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アレクサンドル・クロムウェル
誤解を解くならお早め / sideマーク1
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ミーネでの討伐を終え、皇都に戻った私は、ようやく愛し子のレン様にお会いする事が出来た。
神殿では、小さなお体と生気を失った白い頬ばかりが印象に残っていたが、健康を取り戻した今は、花の顔に、穏やかな微笑みを絶やすことのない、大変お綺麗な方だった。
ただお美しいだけでなく、誰に対しても分け隔てのない気さくなお方で、団員の中にも心奪われた者が少なくない。
天下のアレクサンドル・クレイオス相手に、喧嘩を売るような愚か者は存在しないだろうが、閣下も気の休まる暇が無さそうだ。
閣下とレン様は大変仲睦まじく、お二人は連れ立って練武場へも通われる様になった。
最初レン様は、体力を取り戻すためと仰って、練武場の中を歩いたり、体を解される他は、閣下の鍛錬をうっとりとご覧になられていた。
口の悪い団員は「レン様は目がお悪いのか?」「異界の方の好みは、変わっているな」と余計な事を話していたが、お二人が、仲睦まじく、互いを想い合っているのなら、何の問題が有るだろうか。
その様な、余計なことを口にする輩は、素振り千本と、練武場の外周を100周走る罰を与えてやった。
奴らの心と体には、いい鍛錬になった事だろう。
魔法を練習中と言うレン様は、怪我をした団員に治癒を施して下さるのだが、その効果は素晴らしいものだった。
閣下が睨みを利かせている為、レン様は団員の体に直接触れる事は滅多に無いのだが、患部に触れずに傷を癒せる治癒師は、帝国中を探しても、幾人も居ないはずだ。
魔物の根絶の為、瘴気を浄化すると閣下の命により。
レン様は二度討伐の済んだ現場に赴かられた。
私達はそこでレン様が瘴気を浄化するお姿を見守る事になったが、その光景はレン様ご本人が神なのではないかと思うほど、美しく神々しかった。
流石は神に愛されし、愛し子様だ。
レン様は木刀という鍛錬用の剣を振るうようになられた。
これは閣下が、レン様のために特別に注文された物だそうだ。
全く見たことのない剣筋だが、木刀を振るレン様は、凛とされていていながら静謐とも言えるお姿だった。
ある日閣下が、若い団員を数人呼んで、レン様との立ち合いを命じられた。
この時は剣では無く、レン様の護身術の鍛錬の為無手であったが、レン様の様に華奢なお方が、むくつけき騎士達を相手にされるとは、閣下は何をお考えなのだろうか。
私は心配で、ソワソワと落ち着かない気分でレン様を見ていたのだが、何をお考えなのか、閣下はニヤニヤとされるばかりだ。
幾ら何でもこれは酷いのではないか?
レン様が心配ではないのだろうか?
そんな私の不安は、完全に杞憂に終わった。
練武場の中央に立つレン様は、次々に襲いかかる団員を瞬きする間に、地面へ転がして仕舞われた。
これは、閣下も想定外だったらしく、口を開いたまま、唖然とされていた。
閣下の少し間抜けな表情を見らる日が来るとは・・・。
ちょっと得した気分だ。
私もレン様のお相手を命じられたが、微笑みを浮かべ、汗ひとつかかれていないレン様に、強者を前にした震えが走った。
レン様は本当にお強かった。
腕や襟を取ろうとしても、小さな手で簡単に払われ、突きは往なされてしまった。
レン様が膝を上げたのを見て蹴りが来るのかと身構えたが、私の膝に軽く足裏を当てられただけで、体勢を崩され顳顬に拳を当てられてしまった。
完敗だった。
レン様の強さにじっとしていられなくなった閣下も、レン様の相手をすることになったが、手加減しているとは言え、閣下を相手にこれ程長く地面に立っている人を初めて見た。
最終的に、体勢を崩された閣下が筋力頼みで、レン様の腰を掴み持ち上げてしまったが、これは反則の様な気がする。
レン様の強さは、魔法の実力にも及んでいた。
お忙しい閣下に代わり、魔力操作を指導することになったのだが、レン様は素晴らしい生徒で、私が教える事を砂が水を吸うように習得され、直ぐに教える事が無くなってしまった。
レン様のお力を褒める私にレン様は、自分は実践では役に立たないと仰られた。
これだけ強いお方が何故?
