166 / 765
紫藤 蓮(シトウ レン)
ドラゴンの卵
しおりを挟む
アレクさんが急な呼び出しで詰所に向かってから、ずいぶん時間が経ちました。
お仕事で帰りが遅くなることはあっても、今日みたいに夜遅くに呼び出されたのは初めてです。
何が有ったのでしょうか?
「レン様?ご心配なのは分かりますが、夜も更けました。先にお休みになられては如何ですか?」
「私はもう少し待っているから、ローガンさんは休んでくださいね?」
「では、お茶の用意だけしておきましょう」
「ありがとう・・・ローガンさん?」
「はい、なんでしょうか」
「あれから体の具合が悪いとか、気分がすぐれないとかは有りませんか?」
「お気遣いありがとうございます。お陰様でいたって健康に過ごしております」
「それなら良かった。 もし何処か具合の悪いところがあったら、すぐに言ってくださいね?」
穏やかな笑みを浮かべたローガンさんは、お茶の支度をしに、部屋を出て行きました。
アガスから瘴気の攻撃を受けて、何日も意識のない状態だったローガンさんは、瘴気のが発する声を聞いていたと思います。
それでも以前と変わりなく、穏やかに日々のお仕事をされている姿を見ると、彼の心の強さに頭が下がります。
セルジュさんも皇宮の貴賓室で初めて会った時よりも、グッと大人びて来ました。
遠征から帰る度に背が伸びていて、もう頭を撫でようとすると、セルジュさんに屈んでもらわないと、彼の頭に手が届かないのです。
成長期の男の子って、筍みたいにニョキニョキ背が伸びちゃって、びっくりしてしまいます。
迂闊に子供扱いしたら、怒られそうなんですよ?
柘榴宮に来てから、ローガンさんは私の専属侍従としてだけではなく、家令のお仕事もしているので、とても多忙です。
ですが、我が家でブラックな働き方は認められません。
この柘榴宮で働いてくれている人達には,他の貴族家で働く人達よりも、お休みを多くしています。
皇宮の決まりで、あまり外に遊びには行けませんが、休みが有るのと無いのとでは、仕事への意欲が変わって来ますからね!
昔読んだ小説で『忠誠を得るのは簡単だ。公正な評価と、公平な報奨を与えるだけでいい』と云うセリフが有りましたが、私はそれに、働きに見合う休暇も、付け加えたいと思っています。
こちらの世界では、便利な魔法や魔道具は有りますが、基本的には何をするのも人力頼みな上に、宮のお仕事は拘束時間が長くなるので、休暇くらいはしっかり取って頂きたい。
「おや? アレクはまだ戻らないのか?」
「リリーシュ様こんばんは。こんな時間にどうしたのですか?」
「ハリーに手紙を書いていてな。喉が渇いたから茶でも入れようかと思ってな?」
「リリーシュ様がご自分でお茶を淹れるの?」
「こう見えても私も騎士なんでな?若い時には上の者にこき使われたからな、自分の事は自分で出来るのだぞ?」
へえ~、ちょっと意外。
リリーシュ様なら、戦地にも侍従を連れて行ってそうだけど・・・。
そこにお茶の支度を終えたローガンさんがやって来て、リリーシュ様は丁度良かったと言って、お茶を持ってご自分のお部屋に戻って行きました。
さっきまでは一人でいてもなんとも思わなかったのですが、一度人と話してしまうと、急に手持ち無沙汰になってしまい、読んでいた本も文字の上を目が横滑りするだけで、全然頭に入って来ません。
呼び出されたアレクさんのことが気になって眠る気にもなれず、ステータス画面を開いても、ボイチャにアウラ様の返答もなく。
一人でボーッとしていると昼間のことが思い出されて、落ち着かない気分になってしまいます。
地下に囚われ実験の犠牲になった人達、弱りきって鳴き声を上げることもできなくなった魔獣達。
浄化と治癒のために地下に降りたくせに、結局何も出来ないまま、帰って来てしまいました。
私は口だけの役立たずです。
最初の威勢だけが良くて、実際に人の悪意に触れると、二の足を踏んで何も出来ない。
過保護は嫌だと言いながら、結局アレクさんに守られて安心してしまう。
そんな情けない人間だから、モルローさんにも冷たい目で見られてしまうのです。
はあ~~。
ラノベやウェブ小説のの聖女様達は、もっと果敢に使命に立ち向かって、ピカーッ!シュワーッ!!キラキラーー!!って、悪に立ち向かったり、人々を祝福したりしていたのに、私はこうやってグジグジ考えてばかりです。
私もヒロインの強さが欲しい。
本当、憧れちゃいます。
ウィリアムさんにドラゴンの卵を預けられましたが、あの卵を孵化させても良いのかも、判断できません。
ドラゴンやヨルムガンドは、瘴気で生まれた魔獣とは違います。
この世界に元から居た生き物なのです。
戦力になるからと云う理由で、伝説となった生き物を、人の勝手で使役してもいいのでしょうか?
