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第7章 私はただ自由に空が飛びたいだけなのに
46 監禁① 罵詈雑言
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扉が閉められて部屋の中は真っ暗になった。しかし、幸いにも部屋は完全には密閉されておらず、階段の明かりが扉から漏れて部屋の中に入ってきている。段々と目が暗闇に慣れてくると徐々に部屋の様子が分かるようになってきた。
ここは大きな屋敷にはよくある半地下の貯蔵庫として使われる場所のようだが、なぜか木箱などの荷物は置かれてはおらず部屋として整えられている。
牢屋程度の人が最低限生活できるような家具や日用品などが置かれていて、人がここである程度過ごすことができる状態だ。
既に準備万端だったということだ。
彼等は最初から私をこの部屋に監禁する予定だったに違いない。
従順であれば客として扱い、反抗的な態度を取ったらここに閉じ込めるつもりだったのだろう。
男爵が自分の家でもないのに、何の迷いも無く私をこの部屋に連れてきて閉じ込めたのは最初からそういう予定があったからだ。
今最大の問題はこの部屋には窓が無いことだ。
半地下の部屋で窓が無いから、窓から空を飛んで逃げることができない。
これなら高い塔の天辺とかに幽閉されている方がマシだ。
でも、普通はそんな目立つ場所に人を閉じ込めたりはしないか。そんなことを堂々とするのは物語の中だけだ。
叩かれた頬はズキズキと痛み、口の中が切れたのか血の味がする。
倒れ込むほど強く顔を叩かれた時の衝撃で少し脳震盪状態になってしまったのか、頭がフラフラする。
私は冷たい石の床に座って部屋の中を観察していたが、限界が来たので仕方なく用意されていたベッドに横になった。
ベッドはギシギシと音がする。感触からして下級の使用人が使うような質の悪いものだ。
学園の使用人部屋ではこのようなベッドを使っていたから何の問題もない。普通に懐かしい感触だと落ち着いた。
シーツや布団はカビ臭くはないが、半地下に置かれていたせいで湿気を吸ってジメっとしている。
やはり、私を閉じ込めるためだけについ最近このように貯蔵庫をわざわざ改装したようだ。
埃っぽさも感じないので、掃除もしっかりとされている。
つい最近までは使用人がしっかりと手入れしていた証拠だ。
それなのに今現在使用人が全然いないということは、わざわざ解雇したか別の屋敷に移動させたということになる。
私の誘拐や監禁という犯罪行為の目撃者や関係者などの証拠を残さないために。
これは私の想像以上に用意周到だ。
こういう非合法的なことにとても手慣れている感じがする。
私が想像している以上に私は危険な状況にいるのかもしれない。
一刻も早く逃げ出したほうがいい。
しかし、窓が無いから逃げられない。
理術で地下を掘ることはできない。
それでも、私を利用することを目的にしているなら生かしておかなければならない。そのために、食事などは外から部屋の中へ運んでくるはずだから、その時に逃げることができるかもしれない。
理術を使う媒体ならある。それならいくつかの強引な方法で強行突破も可能だ。
ひとまず今は様子を見て、逃げる機会を窺おう。
さっきまで自分の軽率な行動を後悔していたが、この監禁の準備万端な部屋を見たら後悔は消えた。
遅かれ早かれ私はこの部屋に連行されて閉じ込められていたはずだ。誘拐犯たちの言いなりになる気は全く無かったのだから。
それなら媒体としてのこのネックレスを持っている方がずっと脱出の可能性が高くなる。
奪い返しておいて本当に良かった。
そう自分を慰めて私は目を閉じて思考を停止する。
これ以上は頭が働かなくて今は考えられない。
頭を働かせるのを止めると、代わりにリース男爵夫妻のことが頭に浮かんできた。
