貴方と何故こうなった

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side 父

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仕事中は急ぎの用件以外取り次がない

だが、息子が血相を変えて表れた。

「騒々しい、ここは遊び場ではないぞ」

「申し訳ありません、早急にお伝えせねばと・・・」

「なんだ手短に言え」

「はっ、妹が家を出ました。行方は判りません」

・・・は?
ガタン!椅子ごと倒れ込み先ほど聞いた意味を考える

「サナは部屋から出たのか」

「はい」

「家からも出たのか」

「・・・はい」

「何処へ行くと?」

「判りません、母上も存ぜぬと」

「なっ、1人で消えたのか!」

「・・・さぁ?」

今朝がた溜まりに溜まった仕事の期限が迫り、仕方無しに此方へ来たが、間違いであった。
妻が家に居ながら・・・違うな、妻は反対していた、娘の話を聞いてやれと
愚行だったのは後悔してから感じていた。
だが、あの日から顔も見せてくれず、声さえ聞かせて貰えない。
実際、本当に部屋に居るのかさえメモだけが頼りだった

「探せ!」

「何処をですか!」

「知らん」

「心当たりが無いのです。行きそうな場所も、頼れる知人も、わからない」

「あやつの何処へとかは」

「それは皆無なのは父上が一番判ってらっしゃるかと」

「・・・そうだったな、あやつは今、都には居ないんだったな」

本当に愚行だ、妻には白い目でみられるし、娘には嫌われた。

「何がなんでも探せ!」

「・・・はい」

あぁ、辛い思いなどしてないだろうか、変な奴に絡まれていたら、誘拐!?
本当に後悔しかない、だが、今ここを離れるわけにはいかず

「頼む、見つけてくれ」

「絶対見つけて守ります。」

息子にも辛い思いをさせているな

サナ、どうか無事でいてくれ



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