ダンプティーの様な、平和利用なら良かったのに・・・。
アレクさんによると、ドラゴンとヨルムガンドの卵は地底の魔族から、手に入れた可能性が高いそうです。
ヴァラクのことも合わせて、ドラゴンや他の卵の件について問い合わせの信書を、ウィリアムさんから魔族の王様に送るそうです。
でも魔族の人達も、大昔に逃げ出した王子の蛮行を、今更とやかく言われてもいい迷惑なのでは無いでしょうか?
まぁ、アウラ様と結んだ不可侵の契約を破っている訳ですから、こちらとしては文句の一つも言いたい処ではありますよね?
「う~・・・なんか落ち着かない」
次の遠征の準備でもしておこうかな?
お茶を持って応接間を出た私は、作業部屋に向かうことにしました。
遠征の準備と言っても、身の回りの物はセルジュさんが用意してくれるので、私がやるのはアミュレット用の魔晶石を用意するのと、大きめの魔晶石に浄化を付与する事なんですよね。
イマミアで学んだことですが、病の元の水源を浄化し続けるには、浄化の魔晶石は必須だし、瘴気溜まりと呪具の両方を浄化すると、体への負担が大きくてアレクさんや、周りの人達に心配をかけてしまいます。
だったら、余裕のある時に浄化の魔晶石を作っておけば、水源の継続的な浄化にも使えるし、呪具や瘴気溜まりの浄化に利用すれば、体の負担も減らせます。
要は乾電池と浄水器みたいな感じ・・・
浄水器・・・浄水器の活性炭の代わりに魔晶石のクズ石を使ったら、今より安価で浄化できないかな?
これは、また魔法局の方達と相談したほうがいいかも・・・。
ブネの池の様な濃い瘴気と対峙するには、今までのアミュレットでは不十分なので、 魔法局の錬金術師さんたちに相談して、あれこれ試した結果、改良版の試作に漕ぎ着けることができました。
これでブネの時みたいに、アレクさんのアミュレットの魔晶石を、半分近くまで壊される事は無いと思います。
本当に魔法局の錬金術師の皆さんには、お世話になりっぱなしなので、近いうちにお礼を兼ねて、差し入れを持っていこうと思います。
でも、こう云うのって、いくらやってもキリがないというか、いくら便利な道具を作っても、心配が減ることってないのよね。
「ヨシッ!付与完了!」
アレクさんはまだ帰ってないみたい。
やる事なくなっちゃったな・・・。
遠征も有るし、ステータスの確認でもしておこうかな・・・・。
HP 1800/1850
MP 450/999
GP 3500/12000
攻撃力:36 神聖力:140
魔 力:81 精神力:80
リミッター解除 経験値不足
恋愛熟練度 中級者+15
取得スキル1
浄 化 +7 四大元素魔法 +3
祝 福 +6 錬金術 +5
魔法付与 +8 絶 唱 +5
治 癒 +5 弔 舞 +4
取得スキル2
歌 い 手+6:歌唱力UP。絶唱発動
に必須。
ダ ン ス+6:世界中の踊りが踊れます。
弔舞発動に必須
コ ピ ー+7:自分の体より小さい物な
ら何でもコピー出来ます。
料理研究家+4:料理の腕がUP。
全身脱毛 :お肌スベスベVIOも安心!