今までは冷静であろうと必死に抑えて無視してきた感情が一気に溢れて全身に流れ込んでいく。
腹が立って仕方が無い。
腸が煮えくり返る。
頭に血が上る。
血液が沸騰する。
呼吸が浅くなって苦しくなる。
怒りのあまり手足が震え出す。
あれが自分の親なのかと悲観したくなってきた。
最低最悪な気分だ。
これまではリース男爵夫妻に対して怒りを通り越して呆れていただけだったが、一周まわって怒りが湧いてきた。
私は完全に怒り狂っている。怒りに支配されて感情的な言葉ばかりが浮かんでくる。
本当にあの二人はお似合いだ。
二人ともそっくり同じようなクズ人間だから、とてもお似合いな夫婦になれただろう。
まさに運命の相手同士。
互いに共通する下衆な人間性に惹かれ合ったに違いない。
とても納得。
価値観が全く一緒だからさぞ気が合っただろう。
本当に高潔なジュリアーナとは似ても似つかない。
マルコシアスはジュリアーナに釣り合わない。ジュリアーナとは完全に不釣り合いでマルコシアスにジュリアーナは勿体無い。
マルコシアスにはジュリアーナが分不相応過ぎて、自分の愚かさや未熟さが一層際立ち自分が惨めになるからジュリアーナと婚約破棄したに違いない。
似た者同士でつるんでいれば自分の間違いや醜さに気付かないでいられるから、自分を変えずに楽をしたくて逃げるために自分と同じ価値観のブリジットを選んだに決まっている。
二人とも我が子を道具としてしか見れない利己的な親同士としてとても仲良くできただろう。
自分たちの欲と都合と感情しか考えない者同士何でも正当化して気が合っただろう。
義務も責任も果たさずに利益だけを当たり前のように求めることができる恥知らずな人間同士で甘え合えただろう。
子は親の所有物という歪んだ考え方が全く同じ。
子は親よりも立場も力も何もかもが弱い弱者だから強者である親は弱者に対しての権利や決定権を持っていると勘違いしている。
親は子の支配者であり、子は親に従属している。子は親の附属物に過ぎない。子は親の所有物であり、子の所有物はその所有者である親の所有物という考え方を疑っていない。
お前は俺の物、お前の物も俺の物、という理不尽な主張を当然のものだと振りかざしている。
ブリジットが私の前に私のネックレスを着けて堂々と見せつけた理由が分かった。
私に見せつけて優越感を得るためだ。
私を子どもと思い侮って見下していた。
親相手なら潔く簡単に諦めると信じていた。
親という自分を過大評価していた。
親という自分を盲信していた。
親は子よりも有利であり、上位であり、優秀であり、優遇されて当然だと思い込んでいた。
親は子どもよりも強者であり、弱者の子からは搾取してもよい、奪ってもよいと信じていた。
だから、強者である親としての自分を見せつけて弱者である私の立場を思い知らせるために私のネックレスをわざわざ身に着けて来たのだろう。
しかし、私には親の権威とか強さとかは全く通用せずに、信じていた偶像に裏切られていたが。
それでもブリジットは諦め悪く見苦しく足掻いていた。
二人は目的のために卑劣な手段を使うところもそっくりだ。
泣いて喚いて駄々をこねて自分の主張を通そうとする。
暴力を振るって相手を思い通りにしようとする。
二人は自分よりも弱い相手に対しては強引で卑怯な手段を平気で取ることができる。
親だからという大義名分を振りかざして、親という立場で自分たちがやることを何でも正当化して強気になっているだけでしかない。
普通に彼等がやっていることは、誘拐、強要、傷害、暴行、窃盗、監禁、という犯罪行為だ。
その犯罪行為を「親」という立場を免罪符にしたら許されると信じている。
本当に親としても人としても最低最悪のクズ人間め!!
このままで済むと思うなよ!
絶対に許さない!
必ずこの報いは受けさせてやる!
