神と魔王の弟子は魔法使い 〜神喰いの継承者〜

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第3章 弟子の魔法使いは優等生達を欺き凌駕する(何気なく)。

第25話 真に欺いた者とは 取り引き編(弟子は登場しない)。

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 いつもと違ってメールではなく、電話で突然掛かって来た。

「ええ、嘘でしょう?」

 夜のコンサートが終わったばかりで、汗だくで疲れている。
 だが、拒否権がない彼女は、ソファーから重い体を起こしてタオルで汗を拭う。
 嫌そうな顔でスマホを耳にあてた。

『はい、もしもし私です』
「何よ、こんな時間に? こっちは仕事終わりで疲れてるんだけど?」

 拒否権なんてないが、愚痴くらいは遠慮しない。
 まぁ、相手がそれで反省するような相手じゃないので、全然意味はないけど。

『順調ですか? 大変結構です』
「はぁ、褒めてるつもり? メールじゃないのは、何か急な連絡でもあるってこと?」
『ええ、急な報告があったので連絡しました』

 こっちの都合なんてお構いなしか。
 言ってやりたいが、あまり口を挟むと立場が余計に危うくなる。
 電話の相手は容赦なくそうする。それは嫌と言うほど知っていた。

『予定通り兄さんが動きそうです』
「兄さん? て、ああ、前に言ってた龍崎って男子のことか……」
『動きがあり次第、貴女は手筈通り兄さんを嵌めて、退学への足掛かりとなりなさい』

 本当に兄だとしたら退学に追い詰めるか普通?
 冗談も好きな相手だが、この件に関しては本気のようで、わざわざ手駒の彼女の進学に横やりを入れた程だ。

 前代未聞であったが、彼女には後ろめたい問題があった。
 拒否する権利どころではない。下手なことをすれば人生まで危うくなる。

『ああ、桜香姉さんにもしっかり罰を与えるのを忘れずに。裏切って兄さんに近寄ろうとした人に慈悲など不要ですので』
「それは全然いいけどねぇ」

 あの女は嫌いだ。あの一方的な正義感づらが腹が立つ。
 利用してくる鬼苑も嫌いであるが、あの女は言われなくても味方なんて絶対しなかった。

「やり方はこっちの方法でいいんだよね? この眼を使っても」
『ええ、クラスメイトどう扱うかは貴女の采配に任せます。多少の怪我人も必要ならいくらでも構いません』

 眼を使えば足が付く可能性がある。学園にはバレてないが、バレたら間違いなく危険視されて最悪追い出されるかもしれない。
 彼女の後ろ盾があるなら遠慮する必要なんてない。
 ついでに鬼苑の仲間も巻き込んで、白坂も刺激すれば一気に手間が省ける。

『ですが……これだけは忘れないように』

 しかし、最後に電話越しで相手が忠告してくる。
 決して失敗するなと、彼女を命令で縛り付ける。

『もし裏切れば容赦なく貴女の秘密を公開して、輝かしい未来を滅ぼしてあげましょう』

 これも冗談ではなく本気だ。
 彼女は一度それに拒否して、元の学園を追われている。

「分かってる。言われた通りにすればいいんでしょ?」
『ええ、どうか頑張ってくださいね?』

 そして期待なんてしてない。
 口では応援してもその言葉の裏には何もない。彼女は所詮手駒なのだ。

『でないと、貴女にも私の怒りの刃を向けなければなりませんので』

 失敗すれば躊躇いなく切り捨てる。
 今度は退学でも済まないだろう。

『では、頼みましたよ。

 最後のは嫌味か、微かに笑っているのがよく分かる。

「ッ!」

 電話を切ったスマホをベットへ放り捨てた。
 イラついたままに、側にあった枕を壁に叩き付けた。




 そして、魅了で操ってるから手に入れた『隠しエリアの地図』。
 初めは偽物かと思われたか、調べていくうちに戦略兵器級の魔道具の存在が本当なのだと明らかになる。

 これを餌にまず鬼苑を動かそうとしたが、彼の反応は予想に反して消極的だった。

「それでいいの鬼苑くん? 地図は本物なら独占できるよ?」
「ああ、魔道具にそこまで興味はない。藤原との取り引きに使いたいなら好きにしろ。ただし、貸すことが前提だ。人様が手に入れたもんが欲しいなら、それ相応の対価を支払えと伝えておけ」
「……分かった」

 地図は藤原が用意したことにした。その方が説得力があるから。
 それで得た物は鬼苑のもの。次の試験の為に戦力を欲しがる藤原に貸し与えることになったが、藤原も条件を付けてきた。

「学園に戻りたいのなら、私が手を貸しましょう。その代わり私が欲しい物を貴方が用意してくれればの話ですが」
「私に彼を裏切れと? バレた時点でただじゃ済まないんだけど」
「心配ありませんよ。その為に彼を狙えば、白坂さんも黙ってはいない。衝突するのは白坂さんと鬼苑くんになります」