「私は技を仕込まれましたが、命を奪った事は有りません。多分、魔物相手でも命を断つことは出来ないでしょう」と自嘲する様に仰られた。
私たち騎士は、騎士道の名の下、礼節を叩き込まれるが、命を奪う事に躊躇いは許されない。
極論で言えば、騎士とは命の遣り取りに喜びさえ覚える、狂人の集まりに過ぎない、と私は考えている。
だがレン様は私達とは違い、慈悲深い方なのだろう。
そんなお優しいレン様は、人の感情の機微にも聡く、私が悩みを抱えている事にも直ぐに気付かれてしまった。
「マークさん、何か悩んでます?最近眠れていますか?」
澄んだ瞳で見上げられて、気付くと私は心の内に蟠る想いの全てを、レン様に吐露していた。
レン様は、私の話を うんうん と頷きながら聞いてくださり、ハンカチで私の頬をそっと拭ってくださった。
そこで初めて、私は自分が泣いていることに気付いた。
騎士となるべく厳しく育てられ、其処らの軟弱な貴族の令息達とは違うのだと、己を律して来た私が、子供の様に泣きじゃくっていたのだ。
私は恥ずかしさで身悶える思いだったが、レン様はそっと視線を外して下さった。
「私は人なので、的外れな事を言うかもしれませんが、マークさんは間違ってないと思います。誰だってそんな態度を取られたら、傷つくのは当たり前です」
「そうでしょうか?」
「だって、普通に失礼でしょう?セクハラですよ?」
レン様の声は耳に心地よく、そのお体から香る、花の香りに心が癒されていく様だ。
閣下が骨抜きになるのも無理はない。
「私は恋愛経験が全くなくて、お付き合いする方もアレクさんが初めてなのですが、それでも、獣人の方にとって、番がとても大切な存在なのは分かります。ですからロロシュさんと言う方にも、何か事情があるのかもしれませんね。でも、我慢し切れずマークさんに失礼な事をしてしまったとか?」
「どんな事情でしょうか?」
「さあ、私はこちらの事に詳しく無いので、なんとも言えませんが、婚姻に関わる事なら、家の事情とか、ご本人の過去の行いとか、その辺りじゃないかと思います」
「それはあるかも知れません」
アイツ遊んでそうだからな。
「だからと言って、マークさんを傷付けていい理由にはならないです。マークさんはこんなに美人さんで、可愛らしい人なのに、泣かせるなんて許せません!」
「ハハ・・。レン様でも怒ることがあるんですね?」
「そりゃあ、ありますよ?私がいくら怒っても、アレクさんには通じないんですけどね?」
閣下は、レン様が怒っているお姿も、愛おしく感じていらっしゃるのだろうな。
なんて羨ましい。
「番を前に想いを告げられないのは、言葉に出来ないくらい辛いものでしょう?私はマークさんと代わってあげることは出来ませんが、マークさんが辛い時、お話を聞く事なら出来ますよ?」
その日から、私は自分の立場も弁えず、すっかりレン様に甘えてしまっていた。
レン様とお話しできた日は、よく眠れるようになり、息もできないくらい、重苦しかった胸も軽くなって、このままなら、ロロシュの事を忘れることは出来なくとも、一人で生きて行けるようになるかも知れない、とさえ思えた。
一度レン様から、仕事で会うことになったら辛くはないか?と聞かれたことがある。
それに対して、彼は影だから、騎士団と仕事を共にすることは、滅多にないから大丈夫だろうと答えた。
「かげ?とはなんですか?」
清いお心をお持ちのレン様に、この世の裏側に関わる話をして良いものかと悩んだが、お立場的に関わることも有るだろうと、教えて差し上げる事にした。
「ふ~ん。かげってスパイの事なんだ」
と納得されていたが、“すぱい”とは、菓子の様な美味しそうな名だな。と思ったことは内緒にしておいた。
そんな心穏やかな日々は、突然終わりを告げた。
「こいつは、今日付けで移動になったロロシュだ」
「ロロシュです。よろしくお願いいたします」
移動だと?!
どの面下げて、ヘラヘラと!!