デオドラント+3:もう汗も怖くない!
ダマスクローズの香り。
魅了効果。
おお~。全体的に上がってる。
やっぱり浄化と魔法付与は使用頻度が高いから数値が高めですね・・・。
・・・恋愛熟練度が初心者から中級に上がってるけど・・これ本当に必要なのかなぁ?
ん?・・・デオドラントに魅了効果??
・・・誰を何の為に魅了しろと??
うぅ・・・アウラ様~~。
歌とか踊りとか、スキルに意味が有るのは分かりましたが、魅了ってなんなの?!
イケメンばっかのBL世界で
私にどうしろと?!
・・・・なんか、疲れちゃった。
お部屋に帰ろう・・・。
「あれ?」
何だろう、変な感じがする。
・・あそこは、アウラ様の神像を祀った部屋だけど・・・。
卵もあの部屋に置いてある・・・。
ドラゴンの卵に何かあったのかも?!
異変を感じた私は、アウラ様を祀った部屋に飛び込みました。
「えっ?何も変わった処は無い?・・・みたいだけど・・・ドラゴンの卵も無事ね?」
月明かりで、卵のオパールの輝きがさらに青みがかって見えます。
「驚いた。何かあったかと思ったじゃない」
ホッとして卵を撫でようと殻に手が触れた瞬間。私の中から グンッ っと魔力が吸い取られる感覚に眩暈をお覚えました。
卵に魔力を吸われてる?
どうしよう・・立って・・ら・・れな・・
目の前がチカチカして、耳鳴りがザーザーと聞こえて煩いです。
チカチカと点滅する、視界が真っ白に塗り変わり、私はそのまま意識を手放したのでした。
お仕事で帰りが遅くなることはあっても、今日みたいに夜遅くに呼び出されたのは初めてです。
何が有ったのでしょうか?
「レン様?ご心配なのは分かりますが、夜も更けました。先にお休みになられては如何ですか?」
「私はもう少し待っているから、ローガンさんは休んでくださいね?」
「では、お茶の用意だけしておきましょう」
「ありがとう・・・ローガンさん?」
「はい、なんでしょうか」
「あれから体の具合が悪いとか、気分がすぐれないとかは有りませんか?」
「お気遣いありがとうございます。お陰様でいたって健康に過ごしております」
「それなら良かった。 もし何処か具合の悪いところがあったら、すぐに言ってくださいね?」
穏やかな笑みを浮かべたローガンさんは、お茶の支度をしに、部屋を出て行きました。
アガスから瘴気の攻撃を受けて、何日も意識のない状態だったローガンさんは、瘴気のが発する声を聞いていたと思います。
それでも以前と変わりなく、穏やかに日々のお仕事をされている姿を見ると、彼の心の強さに頭が下がります。
セルジュさんも皇宮の貴賓室で初めて会った時よりも、グッと大人びて来ました。
遠征から帰る度に背が伸びていて、もう頭を撫でようとすると、セルジュさんに屈んでもらわないと、彼の頭に手が届かないのです。
成長期の男の子って、筍みたいにニョキニョキ背が伸びちゃって、びっくりしてしまいます。
迂闊に子供扱いしたら、怒られそうなんですよ?
柘榴宮に来てから、ローガンさんは私の専属侍従としてだけではなく、家令のお仕事もしているので、とても多忙です。
ですが、我が家でブラックな働き方は認められません。
この柘榴宮で働いてくれている人達には,他の貴族家で働く人達よりも、お休みを多くしています。
皇宮の決まりで、あまり外に遊びには行けませんが、休みが有るのと無いのとでは、仕事への意欲が変わって来ますからね!
