キミと駆ける、星の蹄跡

こおえい

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エピローグ:織姫瞬編

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織姫おりひめくんが開発責任者となってから、彼の部屋を訪れるのは初めてだった。部屋は以前よりもさらに多くのモニターとホログラムで埋め尽くされ、彼がどれだけ仕事に没頭しているかが伺える。

織姫おりひめくん、無理してない?」

私が差し入れた飲み物を受け取りながら、織姫おりひめくんはちらりと私を見た。

「無理ではない。これは、僕の使命だ。エトワールが見せた奇跡を、すべてのサイバーホースに。そのためには、もっと完璧なシステムが必要だ」

彼はそう言いながら、私とエトワールのレースデータを映し出したホログラムを指差した。

「君とエトワールのシンクロ率は、僕の予想を常に超えてくる。君の感情が、エトワールのコードにどう影響を与えているのか……それを解析することは、僕の最大の課題であり、喜びでもある」

彼の言葉は、まるで謎解きを楽しんでいる科学者のようだった。しかし、その瞳の奥には、確かな情熱の光が宿っていた。

織姫おりひめくんは、本当にすごいね。私には、織姫おりひめくんの頭の中、全然分からないけど……でも、織姫おりひめくんがいてくれるから、エトワールも私も、安心して走れるんだ」

私がそう言うと、織姫おりひめは一瞬、顔を赤らめたように見えた。そして、小さな声で呟いた。

「……君の笑顔を見ていると、僕のコードも、時々バグを起こしそうになる」

彼の照れたような言葉に、私の心臓はキュンと音を立てた。彼は、いつもは無口でクールなのに、時折見せる素直な感情が、私にはたまらなく愛おしかった。

「君とエトワールが走る姿が、僕にとっての最高のインスピレーションだ。だから、これからも、君の隣で、僕の全てを捧げさせてほしい。君の笑顔を守るためなら、どんなコードも書き換えてみせる」

織姫おりひめくんの言葉は、まるで複雑なプログラムのように奥深く、しかし彼の真心が込められていた。繋がる心とコード。それは、私たち二人にしか描けない、特別な未来だった。
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