キミと駆ける、星の蹄跡

こおえい

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最終章:星屑の約束、永遠の蹄跡

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あの「ギャラクシー・スターズ・カップ」から、一年が経った。

ギャラクシー・ターフは、あの日の感動を胸に、新たなスタートを切っていた。サイバーホースレースは、よりクリーンで、よりエキサイティングなエンターテイメントとして、多くの人々に愛される存在になった。エトワールと私は、今では誰もが認めるトップジョッキーとして、数々のレースで星の蹄跡を残している。

私は、日々進化するサイバーホースと共に、ジョッキーとして、そして一人の女性として、成長し続けていることを実感していた。そして、私の傍には、共に未来を切り拓いていく彼らの存在があった。

レースの合間、私は織姫おりひめくんの整備室を訪れた。テーブルの上には、真新しいサイバーホース用の蹄鉄と、私の母が就職祝いでくれた、星のモチーフが施されたバッグチャームが置かれていた。

「これ……本当にできるの?」

私が不安げに尋ねると、織姫おりひめくんはいつものように無表情で頷いた。

「ああ。このバッグチャームの素材は、特殊な合金が使われている。それを、最新のナノコーティング技術で蹄鉄に融合させる。エトワールが駆け抜けるたびに、星が瞬くように見えるはずだ」

母がくれたこのバッグチャームは、私にとって何よりも大切な宝物だった。ジョッキーになった私を、きっと応援してくれているだろう母の存在を、常にエトワールのそばに感じていたい。そんな私の願いを、織姫おりひめくんは真摯に受け止めてくれたのだ。

数時間後、完璧にリメイクされた蹄鉄が目の前にあった。漆黒の蹄鉄の中央には、バッグチャームの星が、まるで本物の星が埋め込まれたかのように輝いている。

「ありがとう、織姫おりひめくん。本当に、ありがとう……」

私の目から、自然と涙がこぼれ落ちた。織姫おりひめくんは、そんな私を無言で見つめ、そっと私の頭に手を置いた。その不器用な優しさに、私の心は温かさで満たされた。

新しい蹄鉄を装着したエトワールと共に、私はギャラクシー・ターフの練習コースに立っていた。今日のレースは、エトワールにこの特別な蹄鉄を履かせて、初めての走行となる。

スタートの合図と共に、エトワールは駆け出した。その蹄がVRコースに触れるたびに、キラキラと星屑のような光が弾け、後方に美しい残像を描いていく。それは、まるで母が私を、そしてエトワールを、優しく見守ってくれているかのようだった。

その光景を見ていたユウジさんが、静かに私の隣に歩み寄ってきた。

「美しいな……君とエトワール、そして、君の御両親の想いが、一つになったようだ」

ユウジさんの言葉は、私の心に深く染み渡った。彼は、私の心の奥底にある感情まで、理解してくれているのだと改めて感じた。

「ええ。この輝きが、私に勇気をくれるんです」

私はそう言って、彼に微笑んだ。ユウジさんも、以前のような冷たい表情ではなく、優しく、そして力強く微笑み返してくれた。

この一年、私たちは多くの困難を乗り越え、様々な喜びを分かち合ってきた。

月城 葵つきしろ あおいは、サイバーホース・ヒーリングガーデンの責任者となり、今や彼のもとには、心を閉ざしたサイバーホースだけでなく、悩みを抱えたジョッキーたちも相談に訪れるようになった。彼の優しさは、このアカデミーになくてはならない温かい光だ。

皇 龍馬すめらぎ りょうまは、ギャラクシー・ターフの特別顧問として、再び経営に携わっている。彼は、不正を犯した過去を真摯に受け止め、サイバーホースと人間の真の共存を目指し、新たなシステム構築に尽力している。彼の情熱は、以前にも増して強く、純粋なものとなっていた。

影山かげやま リュウは、相変わらず謎めいた存在だが、時折、彼が開発した「未来のコース」のデータがアカデミーに届けられる。そこには、地球上には存在しないような、幻想的な風景が広がり、サイバーホースの無限の可能性を示唆している。彼は、世界のどこかで、まだ見ぬサイバーホースのフロンティアを切り拓いているのだろう。

そして、私とエトワールは、このギャラクシー・ターフの中心で、未来の競馬を牽引していく存在となった。

夜空を見上げると、満天の星が瞬いている。まるで、私たち一人ひとりの夢が、あの光の一つ一つであるかのように。

この物語は、まだ終わらない。
エトワールと共に、そして、かけがえのない彼らと共に。
私たちはこれからも、希望の光を纏い、星降る夜空の下、永遠に輝く「星の蹄跡」を描き続けていくのだ。
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