昔読んだ小説で『忠誠を得るのは簡単だ。公正な評価と、公平な報奨を与えるだけでいい』と云うセリフが有りましたが、私はそれに、働きに見合う休暇も、付け加えたいと思っています。
こちらの世界では、便利な魔法や魔道具は有りますが、基本的には何をするのも人力頼みな上に、宮のお仕事は拘束時間が長くなるので、休暇くらいはしっかり取って頂きたい。
「おや? アレクはまだ戻らないのか?」
「リリーシュ様こんばんは。こんな時間にどうしたのですか?」
「ハリーに手紙を書いていてな。喉が渇いたから茶でも入れようかと思ってな?」
「リリーシュ様がご自分でお茶を淹れるの?」
「こう見えても私も騎士なんでな?若い時には上の者にこき使われたからな、自分の事は自分で出来るのだぞ?」
へえ~、ちょっと意外。
リリーシュ様なら、戦地にも侍従を連れて行ってそうだけど・・・。
そこにお茶の支度を終えたローガンさんがやって来て、リリーシュ様は丁度良かったと言って、お茶を持ってご自分のお部屋に戻って行きました。
さっきまでは一人でいてもなんとも思わなかったのですが、一度人と話してしまうと、急に手持ち無沙汰になってしまい、読んでいた本も文字の上を目が横滑りするだけで、全然頭に入って来ません。
呼び出されたアレクさんのことが気になって眠る気にもなれず、ステータス画面を開いても、ボイチャにアウラ様の返答もなく。
一人でボーッとしていると昼間のことが思い出されて、落ち着かない気分になってしまいます。
地下に囚われ実験の犠牲になった人達、弱りきって鳴き声を上げることもできなくなった魔獣達。
浄化と治癒のために地下に降りたくせに、結局何も出来ないまま、帰って来てしまいました。
私は口だけの役立たずです。
最初の威勢だけが良くて、実際に人の悪意に触れると、二の足を踏んで何も出来ない。
過保護は嫌だと言いながら、結局アレクさんに守られて安心してしまう。
そんな情けない人間だから、モルローさんにも冷たい目で見られてしまうのです。
はあ~~。
ラノベやウェブ小説のの聖女様達は、もっと果敢に使命に立ち向かって、ピカーッ!シュワーッ!!キラキラーー!!って、悪に立ち向かったり、人々を祝福したりしていたのに、私はこうやってグジグジ考えてばかりです。
私もヒロインの強さが欲しい。
本当、憧れちゃいます。
ウィリアムさんにドラゴンの卵を預けられましたが、あの卵を孵化させても良いのかも、判断できません。
ドラゴンやヨルムガンドは、瘴気で生まれた魔獣とは違います。
この世界に元から居た生き物なのです。
戦力になるからと云う理由で、伝説となった生き物を、人の勝手で使役してもいいのでしょうか?
ダンプティーの様な、平和利用なら良かったのに・・・。
アレクさんによると、ドラゴンとヨルムガンドの卵は地底の魔族から、手に入れた可能性が高いそうです。
ヴァラクのことも合わせて、ドラゴンや他の卵の件について問い合わせの信書を、ウィリアムさんから魔族の王様に送るそうです。
でも魔族の人達も、大昔に逃げ出した王子の蛮行を、今更とやかく言われてもいい迷惑なのでは無いでしょうか?
まぁ、アウラ様と結んだ不可侵の契約を破っている訳ですから、こちらとしては文句の一つも言いたい処ではありますよね?
「う~・・・なんか落ち着かない」
次の遠征の準備でもしておこうかな?
