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第一部
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『成瀬さん、初LINE失礼します。営業一課の同僚から噂を聞いてびっくりしました。成瀬さんが大変な立場に置かれていると知って、居てもたっても居られなくなり、こうして連絡させて頂いた次第です。俺で良ければ、もしかしたら、成瀬さんを苦境から救い出してあげられるかもしれません。今週、どこか成瀬さんが都合が良い日に会って話をしませんか? 成瀬さんの状況がとても心配です。お返事お待ちしております。
岡崎遼』
「やったじゃん! 唯香ちゃんにも、遂に人生の春が!」
「いや、ただ、お話ししましょうって言ってるだけだし、まだ気が早いって!」
「そうだね。大切なのは“男を見極める目”だからね! 唯香ちゃんは、見かけによらず隙が多いし。ちょっと甘い言葉囁かれても、すぐに信用したらダメだからね! 唯香ちゃんが弱ってるのをいいことに、すぐに肉体関係を持ちたがるような男だったら、即アウトだからね!」
(うん……それ、オマエな……)
「わかった! ありがとう!」
「じゃあ、俺、そろそろ家帰るわ! 明日、嫁たち帰国するみたいだし。掃除とかしておかないと! 唯香ちゃん、吉報待ってるからね!」
そう言って、手早く手荷物をまとめ、タケルは去って行った。
「ずっと居たら居たで鬱陶しいけど、突然居なくなると、ちょっと寂しいわね」
小川との事件があった日、もし、この部屋にひとりぼっちだったら、きっと、もっと憂鬱な気持ちになっていたに違いないと思うと、なんだか、タケルのことが恋しくなった。
「私も、いい加減、いい男みつけないとな!」
そう言って、唯香は、フローリングの上に大の字になって寝転がった。タケルが愛用しているシャンプーの甘い香りが部屋中に染みついていた。
岡崎遼』
「やったじゃん! 唯香ちゃんにも、遂に人生の春が!」
「いや、ただ、お話ししましょうって言ってるだけだし、まだ気が早いって!」
「そうだね。大切なのは“男を見極める目”だからね! 唯香ちゃんは、見かけによらず隙が多いし。ちょっと甘い言葉囁かれても、すぐに信用したらダメだからね! 唯香ちゃんが弱ってるのをいいことに、すぐに肉体関係を持ちたがるような男だったら、即アウトだからね!」
(うん……それ、オマエな……)
「わかった! ありがとう!」
「じゃあ、俺、そろそろ家帰るわ! 明日、嫁たち帰国するみたいだし。掃除とかしておかないと! 唯香ちゃん、吉報待ってるからね!」
そう言って、手早く手荷物をまとめ、タケルは去って行った。
「ずっと居たら居たで鬱陶しいけど、突然居なくなると、ちょっと寂しいわね」
小川との事件があった日、もし、この部屋にひとりぼっちだったら、きっと、もっと憂鬱な気持ちになっていたに違いないと思うと、なんだか、タケルのことが恋しくなった。
「私も、いい加減、いい男みつけないとな!」
そう言って、唯香は、フローリングの上に大の字になって寝転がった。タケルが愛用しているシャンプーの甘い香りが部屋中に染みついていた。
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