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第2章
陛下の御心のままに
「殿下、殿下の御心は大変有難く存じます。しかし申し訳ありませんが私たちは新婚旅行でこの地を訪れております。私は妻と離れる事を考えておりません。それが国としての申し出であるならば陛下のご意向を伺いたいと思います」
「っ!!私は王女よ。私のいう事が聞けないと言うの?
いいわ!お父様も私との交流を持つべきだと言うに決まってるわ!!そしたら今日の無礼の詫びも兼ねてフレッド様は王宮に泊まるのよ!分かったわね!!」
………なんて……なんて、傍若無人な方なのかしら。これが王族だなんて……国の恥ではないのかしら……
まだ何か言っていたけれどフレッドが「それでは陛下の御心のままに」と言って礼をした後歩き始めたが、その後ろから未だ何か話ながらついてきている。
これはもしかして王への挨拶についてくるのかしら……ついてくるのよね。
ほんとうに案内される部屋まで一緒についてきて、いや、ついてきたというよりもフレッド様の腕に絡もうとしているのが分かったけど、フレッド様もなんとかかわしていて……静かな攻防が部屋に着くまで続いていた。
部屋に着くと、少ししてタリジャン・クルールート陛下が入ってきた。その後ろには騎士の格好をした男性数人と、王子が2人一緒に入ってきた。昨日カシクロン家で見せてもらった姿絵から一人は第1王子のパウロ・クルールート殿下ともう一人は第3王子のグラード・クルールート殿下で間違いないだろう。2人ともタリジャン陛下とよく似ており、紫の髪の毛に釣上がった目、少し大きめの口は親子で間違いなく親子であると固辞しているようでもある。唯一王と違う筋が通っているかのように綺麗な鼻はきっと王妃様の譲りの物なのだろう。だが、鼻筋だけ異様に通った様子がまるで偽物の鼻かのように感じてしまう程だ。
私たちと一緒にきた王女は陛下たちの姿を見て、そちらに行くのかと思っていたのにそんなこともなく、王族の末尾の末に当たるような場所に立ったまま王たちの方さえ見ない。それは王も同じで、可愛がられているという話だったけどそんなそぶりもない。
「久しぶりだな!フレッド王子。いや、今は公爵だったかな。
結婚されたそうで祝いを申し上げるよ。なんでも公爵領で作られているドレス、スーツがカリシャール国で人気があがっているらしいな。是非ともこの国でも扱えるようにしてほしいものだよ」
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