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「俺のギフトは知っているか?」
「勿論、国の英雄となれば私の耳にも入ります。強大な雷を操ることができるギフトですよね?」
「表向きは…な…?」
ちょっと困ったように笑うペルクナス将軍。
表向きは?なんのことだ??
いやでも戦場の雷獣と称される将軍だし、雷属性なのは間違い無いとは思うが…
「少し私の話を聞いてもらっても良いか?
------
それは御伽噺のような神話のような遥か昔の事なのだが、私がいるということは本当なのだろう。
昔ある一帯を守護するサンダードラゴンがいた。ドラゴンが住む土地には希少な鉱物が眠っていた。
数多の人間はその鉱物狙いその土地に侵入したが、誰もお宝を持ち帰ったものはいなかった。
誰かがささやいた。
ドラゴンと共存してはとうか
ドラゴンから鉱物を貰うためには、こちらも何か差し出さなくてはならないのでは
そこで小国の王は自分の娘をドラゴンに差し出す事にした。姫はドラゴンが住む土地には1人生贄として捧げられた。
だが姫は王を民を恨むことなく、自分一つの命で土地が豊かになるならと祈りを捧げ続けた。
毒にも薬もならない娘ひとりが来ようかドラゴンはどうでもよかった。そのため娘の前に現れる気もなかった。
だが毎日、国家の平穏を祈り、自分に身も心も捧げようとする姫に少し興味を持ち会いに行った。
姫の心は清らかな流水の如く、その柔らかく甘い肌は桃源郷の仙果の如く、硬く閉ざされたドラゴンの心を少しずつ開いっていった。
姫はドラゴンの土地に人間が平穏で幸せで普遍的な生活を送る事を祈った。ドラゴンはその姫の願いを叶えてやりたくなり、その姿を捨て人間になりその土地に人を住むことを許した。
-------
「そのドラゴンと姫が我が祖先である」
壮大な御伽噺である。だが将軍のこの冷たくも甘い外見は人外に近いものがあり納得してしまう。
「サンダードラゴンを祖にもつため、俺の雷を扱う力は元々の体質だ」
「では、ペルクナス将軍が与えられたギフトはなんなのですか?」
「マインドコントロール、それが俺のギフトだ」
マインドコントロール
・自分の精神状況をコントロールすること
・他者の精神状態をコントロールすること
つまり、最強のギフト。
関わってはいけない人間。
報酬がどんなによくても、ここから逃げなくてはマジでやばい。首が飛ぶくらいなら容易い。どうせ生き返るし。
下手したら精神を操られて永遠の苦しみに囚われることになる。なんていったって私死なないし。ゴールが見えない牢獄だ。
変な汗が背中を伝う。息が浅くなるが動揺を悟られてはいけない。
焦れば焦るほど体が震えてくる。
「怯えるな、と言っても無理だろうが怯えるな。俺のギフトは確かに他者を一瞬にして葬る力がある」
そうだよ。あまりに危険すぎるギフト。
この将軍がどんな人が詳しく知らない。
力は使いようだが、私みたいな見知らぬ平民は慈悲深い方でも殺しても良い虫ケラみたいな存在だと認識するだろう。
「再度言おう怯えるな。君ならこの違和感を感じているだろ?もし本当にこのギフトを操れるなら君の怯えもコントロールしているだろう」
確かに、いやでも人が怯える姿を楽しむ加虐者なら…まだ何もわからない状態で緊張は解いてはダメだ。生き残るためには見極めなくては、自分に喝を入れ視線をペルクナス将軍に戻した。
すると将軍は先ほどよりも困ったような、今にも泣き出しそうな顔をしていた。
「…ペルクナス将軍…?」
「やっとこちらを見てくれた。俺は君をコントロールする気がない。いや、正確にはできないんだ。俺はこの力を使いこなすための条件を持ち合わせていない」
「勿論、国の英雄となれば私の耳にも入ります。強大な雷を操ることができるギフトですよね?」
「表向きは…な…?」
ちょっと困ったように笑うペルクナス将軍。
表向きは?なんのことだ??
いやでも戦場の雷獣と称される将軍だし、雷属性なのは間違い無いとは思うが…
「少し私の話を聞いてもらっても良いか?
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それは御伽噺のような神話のような遥か昔の事なのだが、私がいるということは本当なのだろう。
昔ある一帯を守護するサンダードラゴンがいた。ドラゴンが住む土地には希少な鉱物が眠っていた。
数多の人間はその鉱物狙いその土地に侵入したが、誰もお宝を持ち帰ったものはいなかった。
誰かがささやいた。
ドラゴンと共存してはとうか
ドラゴンから鉱物を貰うためには、こちらも何か差し出さなくてはならないのでは
そこで小国の王は自分の娘をドラゴンに差し出す事にした。姫はドラゴンが住む土地には1人生贄として捧げられた。
だが姫は王を民を恨むことなく、自分一つの命で土地が豊かになるならと祈りを捧げ続けた。
毒にも薬もならない娘ひとりが来ようかドラゴンはどうでもよかった。そのため娘の前に現れる気もなかった。
だが毎日、国家の平穏を祈り、自分に身も心も捧げようとする姫に少し興味を持ち会いに行った。
姫の心は清らかな流水の如く、その柔らかく甘い肌は桃源郷の仙果の如く、硬く閉ざされたドラゴンの心を少しずつ開いっていった。
姫はドラゴンの土地に人間が平穏で幸せで普遍的な生活を送る事を祈った。ドラゴンはその姫の願いを叶えてやりたくなり、その姿を捨て人間になりその土地に人を住むことを許した。
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「そのドラゴンと姫が我が祖先である」
壮大な御伽噺である。だが将軍のこの冷たくも甘い外見は人外に近いものがあり納得してしまう。
「サンダードラゴンを祖にもつため、俺の雷を扱う力は元々の体質だ」
「では、ペルクナス将軍が与えられたギフトはなんなのですか?」
「マインドコントロール、それが俺のギフトだ」
マインドコントロール
・自分の精神状況をコントロールすること
・他者の精神状態をコントロールすること
つまり、最強のギフト。
関わってはいけない人間。
報酬がどんなによくても、ここから逃げなくてはマジでやばい。首が飛ぶくらいなら容易い。どうせ生き返るし。
下手したら精神を操られて永遠の苦しみに囚われることになる。なんていったって私死なないし。ゴールが見えない牢獄だ。
変な汗が背中を伝う。息が浅くなるが動揺を悟られてはいけない。
焦れば焦るほど体が震えてくる。
「怯えるな、と言っても無理だろうが怯えるな。俺のギフトは確かに他者を一瞬にして葬る力がある」
そうだよ。あまりに危険すぎるギフト。
この将軍がどんな人が詳しく知らない。
力は使いようだが、私みたいな見知らぬ平民は慈悲深い方でも殺しても良い虫ケラみたいな存在だと認識するだろう。
「再度言おう怯えるな。君ならこの違和感を感じているだろ?もし本当にこのギフトを操れるなら君の怯えもコントロールしているだろう」
確かに、いやでも人が怯える姿を楽しむ加虐者なら…まだ何もわからない状態で緊張は解いてはダメだ。生き残るためには見極めなくては、自分に喝を入れ視線をペルクナス将軍に戻した。
すると将軍は先ほどよりも困ったような、今にも泣き出しそうな顔をしていた。
「…ペルクナス将軍…?」
「やっとこちらを見てくれた。俺は君をコントロールする気がない。いや、正確にはできないんだ。俺はこの力を使いこなすための条件を持ち合わせていない」
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