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序章
序章2
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非常に軽やかに感じられる体。まるで雲の上にでも乗って優雅に空を駆けているようなこの感覚。
「にしても、リアルな夢だな」
俺は、果てしなく広がる雲海の真ん中で仰向けに寝転んでいた。俺視点から見ればここは真ん中だ。夢なのだから俺中心でなかったら逆に不自然だ。
「夜桜海青よ」
頭上から俺を呼ぶ声が聞こえた。顎と舌の筋肉が緩みっきったようなじじいの声だった。
「お主、ここは天国ぞ」
どうやら、俺の夢は天国というフィールドを選択したようだった。
「そうか、ここは天国か。にしても、殺風景すぎないか? もっと自然豊かなイメージだったんだが……なら、俺が作り変えてやろう」
明晰夢レベル100であるがゆえになせる技を披露してみせよう。
夢を俺のビジョンで書き換える。
「あれ? どうした? 俺が長年培ってきた明晰夢レベルが通じないだと」
「さっきから一人で何を言っているじゃ? ここは天国じゃよ」
「そうか。一旦、鵜呑みにしてやろう。っでお前は誰だ?」
「わしか? わしは神じゃよ」
「へぇーー」
我ながら、何て低レベルな夢を見ているのだろうか。過去3年間でワーストランキング上位に食い込むぞ。このままいけば1位獲得は間違いなしだ。
「で、神様が何の用?」
「夜桜海青よ、君は絶命してしまったのだよ。死因は栄養不足と運動不足だ」
「もっと、ましな嘘つけよ!!」
「若干、18にして絶命してしまった君にね、選択肢を与えに来たんだよ。この天国で」
「異世界転生でお願いします」
「いや、まだそんなこと言ってないんだけれど」
「転生、転生、転生、転生」
俺は、寝転んだまま両手でリズムをとりながらそう連呼していた。
意外にも、面白い展開の夢になりそうだった。
「正直、ゲームって所詮誰かが作ったルールの中でしか動けない訳じゃん。いくら自由度の高いゲームですって言ってもねぇーー。やっぱり、自由なのは脳内ぐらいかって毎回思うんだよね。それに、最終的には、っでって思って終了すんだよな。最強の武器・最強の防具・最強の技・最強の魔法・最強のステータス。どれもこれもこの一言の前では太刀打ちできないんだよな」
「まだ、天国に行くには早いみたいだな、精神年齢的にな……よし、分かった。お主がそこまで言うのであれば転生させてやろう。お主の答えを探しに行って来い。そして、再び会う日を楽しみにしておるよ」
「にしても、リアルな夢だな」
俺は、果てしなく広がる雲海の真ん中で仰向けに寝転んでいた。俺視点から見ればここは真ん中だ。夢なのだから俺中心でなかったら逆に不自然だ。
「夜桜海青よ」
頭上から俺を呼ぶ声が聞こえた。顎と舌の筋肉が緩みっきったようなじじいの声だった。
「お主、ここは天国ぞ」
どうやら、俺の夢は天国というフィールドを選択したようだった。
「そうか、ここは天国か。にしても、殺風景すぎないか? もっと自然豊かなイメージだったんだが……なら、俺が作り変えてやろう」
明晰夢レベル100であるがゆえになせる技を披露してみせよう。
夢を俺のビジョンで書き換える。
「あれ? どうした? 俺が長年培ってきた明晰夢レベルが通じないだと」
「さっきから一人で何を言っているじゃ? ここは天国じゃよ」
「そうか。一旦、鵜呑みにしてやろう。っでお前は誰だ?」
「わしか? わしは神じゃよ」
「へぇーー」
我ながら、何て低レベルな夢を見ているのだろうか。過去3年間でワーストランキング上位に食い込むぞ。このままいけば1位獲得は間違いなしだ。
「で、神様が何の用?」
「夜桜海青よ、君は絶命してしまったのだよ。死因は栄養不足と運動不足だ」
「もっと、ましな嘘つけよ!!」
「若干、18にして絶命してしまった君にね、選択肢を与えに来たんだよ。この天国で」
「異世界転生でお願いします」
「いや、まだそんなこと言ってないんだけれど」
「転生、転生、転生、転生」
俺は、寝転んだまま両手でリズムをとりながらそう連呼していた。
意外にも、面白い展開の夢になりそうだった。
「正直、ゲームって所詮誰かが作ったルールの中でしか動けない訳じゃん。いくら自由度の高いゲームですって言ってもねぇーー。やっぱり、自由なのは脳内ぐらいかって毎回思うんだよね。それに、最終的には、っでって思って終了すんだよな。最強の武器・最強の防具・最強の技・最強の魔法・最強のステータス。どれもこれもこの一言の前では太刀打ちできないんだよな」
「まだ、天国に行くには早いみたいだな、精神年齢的にな……よし、分かった。お主がそこまで言うのであれば転生させてやろう。お主の答えを探しに行って来い。そして、再び会う日を楽しみにしておるよ」
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