「ご丁寧にどうも、シトウです。よろしくお願いします」
レン様も、まだこいつが問題のロロシュだとは気付いていらっしゃらない。
やっと穏やかに生きて行けると思えたのに、どうしてお前は私の邪魔ばかりするんだ!!
神殿では、小さなお体と生気を失った白い頬ばかりが印象に残っていたが、健康を取り戻した今は、花の顔に、穏やかな微笑みを絶やすことのない、大変お綺麗な方だった。
ただお美しいだけでなく、誰に対しても分け隔てのない気さくなお方で、団員の中にも心奪われた者が少なくない。
天下のアレクサンドル・クレイオス相手に、喧嘩を売るような愚か者は存在しないだろうが、閣下も気の休まる暇が無さそうだ。
閣下とレン様は大変仲睦まじく、お二人は連れ立って練武場へも通われる様になった。
最初レン様は、体力を取り戻すためと仰って、練武場の中を歩いたり、体を解される他は、閣下の鍛錬をうっとりとご覧になられていた。
口の悪い団員は「レン様は目がお悪いのか?」「異界の方の好みは、変わっているな」と余計な事を話していたが、お二人が、仲睦まじく、互いを想い合っているのなら、何の問題が有るだろうか。
その様な、余計なことを口にする輩は、素振り千本と、練武場の外周を100周走る罰を与えてやった。
奴らの心と体には、いい鍛錬になった事だろう。
魔法を練習中と言うレン様は、怪我をした団員に治癒を施して下さるのだが、その効果は素晴らしいものだった。
閣下が睨みを利かせている為、レン様は団員の体に直接触れる事は滅多に無いのだが、患部に触れずに傷を癒せる治癒師は、帝国中を探しても、幾人も居ないはずだ。
魔物の根絶の為、瘴気を浄化すると閣下の命により。
レン様は二度討伐の済んだ現場に赴かられた。
私達はそこでレン様が瘴気を浄化するお姿を見守る事になったが、その光景はレン様ご本人が神なのではないかと思うほど、美しく神々しかった。
流石は神に愛されし、愛し子様だ。
レン様は木刀という鍛錬用の剣を振るうようになられた。
これは閣下が、レン様のために特別に注文された物だそうだ。
全く見たことのない剣筋だが、木刀を振るレン様は、凛とされていていながら静謐とも言えるお姿だった。
ある日閣下が、若い団員を数人呼んで、レン様との立ち合いを命じられた。
この時は剣では無く、レン様の護身術の鍛錬の為無手であったが、レン様の様に華奢なお方が、むくつけき騎士達を相手にされるとは、閣下は何をお考えなのだろうか。
私は心配で、ソワソワと落ち着かない気分でレン様を見ていたのだが、何をお考えなのか、閣下はニヤニヤとされるばかりだ。
幾ら何でもこれは酷いのではないか?
レン様が心配ではないのだろうか?
そんな私の不安は、完全に杞憂に終わった。
練武場の中央に立つレン様は、次々に襲いかかる団員を瞬きする間に、地面へ転がして仕舞われた。
これは、閣下も想定外だったらしく、口を開いたまま、唖然とされていた。
閣下の少し間抜けな表情を見らる日が来るとは・・・。
ちょっと得した気分だ。
私もレン様のお相手を命じられたが、微笑みを浮かべ、汗ひとつかかれていないレン様に、強者を前にした震えが走った。
レン様は本当にお強かった。
腕や襟を取ろうとしても、小さな手で簡単に払われ、突きは往なされてしまった。
レン様が膝を上げたのを見て蹴りが来るのかと身構えたが、私の膝に軽く足裏を当てられただけで、体勢を崩され顳顬に拳を当てられてしまった。
完敗だった。
レン様の強さにじっとしていられなくなった閣下も、レン様の相手をすることになったが、手加減しているとは言え、閣下を相手にこれ程長く地面に立っている人を初めて見た。
最終的に、体勢を崩された閣下が筋力頼みで、レン様の腰を掴み持ち上げてしまったが、これは反則の様な気がする。
レン様の強さは、魔法の実力にも及んでいた。
お忙しい閣下に代わり、魔力操作を指導することになったのだが、レン様は素晴らしい生徒で、私が教える事を砂が水を吸うように習得され、直ぐに教える事が無くなってしまった。
レン様のお力を褒める私にレン様は、自分は実践では役に立たないと仰られた。
これだけ強いお方が何故?