 自分を利用する彼女と同じか、それ以上に冷酷な彼女を前に春野は内心冷や汗を流す。
 いずれにしても同意を得られた。万が一あの彼女が自分を見捨てようとしても、藤原家の力を借りられる。縁を切れた際の保険も用意が出来た。

 準備は整った。
 彼に近付いて無理にでも鬼苑を意識させる。
 魔道具の調達日を教えて協力を得られたが、意外なことに彼には魅了が通じなかった。

「用心してください。兄さんはもう昔の落ちこぼれだった兄さんではありません。伝説級の魔物二体を倒すくらいに強くなってます」

 彼女に言われたことを思い出す。
 流石にデマではないかと疑ったが、禁忌の魔眼にも耐え切れる精神力。真実味が増して、いつものような暴力はリスクが大きいと判断した。

「間違いなく桜香姉さんや私よりも強いです。操る兵力の質や量も考えた方がいいですよ」

 そう言われても用意出来る人員は限られてる。
 なので作戦を根本的から変える。暴力で彼を潰すのではなく、暴力で彼を嵌めればいい。
 操れる鬼苑の部下たちにわざと負けてもらい。その動画を弄って彼を退学へ追いやればいい。

「可能なら兄さんに暴力を振るうのは控えてください。私たちレベルでもない限り、あの兄さんが負ける姿が想像できませんが、やり過ぎて兄さんに傷が残るようなヘマしないように」

 これで彼が強敵だとしても利用できる。
 寧ろ彼らを実力で退治してくれれば、わざと弱らせる手間が省ける。
 勘付いてこちらを狙おうとしても、爆発の魔道具で出口を塞いで閉じ込めればいい。

「兄さんを誘き寄せたいなら桜香姉さんを使うと良いでしょう。本来なら尊さんが一番だと思いますが、この件ではあの人を引っ張り出すと四条家まで敵に回すリスクが付きます。兄さんの性格から尊さんを巻き込む可能性は低いでしょうが、藤原さんも利用するならそちらも一応注意が必要でしょう」

 そして彼が来ない可能性を考慮して保険も掛けた。
 無視すれば幼馴染の彼女が危うくなると知れば、彼は無視できない。藤原の存在も大きいと彼女は告げる。

「藤原さんも兄さんが絡んでいると知れば無視しないでしょう。あの人は昔から何かと兄さんに……」

 最後の辺りは聞かせるつもりがなかったのか小声であった。
 藤原の存在は彼女にも引きつける何かがあるらしい。

「待て春野!」
「待たないよ! 霧島さん!」

 どっちにしても彼を誘き寄せることに成功した。
 予想以上の格闘術で金剛たちを圧倒したが、予め魔眼で支配していたので、痛みも忘れて彼を止めることに成功した。
 逃げる彼女を霧島が追い駆けて来る。春野は笑顔を振るいながらからかって逃げる。



 そして……。

「……この辺りでいい。アヤ!」
「そうだねぇ! いくよカエデちゃん!」

 予定通り出口も塞いで、は上層を目指して転移した。
 少々爆発が派手だったが、気にしている余裕は一切なかった。





「はぁぁぁぁ~~! 上手くいったねぇ!」
「はぁはぁ……そうね。彼の容赦なさにヒヤヒヤしたけど、アタシがアイツに付いてたから、抜け出すのを疑われなかった」

 第一層まで戻ると、ようやく二人とも詰まっていた息を吐くことができた。

 作り笑顔ではなく、本当に嬉しそうな表情で霧島に手を合わせる春野。
 クールだが、親友以上の春野の笑顔に微笑んで応える霧島。


 二人は最初から組んでいた。それも親友以上の関係なのだ。

 そして春野が必死な理由のもう一つは彼女。
 鬼苑から解放させて、一緒に自分が通っていた学園に戻る為に、春野はたとえ禁忌であっても、親から引き継がれてしまったこの眼を使い続ける。

 その決意のもと、春野は霧島と共にこの地獄から抜け出す隙を伺っていたが……。
 
「でもアヤの眼が通じないと知った時は流石に焦ったよ。念の為に疑ってるかもしれないアイツに声を掛けたけど、アタシのことも気付いたら多分来なかった」
「この眼のこともあるし、いつまでも此処にはいられるか分からないから。どうしても急がないといけなかったの」

 このような急展開は予想していなかったが、数名のクラスメイトと罪もない他クラスの生徒の犠牲で済んだ。
 後ろ盾がないこの学園では、まともに学生生活を送れるかは非常に難しい。
 厄介な魔眼は色々な方法で常に隠しているが、それでも勘付く人間だっている。龍崎も知っていた。

