんだね?」
「うん、初めて会った気はしなかったな。昔から知ってたみたいな」
「私に遠慮して断ってるってすぐにわかりました。順番が逆なら私が断られたと思ったんです」
「でも、僕は一人が良いなって思ってたから」
「氷菓、出そう」
「そうね。お茶にしましょうか」
「今日は葡萄の、氷菓。美味しいよ」
「キーカ、サッチも食べなさいね。もちろんギピアも」
「「ありがとうございます」」
「ありがとうございます」
「ミシェ姉さん、僕が言おうと、したの」
「あら、ごめんね」
「ストーク、フィグさんも、休ませてね」
「かしこまりました」
「美味いな」
「ほんと氷菓って美味しいわね」
「私大好き。マリカさんもどうぞ」
「はい。頂きます…んー。美味しい」
「あんまり冷たいものは好きではなかったがこれは良いな」
「リョウはいっぱい料理の種類増えたな」
「ムーヤさんと、ロマさんには、教えてるよー」
「ありがとう」
「さて、2人目だったな。3人目は誰かな?やっぱりお見合いの子かね?」
「私わかったわ、3人目」
「姉さんすごいね」
「あら、私もわかったわ」
「お母さんもやっぱりそう思う?」
「そうね」
「私は全然わからないわ」
「正解言っていい?」
「どうぞ」
「ジェンでしょ?」
「そうです、ジェンさんです。ジェンさんと劇的な出会い方していて、ジェンさんの気持ちになんとなく気づいているのに気持ちに蓋をしているんですよ、ロイックさん」
「だってジェンは商会員になったし、あれだけの金を手にしたからこれから自由になれば良いと思うし」
「うーん。俺もまだ全然わからないけど全員受け止めれば良いんじゃないかな。ストークさんはどう思うの?」
「私ですか?僭越ですがお答えさせていただきますと、それだけ思われているロイック様は幸せだと思うのです。あとは男の甲斐性ではないかと」
「そうよね。ロイックは幸せ者よね。マリカさんはそれで良いっていうし、その商会の娘さんもそうでしょ。ジェンもきっとそうよね」
「はい。ジェンさんにも確認しました。陰ながら守るつもりだったみたいです」
「ジェン、不憫な子」
「リョウが言うとおかしく聞こえるわね」
「えー」
「外見5歳だからな」
「うー」
「ともかくロイック、あなたはきちんと気持ちを受け止めてそれからどうするか考えなさい」
「そうだぞロイック。まずはもう一人の娘さんに手紙を書きなさい。それからマリカさんとジェンと話をしなさい」
「わかった」
「兄貴、男は甲斐性なんだって」
「ストラ、あなたもよ。甲斐性見せなさいね」
「母さん、なんで俺も言われるんだ?」
「あのね、もうちょっと女性の機微を二人とも考えた方が良いわね」
「ストラはこれから学園なんだし、ちゃんとしなさいね」
「ちゃんとしてるよ。試験免除だし」
「そうじゃなくて、友情だけじゃなくて愛情もちゃんとわかる男になりなさいって事」
「はーい」
「ストラ兄さん、頑張って」
「おお。頑張る」
「リョウも今はわからないと思うけど、ストラぐらいになったらしっかりしなさいね」
「わかった」
「家族で話すのもあとちょっとかぁ」
「たまには帰ってきても良いのよ」
「でも私決めたの。将来の男爵夫人てやる事がいっぱいあるの。こなせるようになるまで勉強する事が山ほどあるわ。だからしばらくは戻らないの」
「ミシェさんは男爵夫人に?」
「そうなの。嫁ぎ先が陞爵して男爵になるの。正式に貴族と認められるから社交もやっていかないと」
「そうなんですね。私のお友達をいずれご紹介いたしますわ。きっと仲良くなれると思います」
「ありがとう」
「でも。やっぱりそう思うの」
「そこまでロイックを買ってくれるのは嬉しい。だがそれで良いのかね?」
「はい。私はそれが良いと思っています。父母にも手紙を書きました。多分父は賛成してくれると思います」
「確かに兄貴の器はでかいけどマリカさんが不幸になることはないの?」
「私思うんです。この人はそんなことで私を捨てたり蔑むことは絶対しないと。むしろ複数の嫁を包み込む包容力があるんです」
「恋は盲目っていうのかしら、一時的にそう思うことはよくあるんじゃないかしら」
「エメイラヒルデさん、」
「エメイラで良いわ」
「はい。エメイラさん、そんなものではないのです。もう二人同じように体験している子がいるんです。ロイックさんも薄々気づいているけど私に遠慮してて」
