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第二部
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小さくなっていく山崎一家の後ろ姿を見送りながら、タケルが唯香に言った。
「これで、洋子さんは唯香ちゃんに対する執着を吹っ切ることができたかな?」
「……まあ、洋子はもう大丈夫でしょう?」
唯香の脳裏に、先ほど洋子が見せた“母親”の顔がちらついた。
「『洋子は』ってどういうこと?」
「まだ、一条蘭がいるじゃない」
「ああ……そっかあ。本当に、唯香ちゃんは逆恨みされやすいよねえ」
タケルが呑気な顔をしていったので、唯香が、
「ああ? もとはと言えば、あんたが蒔いた種だろうがっ!」
と切れ気味に言うと、
「ごめん、ごめんって。久しぶりに会ったんだから怒らないでよぉ」
と、タケルは叱られた子犬みたいに小刻みに震えた。
「あーあ! もうっ! 盗聴器まで仕掛けられてなんて! 犯罪じゃんっ! アイツら訴えてやろうかっ!」
「まあ、まあ。俺らも、今日、ふたりの会話盗聴してたわけだし」
「それとこれとは話が別なのよっ!」
「俺が信頼できる業者に頼んで、唯香ちゃんの部屋に仕掛けられた盗聴器は全部撤去するから。もちろん、費用は俺持ちで。今、裁判沙汰にしたら、唯香ちゃん、岡崎さんと結婚できなくなっちゃうかもよ? それに、一条家相手に戦いを挑んだところで勝ち目はないでしょ? 悔しいけど、ここは、グッと堪えよう、ね?」
タケルに宥められて、唯香は少し冷静さを取り戻した。
「それもそうね……その代わり、今日は、あんた、飲み付き合いなさいよっ!」
「いいの? 一条さんに監視されてるかもよ?」
「構うもんかっ! これが飲まずにいられるかってんだっ! それに……私、いい店知ってるのよ」
「へえ。それは楽しみ!」
唯香は、タケルを連れて、久しぶりに『スナック美沙』へと向かった。
「これで、洋子さんは唯香ちゃんに対する執着を吹っ切ることができたかな?」
「……まあ、洋子はもう大丈夫でしょう?」
唯香の脳裏に、先ほど洋子が見せた“母親”の顔がちらついた。
「『洋子は』ってどういうこと?」
「まだ、一条蘭がいるじゃない」
「ああ……そっかあ。本当に、唯香ちゃんは逆恨みされやすいよねえ」
タケルが呑気な顔をしていったので、唯香が、
「ああ? もとはと言えば、あんたが蒔いた種だろうがっ!」
と切れ気味に言うと、
「ごめん、ごめんって。久しぶりに会ったんだから怒らないでよぉ」
と、タケルは叱られた子犬みたいに小刻みに震えた。
「あーあ! もうっ! 盗聴器まで仕掛けられてなんて! 犯罪じゃんっ! アイツら訴えてやろうかっ!」
「まあ、まあ。俺らも、今日、ふたりの会話盗聴してたわけだし」
「それとこれとは話が別なのよっ!」
「俺が信頼できる業者に頼んで、唯香ちゃんの部屋に仕掛けられた盗聴器は全部撤去するから。もちろん、費用は俺持ちで。今、裁判沙汰にしたら、唯香ちゃん、岡崎さんと結婚できなくなっちゃうかもよ? それに、一条家相手に戦いを挑んだところで勝ち目はないでしょ? 悔しいけど、ここは、グッと堪えよう、ね?」
タケルに宥められて、唯香は少し冷静さを取り戻した。
「それもそうね……その代わり、今日は、あんた、飲み付き合いなさいよっ!」
「いいの? 一条さんに監視されてるかもよ?」
「構うもんかっ! これが飲まずにいられるかってんだっ! それに……私、いい店知ってるのよ」
「へえ。それは楽しみ!」
唯香は、タケルを連れて、久しぶりに『スナック美沙』へと向かった。
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