「これで本当に大丈夫なのよね?」
「うん、藤原さんも確約してくれたし、あの動画があれば拒否できない。それに……」

 ちゃんと持って帰って来た二つ。
 デジカメと宝箱を見ながら、達成感な笑みを向けた。

「あの子が言っていた条件も満たしてる。これで私たちは自由になって、カエデちゃんも一緒に行ける」

 元の学園なら味方は沢山いる。魔眼の存在を知っても仲間として受け入れてくれたチームのみんなが。

「……ごめん。アタシがヘマした所為で、アヤの生活まで」
「それは言わない約束だよ。それに私の場合、元々爆弾背負って活動していたし、遅かれ早かれバレてたよ」

 だが、それも今回のことで清算が許される。
 彼女たちは息を整えると、ダンジョンの出入り口へと移動した。

 途中、入り口の職員のチャックが入ったが、大きめのバックに入れた宝箱の存在は触れられず、予定通り止められることなくダンジョンを後にした。




「来ましたか、お二人とも」
「藤原……」
「どーも、藤原さん。早いねぇー」

 時刻は昼過ぎ、場所は学園内の人気のない校舎裏。
 先に待っていたのは藤原輝夜。そしてクラスメイトと思われる男女三人。
 小柄な彼女を左右で守るようにガードマンの如く立っていた。全員、上級者かBランクだろう。

「少し前ですよ。待つのは嫌いではないので。それに周辺のチャックも必要ですから、こちらで済ませました」
「……みたいだねぇ。随分と静かだよ」

 休日、しかも元々人気も少ないので、彼女たち以外は誰もない。
 だが、それでも万が一の可能性あると藤原は事前に手を打っていた。恐らく目の前の三人以外にも見張りを立てて、周囲の状況を常に把握しているのだろう。

 だったら学園外で会うべきではと思うが、それをするには、取り引き場所よりもまず正門の防犯機能の回避しないといけない。しかも街には似たような機能が沢山あって、いくら藤原でも簡単ではない。
 登録されていない魔道具は、正門の探知で引っ掛かってしまう。ダンジョンの際に使った方法はこちらでは使えないのだ。方法が方法だけに、バレた時点でアウトだ。

 なので把握が出来ている校舎の方がずっとマシなのだ。
 そして何人かの部下がいれば、より簡単に済む。

「用心深いねぇ」
「品物が品物なので」

 笑顔な春野に藤原も笑顔で返す。
 どちらも作り笑顔なのは、この場の全員が理解していた。これはただの前振りだ。

「じゃあ、その品物の拝見からでいいよねぇ?」
「はい、物の確認が出来次第、貴方がたの転校の手続き書をお渡ししましょう。私の家が行うので来週から通えます」
「なら早くしようアヤ。鬼苑はまだ会談中だろうけど、異変に気付いたらすぐアタシたちを探すよ」
「そうだねぇ。さっさと終わらせようか」

 二人は頷くと鞄から取り出した宝箱とデジカメを出す。
 予定では鬼苑の足止めが終わるまで、まだ1時間以上は掛かる。
 だから急ぐ必要なんてないが、あの男の恐ろしさも知っている二人は無意識に取り引きを急いで、まず宝箱を差し出す。

「ほぅ? それが例の魔道具が入った?」

 藤原に見えるように宝箱を開けた。

「うん、これが地図に書かれてあった部屋の…………え?」

 簡単な説明がそれ以上は続かなかった。
 絶句するように言葉を失う春野。自分が見ているのがおかしいのかと、眼をつぶって開けるが、その光景は何も変わっていない。

「どうしたの? ア、ヤ……」

 視線を逸らして周囲を警戒していた霧島が尋ねるが、彼女もまた途中で言葉を失ってしまう。
 目に映った光景が疑うように目で凝視させているが、やはり何も変わらない。

「おや? これは……どういうことでしょうか?」

 唯一言葉や表情にも動揺がない藤原が尋ねるが、返ってくる返答などない。
 不思議そうな眼差しで向けられている宝箱の中を覗き見る。周りの生徒たちも覗いて動揺しているのに、彼女だけは……。






「何故? を見せるのでしょうか? 私たちを揶揄からかっているんでしょうか?」


 何も無い空の箱を指差して、笑顔でもう一度尋ねる。
 しかし、残念な話であるが、それを答えれる余裕は既に二人にはなく、しばらくの間、彼女は二人の混乱が収まるまで待たないといけなくなった。

「う、嘘……なん、で」
「え、あ……これ、は……その……」

(待つのは嫌いではないと言いましたが、このタイミングは少々不愉快ですね)

 先程の発言を撤回する気はないが、この放置扱いに少々不満を抱きながら、彼女は仕方ないと待つことにした。……最悪の展開に対する準備も終わっていたので、割と暇だった。

*作者コメント*
 長くなりそうなので、前のサブタイトルの『前編』を『暴力編』に変えました。こっちの方が合ってる気がしました。

 で、今回は取り引き編。
 言葉の通り取り引きの現場の話ですが、意外と短い。
 彼女らの邂逅部分が多くて、後編だと無理がありました(笑)
 スパイ分かりやす過ぎましたね。もう少し捻ってみようかとも検討してましたが(ぶっちゃけますとマドカです)。
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