一通り心の中で罵倒し尽くして怒りを吐き出すと、怒りが落ち着いてきた。
そうすると今度は虚しくなってきて、無性に声を出して笑いたくなってくる。
何もかもが余りに馬鹿馬鹿しくて笑い飛ばしたくなってきた。
私は無理矢理笑おうとして口を動かそうとしたが、「イタッ」と叫び声を反射的にあげてしまった。
さっきまでは興奮のあまりに痛みやふらつきを完全に忘れていたが、痛みを思い出すと段々と痛みの感覚が戻ってきた。
脳震盪が治まり、頭がはっきりしてきたせいで痛みもはっきりと感じ取れるようになってきている。
鏡がないから分からないが、触った感じからして頬が腫れてきたようだ。
このまま何もせずに放置していたらもっと腫れてしまうだろうが冷やしたくてもここには水も布もない。
どんどん頬の痛みが強くなってきて理術で水を作り出して、スカートを破ってそれで冷やそうかと本気で考え始めた時、外から扉の鍵が開錠される音が聞こえた。
ここは大きな屋敷にはよくある半地下の貯蔵庫として使われる場所のようだが、なぜか木箱などの荷物は置かれてはおらず部屋として整えられている。
牢屋程度の人が最低限生活できるような家具や日用品などが置かれていて、人がここである程度過ごすことができる状態だ。
既に準備万端だったということだ。
彼等は最初から私をこの部屋に監禁する予定だったに違いない。
従順であれば客として扱い、反抗的な態度を取ったらここに閉じ込めるつもりだったのだろう。
男爵が自分の家でもないのに、何の迷いも無く私をこの部屋に連れてきて閉じ込めたのは最初からそういう予定があったからだ。
今最大の問題はこの部屋には窓が無いことだ。
半地下の部屋で窓が無いから、窓から空を飛んで逃げることができない。
これなら高い塔の天辺とかに幽閉されている方がマシだ。
でも、普通はそんな目立つ場所に人を閉じ込めたりはしないか。そんなことを堂々とするのは物語の中だけだ。
叩かれた頬はズキズキと痛み、口の中が切れたのか血の味がする。
倒れ込むほど強く顔を叩かれた時の衝撃で少し脳震盪状態になってしまったのか、頭がフラフラする。
私は冷たい石の床に座って部屋の中を観察していたが、限界が来たので仕方なく用意されていたベッドに横になった。
ベッドはギシギシと音がする。感触からして下級の使用人が使うような質の悪いものだ。
学園の使用人部屋ではこのようなベッドを使っていたから何の問題もない。普通に懐かしい感触だと落ち着いた。
シーツや布団はカビ臭くはないが、半地下に置かれていたせいで湿気を吸ってジメっとしている。
やはり、私を閉じ込めるためだけについ最近このように貯蔵庫をわざわざ改装したようだ。
埃っぽさも感じないので、掃除もしっかりとされている。
つい最近までは使用人がしっかりと手入れしていた証拠だ。
それなのに今現在使用人が全然いないということは、わざわざ解雇したか別の屋敷に移動させたということになる。
私の誘拐や監禁という犯罪行為の目撃者や関係者などの証拠を残さないために。
これは私の想像以上に用意周到だ。
こういう非合法的なことにとても手慣れている感じがする。
私が想像している以上に私は危険な状況にいるのかもしれない。
一刻も早く逃げ出したほうがいい。
しかし、窓が無いから逃げられない。
理術で地下を掘ることはできない。
それでも、私を利用することを目的にしているなら生かしておかなければならない。そのために、食事などは外から部屋の中へ運んでくるはずだから、その時に逃げることができるかもしれない。
理術を使う媒体ならある。それならいくつかの強引な方法で強行突破も可能だ。
ひとまず今は様子を見て、逃げる機会を窺おう。
さっきまで自分の軽率な行動を後悔していたが、この監禁の準備万端な部屋を見たら後悔は消えた。
遅かれ早かれ私はこの部屋に連行されて閉じ込められていたはずだ。誘拐犯たちの言いなりになる気は全く無かったのだから。
それなら媒体としてのこのネックレスを持っている方がずっと脱出の可能性が高くなる。
奪い返しておいて本当に良かった。
そう自分を慰めて私は目を閉じて思考を停止する。
これ以上は頭が働かなくて今は考えられない。
頭を働かせるのを止めると、代わりにリース男爵夫妻のことが頭に浮かんできた。
今までは冷静であろうと必死に抑えて無視してきた感情が一気に溢れて全身に流れ込んでいく。
腹が立って仕方が無い。
腸が煮えくり返る。
頭に血が上る。
血液が沸騰する。
呼吸が浅くなって苦しくなる。
怒りのあまり手足が震え出す。
あれが自分の親なのかと悲観したくなってきた。
