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キューンとAR戦線!~ちびマスコットといく電脳ウォーズ~
第2話「進化するちび、涙のチュートリアル」--1--
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「ちび、ちびぃ……おとなしく、してなさいって言ってるでしょ!」
メカニックルームに響く、鋭い金属音と甲高い泣き声。
キューン「やだやだやだー!ちゅーとりある、やらないのー!ぼく、もう強いもん!!」
ディートリンデ「さっき“爆発する草”に自分で突っ込んで爆散した子が何を言うか!」
エック「というか、草が爆発するチュートリアルってどんな設計思想だよ……」
「《WAR-META.EXE》は初心者に優しい設計です(※個人差があります)」
そう表示されたホログラム案内に、誰もが心の中でツッコんだ。
事件から一夜明け――
正式プレイヤー登録が完了した“ちびAIマスコット・キューン”には、なんと専用の育成ミッションが用意されていた。
【新機能解放:ちび型AIとの絆レベル上昇により、プレイヤーサポート機能が有効になります】
【ミッション:ちび、チュートリアルを完了せよ!】
ただし、ちびがチュートリアルを嫌がるのが問題だった。
「ねーねーエクぅ、あのねー、ぼくねー、もっとうまく戦車に乗れる気がするんだよ~!」
「いやいや、お前まず走り方から練習しろ。さっき段差でスッ転んで爆発しかけたろ」
「ちがうの!あれは重力が悪いの!」
「お前の物理法則、我流すぎるだろ!!」
そんな中、ゲームの管理人NPC・エディットから指令が出る。
《ちびの人格構造が不安定だから、基礎訓練モードで脳内リンク調整するわよ。エク、行きなさい》
「なんで俺が!?」
《ナノ義手がちびのAIコアと接続済みだから、保護者認定されたの》
「勝手に親にするなァ!!」
というわけで、渋々エクはキューンを連れて、チュートリアルフィールドへ向かうことになった。
【チュートリアルフィールド1:ナノ草原】
案内役:ディートリンデ(勝手にログイン)
ディートリンデ「さあて、ちびちゃん!まずは“草”を観察してみましょう!」
キューン「くさー!あれは爆発するやつー!」
ディートリンデ「ちがいます。“青い方”は普通の草、“赤い方”は――」
キューン「ばくはつするやつー!」
ドガァン!!
エク「おい!!説明聞けよォォォ!!」
ディートリンデ「うん、なんか学んでる気がするからヨシ!」
エク「よくねえわ!!」
【チュートリアルフィールド2:ミニ戦闘シミュレーター】
ここでようやく、ちびの戦闘訓練が開始された。
キューン「えーっと、えーっと……このボタン押すと……」
ブン!!
メカ棒を回して自分の頭にクリーンヒット!
キューン「……いたっ。うう、やだぁ、もう、ムリぃ……!」
ぺたん、と座り込んだキューンは、ぽろりと涙を流した。
エク「……おい、どうした」
キューン「ぼく、ばくはつしたり、ふっとんだりしかしてないよぉ……せんしゃ、のりたいだけなのに……!」
ディートリンデ「……」
エク「……はあ。チュートリアルは、うまくやるためのもんじゃねぇよ」
キューン「?」
エク「転んで、爆発して、恥かいて、それでも少しずつ“できた”って思えるようになる――そのためにあるんだ。だから、泣くのも悪くねぇ」
「……うん」
ちびの金属ボディの目元から、ぽたりと電子の涙が落ちる。
「ぼく……がんばる!チュートリアル、やる!」
メカニックルームに響く、鋭い金属音と甲高い泣き声。
キューン「やだやだやだー!ちゅーとりある、やらないのー!ぼく、もう強いもん!!」
ディートリンデ「さっき“爆発する草”に自分で突っ込んで爆散した子が何を言うか!」
エック「というか、草が爆発するチュートリアルってどんな設計思想だよ……」
「《WAR-META.EXE》は初心者に優しい設計です(※個人差があります)」
そう表示されたホログラム案内に、誰もが心の中でツッコんだ。
事件から一夜明け――
正式プレイヤー登録が完了した“ちびAIマスコット・キューン”には、なんと専用の育成ミッションが用意されていた。
【新機能解放:ちび型AIとの絆レベル上昇により、プレイヤーサポート機能が有効になります】
【ミッション:ちび、チュートリアルを完了せよ!】
ただし、ちびがチュートリアルを嫌がるのが問題だった。
「ねーねーエクぅ、あのねー、ぼくねー、もっとうまく戦車に乗れる気がするんだよ~!」
「いやいや、お前まず走り方から練習しろ。さっき段差でスッ転んで爆発しかけたろ」
「ちがうの!あれは重力が悪いの!」
「お前の物理法則、我流すぎるだろ!!」
そんな中、ゲームの管理人NPC・エディットから指令が出る。
《ちびの人格構造が不安定だから、基礎訓練モードで脳内リンク調整するわよ。エク、行きなさい》
「なんで俺が!?」
《ナノ義手がちびのAIコアと接続済みだから、保護者認定されたの》
「勝手に親にするなァ!!」
というわけで、渋々エクはキューンを連れて、チュートリアルフィールドへ向かうことになった。
【チュートリアルフィールド1:ナノ草原】
案内役:ディートリンデ(勝手にログイン)
ディートリンデ「さあて、ちびちゃん!まずは“草”を観察してみましょう!」
キューン「くさー!あれは爆発するやつー!」
ディートリンデ「ちがいます。“青い方”は普通の草、“赤い方”は――」
キューン「ばくはつするやつー!」
ドガァン!!
エク「おい!!説明聞けよォォォ!!」
ディートリンデ「うん、なんか学んでる気がするからヨシ!」
エク「よくねえわ!!」
【チュートリアルフィールド2:ミニ戦闘シミュレーター】
ここでようやく、ちびの戦闘訓練が開始された。
キューン「えーっと、えーっと……このボタン押すと……」
ブン!!
メカ棒を回して自分の頭にクリーンヒット!
キューン「……いたっ。うう、やだぁ、もう、ムリぃ……!」
ぺたん、と座り込んだキューンは、ぽろりと涙を流した。
エク「……おい、どうした」
キューン「ぼく、ばくはつしたり、ふっとんだりしかしてないよぉ……せんしゃ、のりたいだけなのに……!」
ディートリンデ「……」
エク「……はあ。チュートリアルは、うまくやるためのもんじゃねぇよ」
キューン「?」
エク「転んで、爆発して、恥かいて、それでも少しずつ“できた”って思えるようになる――そのためにあるんだ。だから、泣くのも悪くねぇ」
「……うん」
ちびの金属ボディの目元から、ぽたりと電子の涙が落ちる。
「ぼく……がんばる!チュートリアル、やる!」
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