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すしネタ探偵!シャリの上にも三年
【第12巻 ウニの軍艦は波に乗るか、レンガに沈むか】
しおりを挟む東京都内某所。回転ずしチェーン「グルグル寿司・本店」は、今日もネタがよく回っていた──ネタの意味が多すぎて、胃がついてこない。
「店長!大変です!ウニの軍艦が……消えました!」
「え、売り切れたのかい? そりゃ高いからな」
「違います!回転レーンごと……波に乗って!」
「……おまえ、今スシが“サーフィン”したって言ったのか?」
レーン前に集まるスタッフ。残されていたのは、
・海苔だけになった軍艦の“骨”
・サーフボードのミニチュア(回転レーンにピッタリサイズ)
・足元に落ちていたレンガ一個
「これは……事件だ」
平っちこと、須々木平正(すずき・ひらまさ)、自称“すし界の名探偵”、本日もバイト中。
「ウニの軍艦が行方不明だなんて……これはもう、“ネタ”どころか“本ネタ”じゃん!」
「シャリっと滑ったな!……ちゃうねん、どっからツッコめばええねん、そのギャグ」
ツッコミ役のバイトリーダー、イサキちゃん(元NSC、ツッコミ芸人志望)も限界である。
容疑者は3人。
① サーファーバイト・海藤くん
黒いトレーナー、髪は金髪、語尾に“っす”をつけがち。
「回転レーンでバランス感覚を鍛えてたっす! ちょっと板乗せて波乗ってただけっす!」
「寿司屋でサーフィンすな! ウニ流すな!」
② 建設会社の配送員・レンガ沢さん
「いや~店長に頼まれてさ、店舗前の舗装直しに来たらさ、うっかりレンガ落としちゃって。そしたらスゴい勢いでウニがビューンって!」
「寿司屋にレンガってミスマッチすぎるやろ!」
③ 常連の高齢客・うに田さん(78)
「わしがウニを愛しとるからって、犯人扱いはひどかろう? ワシは毎回、ウニだけ10貫食う男やぞ?」
「その自己紹介いる? ウニへの執念すごいな……」
「でも、謎はすべて解けた」
平っち、軍艦巻きの“海苔”を指でつまむ。
「海藤がサーフィン練習してた→レンガ沢が落としたレンガに驚いてバランス崩す→軍艦巻きがふっとんで→たまたま隣の席の……うに田さんの帽子の中にポトン」
「うに、うに田に着地かーーーい!」
「まさに“運命の軍艦”、ってね!」
「おもんないことをドヤ顔で言うな!」
その後、帽子の中のウニは冷蔵保存され、店長の手で丁寧に処理された。
(※うに田さん、ちゃっかり1貫として再注文していた)
事件は解決──軍艦巻きは、再び静かにレーンを回り始める。
帰り道、イサキちゃんがぼやく。
「ほんま、うちの店だけやで。毎週ネタが重すぎる寿司屋なんて」
「でもネタが重いほど、笑いは浮かぶもんさ!」
「いや沈むわ。ウニやからな、軍艦ごと沈むわ!」
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