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キューンとAR戦線!~ちびマスコットといく電脳ウォーズ~
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【緊急イベント:チビマスコット搭乗戦車暴走!】
プレイヤーの協力により戦車を鎮圧してください!
「なんでこれ緊急イベント扱いされてんだよ!」
「しかもさ、このログイン直後の強制イベント、参加しないとレベル上げられない仕様になってる」
「詰んでるじゃねえか!!」
このカオスをまとめるには――あの子しかいない。
「……しかたない、呼ぶか。あの伝説の管理人NPC」
そう。エディット・ホルンガッハー。医者であり、科学者であり、ゲーム内では万能メカバイオ技師。ログアウト不可イベント時には、専用チャンネルから“運営に物申す権限”を持っている。
ピッ。
《エディット:……また、ちびがやらかしたのね?》
「いつものです」
《待ってなさい。出るわよ、メディカルスーツMk.VI。》
5分後。
空から降り立ったのは、白と青のメカニカルスーツに包まれた、27歳の冷静美女。エディットの手には、注射器型の巨大レーザーランチャー「バイオ・ピースメーカー」が握られていた。
「鎮静剤、発射準備完了」
「撃つの!?」
「もちろん」
ズガァァンッッ!!
戦車に突き刺さる、巨大注射。
「キューン!!!!!うわああああん!!!なんかチクってしたーーー!!!」
エクとディートリンデが同時に叫ぶ。
「子供に!撃っていいやつなのかそれェェ!!」
数分後。
戦車は停止、キューンは大泣きしながらエディットに抱っこされ、「ぷぎゅ~」と鼻水を垂らしていた。
「ほら、エク。おまえが右手で変な操作したせいで事態が悪化したのよ」
「俺のせいかよ!」
「というか、なんでナノロボ義手が勝手にハッキングする設計なんだよ。誰が作ったんだコレ」
「わたしだけど?」
「おまえかよ!」
「だってナノ義手に自動行動アルゴリズムつけたらおもしろそうだったんだもん!」
「ゲームで実験すんなァァァ!」
エディットがぽんぽんとキューンの頭を撫でながら言った。
「ま、でもいいじゃない。これが《WAR-META.EXE》の醍醐味よ」
「どの辺がだよ!」
「未知の兵器、自由な戦術、そして――チビと戦車と爆発オチ」
爆発オチを回避できなかった第1話は、こうして幕を閉じる。
なお、戦車の爆発に巻き込まれたベースキャンプはその後48時間使用不可能となり、初期プレイヤーの7割が同日にログアウトしたという。
【緊急イベント:チビマスコット搭乗戦車暴走!】
プレイヤーの協力により戦車を鎮圧してください!
「なんでこれ緊急イベント扱いされてんだよ!」
「しかもさ、このログイン直後の強制イベント、参加しないとレベル上げられない仕様になってる」
「詰んでるじゃねえか!!」
このカオスをまとめるには――あの子しかいない。
「……しかたない、呼ぶか。あの伝説の管理人NPC」
そう。エディット・ホルンガッハー。医者であり、科学者であり、ゲーム内では万能メカバイオ技師。ログアウト不可イベント時には、専用チャンネルから“運営に物申す権限”を持っている。
ピッ。
《エディット:……また、ちびがやらかしたのね?》
「いつものです」
《待ってなさい。出るわよ、メディカルスーツMk.VI。》
5分後。
空から降り立ったのは、白と青のメカニカルスーツに包まれた、27歳の冷静美女。エディットの手には、注射器型の巨大レーザーランチャー「バイオ・ピースメーカー」が握られていた。
「鎮静剤、発射準備完了」
「撃つの!?」
「もちろん」
ズガァァンッッ!!
戦車に突き刺さる、巨大注射。
「キューン!!!!!うわああああん!!!なんかチクってしたーーー!!!」
エクとディートリンデが同時に叫ぶ。
「子供に!撃っていいやつなのかそれェェ!!」
数分後。
戦車は停止、キューンは大泣きしながらエディットに抱っこされ、「ぷぎゅ~」と鼻水を垂らしていた。
「ほら、エク。おまえが右手で変な操作したせいで事態が悪化したのよ」
「俺のせいかよ!」
「というか、なんでナノロボ義手が勝手にハッキングする設計なんだよ。誰が作ったんだコレ」
「わたしだけど?」
「おまえかよ!」
「だってナノ義手に自動行動アルゴリズムつけたらおもしろそうだったんだもん!」
「ゲームで実験すんなァァァ!」
エディットがぽんぽんとキューンの頭を撫でながら言った。
「ま、でもいいじゃない。これが《WAR-META.EXE》の醍醐味よ」
「どの辺がだよ!」
「未知の兵器、自由な戦術、そして――チビと戦車と爆発オチ」
爆発オチを回避できなかった第1話は、こうして幕を閉じる。
なお、戦車の爆発に巻き込まれたベースキャンプはその後48時間使用不可能となり、初期プレイヤーの7割が同日にログアウトしたという。
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