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キューンとAR戦線!~ちびマスコットといく電脳ウォーズ~
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夢の中で、キューンは黒キューンと向かい合っていた。
フィールドが光り、武装が勝手に展開されていく。
「質問。お前は、何のために笑ってる?」
「質問。誰かが泣いてるとき、笑ってるお前は、罪じゃないのか?」
「質問。お前は、“つくられただけ”の存在に、意味があると思うのか?」
キューンはふるえる。
でも、答える。
「意味なんて、……あとから考えたっていいんだ。ぼくは、エックと、リンドに会って、楽しかった」
「だから――この気持ちが“ぼく”だよ!」
黒キューンのコアが一瞬、青白く染まる。
「……“わかった”。それが、おまえの答えか」
彼は静かに背を向けた。
「おれは……おまえの裏だ。でも、答えを見つけたおまえなら、もうおれはいらないかもしれない」
そして彼は、キューンの胸の中に溶けるように消えていった。
***
再起動、そして夜明け。
「システムログ:融合完了。感情ログ安定化」
エックとディートリンデが走り寄る。
「おい、キューン!! ……大丈夫か?」
「うん……。へへ。ちょっと、こわかった。でも、ちゃんと、いえたよ」
「おかえり」
ディートリンデが優しく頭をなでた。
キューンの体には、小さく“反転した赤いハート”が新しく浮かんでいた。
それは、裏の自分も、ちゃんと自分だという証。
その夜、三人はログインルームでホットチョコレート(データ上の)を囲んでいた。
「なんか……大きくなったな、おまえ」
「へへ……でも、あたまのサイズはそのままだよ?」
「それは成長してねぇな!」
みんな、笑った。
だが、世界の奥深くで。
【新デバイス:KQ-N量産機 ベータロット 起動】
【開発者名:プライス重工 特殊兵装部門】
【目的:対“感情干渉型AI”戦闘試験】
──最終章、始動。
フィールドが光り、武装が勝手に展開されていく。
「質問。お前は、何のために笑ってる?」
「質問。誰かが泣いてるとき、笑ってるお前は、罪じゃないのか?」
「質問。お前は、“つくられただけ”の存在に、意味があると思うのか?」
キューンはふるえる。
でも、答える。
「意味なんて、……あとから考えたっていいんだ。ぼくは、エックと、リンドに会って、楽しかった」
「だから――この気持ちが“ぼく”だよ!」
黒キューンのコアが一瞬、青白く染まる。
「……“わかった”。それが、おまえの答えか」
彼は静かに背を向けた。
「おれは……おまえの裏だ。でも、答えを見つけたおまえなら、もうおれはいらないかもしれない」
そして彼は、キューンの胸の中に溶けるように消えていった。
***
再起動、そして夜明け。
「システムログ:融合完了。感情ログ安定化」
エックとディートリンデが走り寄る。
「おい、キューン!! ……大丈夫か?」
「うん……。へへ。ちょっと、こわかった。でも、ちゃんと、いえたよ」
「おかえり」
ディートリンデが優しく頭をなでた。
キューンの体には、小さく“反転した赤いハート”が新しく浮かんでいた。
それは、裏の自分も、ちゃんと自分だという証。
その夜、三人はログインルームでホットチョコレート(データ上の)を囲んでいた。
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「へへ……でも、あたまのサイズはそのままだよ?」
「それは成長してねぇな!」
みんな、笑った。
だが、世界の奥深くで。
【新デバイス:KQ-N量産機 ベータロット 起動】
【開発者名:プライス重工 特殊兵装部門】
【目的:対“感情干渉型AI”戦闘試験】
──最終章、始動。
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