最低最悪な気分だ。
これまではリース男爵夫妻に対して怒りを通り越して呆れていただけだったが、一周まわって怒りが湧いてきた。
私は完全に怒り狂っている。怒りに支配されて感情的な言葉ばかりが浮かんでくる。
本当にあの二人はお似合いだ。
二人ともそっくり同じようなクズ人間だから、とてもお似合いな夫婦になれただろう。
まさに運命の相手同士。
互いに共通する下衆な人間性に惹かれ合ったに違いない。
とても納得。
価値観が全く一緒だからさぞ気が合っただろう。
本当に高潔なジュリアーナとは似ても似つかない。
マルコシアスはジュリアーナに釣り合わない。ジュリアーナとは完全に不釣り合いでマルコシアスにジュリアーナは勿体無い。
マルコシアスにはジュリアーナが分不相応過ぎて、自分の愚かさや未熟さが一層際立ち自分が惨めになるからジュリアーナと婚約破棄したに違いない。
似た者同士でつるんでいれば自分の間違いや醜さに気付かないでいられるから、自分を変えずに楽をしたくて逃げるために自分と同じ価値観のブリジットを選んだに決まっている。
二人とも我が子を道具としてしか見れない利己的な親同士としてとても仲良くできただろう。
自分たちの欲と都合と感情しか考えない者同士何でも正当化して気が合っただろう。
義務も責任も果たさずに利益だけを当たり前のように求めることができる恥知らずな人間同士で甘え合えただろう。
子は親の所有物という歪んだ考え方が全く同じ。
子は親よりも立場も力も何もかもが弱い弱者だから強者である親は弱者に対しての権利や決定権を持っていると勘違いしている。
親は子の支配者であり、子は親に従属している。子は親の附属物に過ぎない。子は親の所有物であり、子の所有物はその所有者である親の所有物という考え方を疑っていない。
お前は俺の物、お前の物も俺の物、という理不尽な主張を当然のものだと振りかざしている。
ブリジットが私の前に私のネックレスを着けて堂々と見せつけた理由が分かった。
私に見せつけて優越感を得るためだ。
私を子どもと思い侮って見下していた。
親相手なら潔く簡単に諦めると信じていた。
親という自分を過大評価していた。
親という自分を盲信していた。
親は子よりも有利であり、上位であり、優秀であり、優遇されて当然だと思い込んでいた。
親は子どもよりも強者であり、弱者の子からは搾取してもよい、奪ってもよいと信じていた。
だから、強者である親としての自分を見せつけて弱者である私の立場を思い知らせるために私のネックレスをわざわざ身に着けて来たのだろう。
しかし、私には親の権威とか強さとかは全く通用せずに、信じていた偶像に裏切られていたが。
それでもブリジットは諦め悪く見苦しく足掻いていた。
二人は目的のために卑劣な手段を使うところもそっくりだ。
泣いて喚いて駄々をこねて自分の主張を通そうとする。
暴力を振るって相手を思い通りにしようとする。
二人は自分よりも弱い相手に対しては強引で卑怯な手段を平気で取ることができる。
親だからという大義名分を振りかざして、親という立場で自分たちがやることを何でも正当化して強気になっているだけでしかない。
普通に彼等がやっていることは、誘拐、強要、傷害、暴行、窃盗、監禁、という犯罪行為だ。
その犯罪行為を「親」という立場を免罪符にしたら許されると信じている。
本当に親としても人としても最低最悪のクズ人間め!!
このままで済むと思うなよ!
絶対に許さない!
必ずこの報いは受けさせてやる!
一通り心の中で罵倒し尽くして怒りを吐き出すと、怒りが落ち着いてきた。
そうすると今度は虚しくなってきて、無性に声を出して笑いたくなってくる。
何もかもが余りに馬鹿馬鹿しくて笑い飛ばしたくなってきた。
私は無理矢理笑おうとして口を動かそうとしたが、「イタッ」と叫び声を反射的にあげてしまった。
さっきまでは興奮のあまりに痛みやふらつきを完全に忘れていたが、痛みを思い出すと段々と痛みの感覚が戻ってきた。
脳震盪が治まり、頭がはっきりしてきたせいで痛みもはっきりと感じ取れるようになってきている。
鏡がないから分からないが、触った感じからして頬が腫れてきたようだ。
このまま何もせずに放置していたらもっと腫れてしまうだろうが冷やしたくてもここには水も布もない。
どんどん頬の痛みが強くなってきて理術で水を作り出して、スカートを破ってそれで冷やそうかと本気で考え始めた時、外から扉の鍵が開錠される音が聞こえた。
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