お茶を持って応接間を出た私は、作業部屋に向かうことにしました。
遠征の準備と言っても、身の回りの物はセルジュさんが用意してくれるので、私がやるのはアミュレット用の魔晶石を用意するのと、大きめの魔晶石に浄化を付与する事なんですよね。
イマミアで学んだことですが、病の元の水源を浄化し続けるには、浄化の魔晶石は必須だし、瘴気溜まりと呪具の両方を浄化すると、体への負担が大きくてアレクさんや、周りの人達に心配をかけてしまいます。
だったら、余裕のある時に浄化の魔晶石を作っておけば、水源の継続的な浄化にも使えるし、呪具や瘴気溜まりの浄化に利用すれば、体の負担も減らせます。
要は乾電池と浄水器みたいな感じ・・・
浄水器・・・浄水器の活性炭の代わりに魔晶石のクズ石を使ったら、今より安価で浄化できないかな?
これは、また魔法局の方達と相談したほうがいいかも・・・。
ブネの池の様な濃い瘴気と対峙するには、今までのアミュレットでは不十分なので、 魔法局の錬金術師さんたちに相談して、あれこれ試した結果、改良版の試作に漕ぎ着けることができました。
これでブネの時みたいに、アレクさんのアミュレットの魔晶石を、半分近くまで壊される事は無いと思います。
本当に魔法局の錬金術師の皆さんには、お世話になりっぱなしなので、近いうちにお礼を兼ねて、差し入れを持っていこうと思います。
でも、こう云うのって、いくらやってもキリがないというか、いくら便利な道具を作っても、心配が減ることってないのよね。
「ヨシッ!付与完了!」
アレクさんはまだ帰ってないみたい。
やる事なくなっちゃったな・・・。
遠征も有るし、ステータスの確認でもしておこうかな・・・・。
HP 1800/1850
MP 450/999
GP 3500/12000
攻撃力:36 神聖力:140
魔 力:81 精神力:80
リミッター解除 経験値不足
恋愛熟練度 中級者+15
取得スキル1
浄 化 +7 四大元素魔法 +3
祝 福 +6 錬金術 +5
魔法付与 +8 絶 唱 +5
治 癒 +5 弔 舞 +4
取得スキル2
歌 い 手+6:歌唱力UP。絶唱発動
に必須。
ダ ン ス+6:世界中の踊りが踊れます。
弔舞発動に必須
コ ピ ー+7:自分の体より小さい物な
ら何でもコピー出来ます。
料理研究家+4:料理の腕がUP。
全身脱毛 :お肌スベスベVIOも安心!
デオドラント+3:もう汗も怖くない!
ダマスクローズの香り。
魅了効果。
おお~。全体的に上がってる。
やっぱり浄化と魔法付与は使用頻度が高いから数値が高めですね・・・。
・・・恋愛熟練度が初心者から中級に上がってるけど・・これ本当に必要なのかなぁ?
ん?・・・デオドラントに魅了効果??
・・・誰を何の為に魅了しろと??
うぅ・・・アウラ様~~。
歌とか踊りとか、スキルに意味が有るのは分かりましたが、魅了ってなんなの?!
イケメンばっかのBL世界で
私にどうしろと?!
・・・・なんか、疲れちゃった。
お部屋に帰ろう・・・。
「あれ?」
何だろう、変な感じがする。
・・あそこは、アウラ様の神像を祀った部屋だけど・・・。
卵もあの部屋に置いてある・・・。
ドラゴンの卵に何かあったのかも?!
異変を感じた私は、アウラ様を祀った部屋に飛び込みました。
「えっ?何も変わった処は無い?・・・みたいだけど・・・ドラゴンの卵も無事ね?」
月明かりで、卵のオパールの輝きがさらに青みがかって見えます。
「驚いた。何かあったかと思ったじゃない」
ホッとして卵を撫でようと殻に手が触れた瞬間。私の中から グンッ っと魔力が吸い取られる感覚に眩暈をお覚えました。
卵に魔力を吸われてる?
どうしよう・・立って・・ら・・れな・・
目の前がチカチカして、耳鳴りがザーザーと聞こえて煩いです。
チカチカと点滅する、視界が真っ白に塗り変わり、私はそのまま意識を手放したのでした。
57
あなたにおすすめの小説
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる