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連載
地下室
どうしてこんなものが? というか、なぜ今まで開いていなかったのか。
「入ってみようかとも思ったけど、何があるかわからないし。とりあえずアリシアに知らせようと」
「なるほど……ルーク、武器はありますか?」
「あるよ。いつもの木の剣だけど」
「入ってみましょう。何かあった時はお願いします」
「わかった。俺が先に入るから、アリシアは俺が合図するまで外にいて」
「はい」
ルークに先に小部屋に入ってもらう。薄暗い小部屋がすぐに明るくなった。中に明かりをつける魔道具があったようだ。
「少なくとも変なものはないみたいだ。アリシア、入っていいよ」
ルークにそう言われ、私も部屋に入る。
そこは……古びた研究室のような場所だった。
「本に鉱石がたくさん……魔工学の研究者の部屋でしょうか」
「埃がすごいなぁ。アリシア、同じ研究者として何かわかることはない?」
「私は魔術薬学――ポーション関連以外はさっぱりです。ですが、そうですね。魔工学ということはおそらく、私の夢に出てきた老人が関係しているような気がします」
私の夢に出てきた老人。賢者を自称していたあの人物は、本人曰く【魔工EX】のスキルを持っていたらしい。
以前地下畑で見つけた呪文金庫の中身が稀少な鉱石だったこともあり、かなり信憑性のある話だと思っている。
となると、ここはやっぱりあの老人の研究のための部屋の一つなんだろう。
「秘密の研究室、という雰囲気ですね。資料はどれも朽ちていて読めそうにないですが……」
「どうして今になってこの部屋の扉が開いたんだろう?」
「さあ……私があの老人の夢を見たことと何か関係があるんでしょうか?」
「うーん……」
微妙そうな顔をするルーク。まあ、夢見のスキルについてもまだ確実なものとは言えない。それが原因かどうかなんて確定的なことは誰にも言えっこない。
「ん? これ、魔道具かな」
ルークが机の上にあった首飾りのようなものを手に取った。
この部屋の中で唯一と言っていいほどまともな状態のものだ。
「る、ルーク。不用意に触らない方がいいのでは」
「大丈夫、危ない魔道具かどうかは見たらわかるから。これでも元王族だし、そういう目利きはできるように仕込まれてる」
「王族とは大変なものなんですね……」
ルークは首飾りをいろんな角度から眺めてから言った。
「魔力が切れてるみたいだよ。このままだと使えなさそうだ。……うーん、でも危険かどうかの判断は正確にしたいところだね。これ、俺が預かってもいい? 街の魔道具職人に見てもらってくるよ」
「わかりました。そのほうがいいでしょうね。お願いします」
他にぱっと見で気になるようなものはなかった。
いくつか転がっている鉱石はまた売ればお金になるかもしれないけれど、さしあたってはそこまでお金に困っているわけでもないし。
「ひとまず部屋を出ましょうか」
「そうだね。時間を見つけて掃除しとくよ」
「助かりますけど、じゅうぶん気を付けてくださいね。研究室というのは周囲を吹き飛ばすような危険物がうっかり転がっている可能性がありますから」
「アリシアの実話? わかった。気を付けるようにするよ」
そんなやり取りをしてから、私とルークは部屋を出た。
「入ってみようかとも思ったけど、何があるかわからないし。とりあえずアリシアに知らせようと」
「なるほど……ルーク、武器はありますか?」
「あるよ。いつもの木の剣だけど」
「入ってみましょう。何かあった時はお願いします」
「わかった。俺が先に入るから、アリシアは俺が合図するまで外にいて」
「はい」
ルークに先に小部屋に入ってもらう。薄暗い小部屋がすぐに明るくなった。中に明かりをつける魔道具があったようだ。
「少なくとも変なものはないみたいだ。アリシア、入っていいよ」
ルークにそう言われ、私も部屋に入る。
そこは……古びた研究室のような場所だった。
「本に鉱石がたくさん……魔工学の研究者の部屋でしょうか」
「埃がすごいなぁ。アリシア、同じ研究者として何かわかることはない?」
「私は魔術薬学――ポーション関連以外はさっぱりです。ですが、そうですね。魔工学ということはおそらく、私の夢に出てきた老人が関係しているような気がします」
私の夢に出てきた老人。賢者を自称していたあの人物は、本人曰く【魔工EX】のスキルを持っていたらしい。
以前地下畑で見つけた呪文金庫の中身が稀少な鉱石だったこともあり、かなり信憑性のある話だと思っている。
となると、ここはやっぱりあの老人の研究のための部屋の一つなんだろう。
「秘密の研究室、という雰囲気ですね。資料はどれも朽ちていて読めそうにないですが……」
「どうして今になってこの部屋の扉が開いたんだろう?」
「さあ……私があの老人の夢を見たことと何か関係があるんでしょうか?」
「うーん……」
微妙そうな顔をするルーク。まあ、夢見のスキルについてもまだ確実なものとは言えない。それが原因かどうかなんて確定的なことは誰にも言えっこない。
「ん? これ、魔道具かな」
ルークが机の上にあった首飾りのようなものを手に取った。
この部屋の中で唯一と言っていいほどまともな状態のものだ。
「る、ルーク。不用意に触らない方がいいのでは」
「大丈夫、危ない魔道具かどうかは見たらわかるから。これでも元王族だし、そういう目利きはできるように仕込まれてる」
「王族とは大変なものなんですね……」
ルークは首飾りをいろんな角度から眺めてから言った。
「魔力が切れてるみたいだよ。このままだと使えなさそうだ。……うーん、でも危険かどうかの判断は正確にしたいところだね。これ、俺が預かってもいい? 街の魔道具職人に見てもらってくるよ」
「わかりました。そのほうがいいでしょうね。お願いします」
他にぱっと見で気になるようなものはなかった。
いくつか転がっている鉱石はまた売ればお金になるかもしれないけれど、さしあたってはそこまでお金に困っているわけでもないし。
「ひとまず部屋を出ましょうか」
「そうだね。時間を見つけて掃除しとくよ」
「助かりますけど、じゅうぶん気を付けてくださいね。研究室というのは周囲を吹き飛ばすような危険物がうっかり転がっている可能性がありますから」
「アリシアの実話? わかった。気を付けるようにするよ」
そんなやり取りをしてから、私とルークは部屋を出た。
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