「まあ。兄さんも隅におけないわね」
「でも僕は一人が良いと思ってるんだ」
「でも、私は…」
「ロイック、あなたちゃんと話を聞きなさい。頭ごなしで否定するのはあなたの悪いところよ」
「わかった。母さん。聞くよ」
「一人目は私とロイックさんが一緒に会った商会の娘さんです。彼女も話を聞いたら同じようにロイックさんじゃなきゃ嫌だって思ったみたいです。だから商会の仕事を頑張ってたって言ってました。会ってからもそう思うみたいで。私、彼女と文通しているんですが諦めたくない、と言ってます」
「ロイックは彼女の事、どう思ったんだね?」
「うん、初めて会った気はしなかったな。昔から知ってたみたいな」
「私に遠慮して断ってるってすぐにわかりました。順番が逆なら私が断られたと思ったんです」
「でも、僕は一人が良いなって思ってたから」
「氷菓、出そう」
「そうね。お茶にしましょうか」
「今日は葡萄の、氷菓。美味しいよ」
「キーカ、サッチも食べなさいね。もちろんギピアも」
「「ありがとうございます」」
「ありがとうございます」
「ミシェ姉さん、僕が言おうと、したの」
「あら、ごめんね」
「ストーク、フィグさんも、休ませてね」
「かしこまりました」
「美味いな」
「ほんと氷菓って美味しいわね」
「私大好き。マリカさんもどうぞ」
「はい。頂きます…んー。美味しい」
「あんまり冷たいものは好きではなかったがこれは良いな」
「リョウはいっぱい料理の種類増えたな」
「ムーヤさんと、ロマさんには、教えてるよー」
「ありがとう」
「さて、2人目だったな。3人目は誰かな?やっぱりお見合いの子かね?」
「私わかったわ、3人目」
「姉さんすごいね」
「あら、私もわかったわ」
「お母さんもやっぱりそう思う?」
「そうね」
「私は全然わからないわ」
「正解言っていい?」
「どうぞ」
「ジェンでしょ?」
「そうです、ジェンさんです。ジェンさんと劇的な出会い方していて、ジェンさんの気持ちになんとなく気づいているのに気持ちに蓋をしているんですよ、ロイックさん」
「だってジェンは商会員になったし、あれだけの金を手にしたからこれから自由になれば良いと思うし」
「うーん。俺もまだ全然わからないけど全員受け止めれば良いんじゃないかな。ストークさんはどう思うの?」
「私ですか?僭越ですがお答えさせていただきますと、それだけ思われているロイック様は幸せだと思うのです。あとは男の甲斐性ではないかと」
「そうよね。ロイックは幸せ者よね。マリカさんはそれで良いっていうし、その商会の娘さんもそうでしょ。ジェンもきっとそうよね」
「はい。ジェンさんにも確認しました。陰ながら守るつもりだったみたいです」
「ジェン、不憫な子」
「リョウが言うとおかしく聞こえるわね」
「えー」
「外見5歳だからな」
「うー」
「ともかくロイック、あなたはきちんと気持ちを受け止めてそれからどうするか考えなさい」
「そうだぞロイック。まずはもう一人の娘さんに手紙を書きなさい。それからマリカさんとジェンと話をしなさい」
「わかった」
「兄貴、男は甲斐性なんだって」
「ストラ、あなたもよ。甲斐性見せなさいね」
「母さん、なんで俺も言われるんだ?」
「あのね、もうちょっと女性の機微を二人とも考えた方が良いわね」
「ストラはこれから学園なんだし、ちゃんとしなさいね」
「ちゃんとしてるよ。試験免除だし」
「そうじゃなくて、友情だけじゃなくて愛情もちゃんとわかる男になりなさいって事」
「はーい」
「ストラ兄さん、頑張って」
「おお。頑張る」
「リョウも今はわからないと思うけど、ストラぐらいになったらしっかりしなさいね」
「わかった」
「家族で話すのもあとちょっとかぁ」
「たまには帰ってきても良いのよ」
「でも私決めたの。将来の男爵夫人てやる事がいっぱいあるの。こなせるようになるまで勉強する事が山ほどあるわ。だからしばらくは戻らないの」
「ミシェさんは男爵夫人に?」
「そうなの。嫁ぎ先が陞爵して男爵になるの。正式に貴族と認められるから社交もやっていかないと」
「そうなんですね。私のお友達をいずれご紹介いたしますわ。きっと仲良くなれると思います」
「ありがとう」
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