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6.ダリアン王子は見る目がある
しおりを挟む「はっ、本当に疲れるな。
ダリアン王子の婚約者殿。初めまして。
私ジャッカル国第1王子です。以後お見知りおきを」
「まぁ、ご丁寧にどうも。
でももう存じてあげておりますわ。
それにダリアン王子の婚約者だなんて、気軽にシャーロットとお呼びくださいませ」
疲れると言いながら振り返り、最低限の礼だけしながら初見の挨拶をしたビビド王子。
そしてビビド王子に挨拶をされたシャーロットはとても嬉しそうに微笑み、名を呼んで欲しいと告げている。
だが、貴族たちのざわめきは先ほどより広がり、大きくなるばかり。
それが見えないのかシャーロットは気にした様子もないが、さすがに王子教育を受けているダリアンは事のまずさがわかるのか顔を青ざめている。
そしてそれを見たビビド王子はとても愉快そうに声をあげて笑った。
「はははっ!ダリアン王子は素敵な婚約者をお持ちのようだ。こちらが未来の妃と言うわけですか。
これは今後の付き合いを考え直さねばならないな。
ダリアン王子はとても見る目があるようだ。私にはこのような奇抜な女性、隣に置ける自信はありませんよ」
そう言ってとても楽しそうに笑っているビビド王子の前には顔を青くしたまま引きつらせたダリアン王子がシャーロットの手をひく。
「いたっ!ダリアン、なにをするの?」
ダリアン王子に引かれたところが痛かったのか声を上げ、手を振るシャーロットの所作はとても公爵令嬢とは思えない。
公爵令嬢ナターシャは痛みがあっても声をあげず、顔を少し歪めるだけで耐えてみせた。
それなのに新たな王子の婚約者に指名されたシャーロットは王子に少し手をひかれただけでいらだちを面に出し、声にまで出している。
「シャーロット、王族の名を許可なく呼んではいけないのは常識だろう。
それなのに初めましてとビビド王子に挨拶されたのに挨拶さえ返せないなどなにをしているんだ。
それにビビド王子はシャーロットに対して名乗らなかった。名を教えたくないと言うことだ。そんなこともわからないのか!
それに婚約者がいる令嬢が気安く男性に名を呼べなど、言いわけがないだろう!」
ダリアン王子がシャーロットに対しそのように声を荒げながら説明するがまるで「どうして?」と思っていることがわかるような顔をしている。
そして出した言葉はやはり ”どうして?”
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