「私は技を仕込まれましたが、命を奪った事は有りません。多分、魔物相手でも命を断つことは出来ないでしょう」と自嘲する様に仰られた。
私たち騎士は、騎士道の名の下、礼節を叩き込まれるが、命を奪う事に躊躇いは許されない。
極論で言えば、騎士とは命の遣り取りに喜びさえ覚える、狂人の集まりに過ぎない、と私は考えている。
だがレン様は私達とは違い、慈悲深い方なのだろう。
そんなお優しいレン様は、人の感情の機微にも聡く、私が悩みを抱えている事にも直ぐに気付かれてしまった。
「マークさん、何か悩んでます?最近眠れていますか?」
澄んだ瞳で見上げられて、気付くと私は心の内に蟠る想いの全てを、レン様に吐露していた。
レン様は、私の話を うんうん と頷きながら聞いてくださり、ハンカチで私の頬をそっと拭ってくださった。
そこで初めて、私は自分が泣いていることに気付いた。
騎士となるべく厳しく育てられ、其処らの軟弱な貴族の令息達とは違うのだと、己を律して来た私が、子供の様に泣きじゃくっていたのだ。
私は恥ずかしさで身悶える思いだったが、レン様はそっと視線を外して下さった。
「私は人なので、的外れな事を言うかもしれませんが、マークさんは間違ってないと思います。誰だってそんな態度を取られたら、傷つくのは当たり前です」
「そうでしょうか?」
「だって、普通に失礼でしょう?セクハラですよ?」
レン様の声は耳に心地よく、そのお体から香る、花の香りに心が癒されていく様だ。
閣下が骨抜きになるのも無理はない。
「私は恋愛経験が全くなくて、お付き合いする方もアレクさんが初めてなのですが、それでも、獣人の方にとって、番がとても大切な存在なのは分かります。ですからロロシュさんと言う方にも、何か事情があるのかもしれませんね。でも、我慢し切れずマークさんに失礼な事をしてしまったとか?」
「どんな事情でしょうか?」
「さあ、私はこちらの事に詳しく無いので、なんとも言えませんが、婚姻に関わる事なら、家の事情とか、ご本人の過去の行いとか、その辺りじゃないかと思います」
「それはあるかも知れません」
アイツ遊んでそうだからな。
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「ハハ・・。レン様でも怒ることがあるんですね?」
「そりゃあ、ありますよ?私がいくら怒っても、アレクさんには通じないんですけどね?」
閣下は、レン様が怒っているお姿も、愛おしく感じていらっしゃるのだろうな。
なんて羨ましい。
「番を前に想いを告げられないのは、言葉に出来ないくらい辛いものでしょう?私はマークさんと代わってあげることは出来ませんが、マークさんが辛い時、お話を聞く事なら出来ますよ?」
その日から、私は自分の立場も弁えず、すっかりレン様に甘えてしまっていた。
レン様とお話しできた日は、よく眠れるようになり、息もできないくらい、重苦しかった胸も軽くなって、このままなら、ロロシュの事を忘れることは出来なくとも、一人で生きて行けるようになるかも知れない、とさえ思えた。
一度レン様から、仕事で会うことになったら辛くはないか?と聞かれたことがある。
それに対して、彼は影だから、騎士団と仕事を共にすることは、滅多にないから大丈夫だろうと答えた。
「かげ?とはなんですか?」
清いお心をお持ちのレン様に、この世の裏側に関わる話をして良いものかと悩んだが、お立場的に関わることも有るだろうと、教えて差し上げる事にした。
「ふ~ん。かげってスパイの事なんだ」
と納得されていたが、“すぱい”とは、菓子の様な美味しそうな名だな。と思ったことは内緒にしておいた。
そんな心穏やかな日々は、突然終わりを告げた。
「こいつは、今日付けで移動になったロロシュだ」
「ロロシュです。よろしくお願いいたします」
移動だと?!
どの面下げて、ヘラヘラと!!
「ご丁寧にどうも、シトウです。よろしくお願いします」
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