ハズレ職〈召喚士〉がS級万能職に化けました〜無能と蔑まれた俺、伝説の召喚獣達に懐かれ力が覚醒したので世界最強です~

ヒツキノドカ

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二章

料理教室

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「ロイ様、料理を教えていただけませんか?」

 昼食を作っていると、セフィラがそんなことを言った。
 ちなみに残り三人は川で魚取りをしているらしい。

「料理なら別に俺が作るけど?」
「しかし、ロイ様が作業をしている間なにもしていないのは耐えられません」
「気にしなくていいのに」
「気にします!」

 俺としてはどっちでもいいんだが……

 いや待てよ。
 俺はセフィラに「やりたいことができたら伝えてくれ」といつも言っている。
 そんなセフィラが進んでやりたがっているのだから、ここは尊重すべきだ。

「わかった。それじゃあこっちに来てくれ」
「はいっ」

 即席のまな板に乗せた果物や山菜をナイフで切ってもらう。

 ……手つきが危なっかしいな。

「セフィラ、手を猫の形にするんだ」
「こうですか?」
「そうそう、それで力を抜いて……ああ、一回実感したほうが早いな」
「え?」

 俺はセフィラの後ろに回ってセフィラの手に自分の手を重ねる。

「え、あ、あの、ロイ様」
「こういう感じで引きながら切るんだ」
「は、はい……」

 ざくざくとナイフで材料を切っていく。

 セフィラの長い耳は真っ赤に染まり、体をがちがちにして視線を下に向けている。
 どうやら凄まじく作業に集中しているようだ。

「上手だぞ、セフィラ」
「……~~~~っ、さ、今囁かれると」
「どうした?」
「み、耳が、弱いので」

 びくびくとセフィラの体が跳ねる。
 確かにこれは危ない。

「悪い、気をつける。手を切ったら危ないもんな」
「おねがいします……」

 恥ずかしそうにセフィラが言う。
 エルフと人間では耳の形が違うし、くすぐったさも違うんだろう。
 今後気を付けるとしよう。

「この姿勢、やめたほうがいいか?」
「……いえ、もう少しこのままで」

 いいのか。
 よっぽどセフィラは料理を上達させたいんだなあ。

「(……役得です)」

 セフィラがなにか呟いた気がするが、残念ながら聞き取れなかった。

「美味しい~~~~!」
「さっすがロイの料理ね! ……ん? なんかこのキノコ切れてないような」
「す、すみません。それ私がやったものかと……」
「外でこんなものを食べられるとは幸せでござるなぁ」

 五人で食事をとる。
 メニューは野菜のシチューと、イオナたちが山ほどとってきた川魚の塩焼きだ。
 素材が新鮮なおかげかどっちも美味い。
 自然の中でわいわい食べる食事は最高だな。

 昼食をとったあとは再び移動だ。

 王都に向かう馬車を出している最寄りの町まで向かう。
 そういえば……

「カナタ。今さらなんだけど、王都で俺を呼んでるって人は何者なんだ?」

 カナタはきょとんとした。

「言ってござらんかったか?」
「聞いてないな」
「アランでござる。いわゆるギルドマスターでござるな」

 ギルドマスター。
 =冒険者ギルドを統括する最高権力者にして最強冒険者。

「はあああ!?」

 予想外すぎる! そんな相手が俺に一体どんな用があるっていうんだ!?
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