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40.代償
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こうして起こった異例の捕博騒動の代償は、王家の交代というものだった。
国際会議に出席した国からも、その騒動を聞いた他国からも信頼を失った王家とは取引が成り立たない。
そうなったら国民も今までどころか、正常な生活を行うことさえ不可能になる。
その為取り急ぎ新国王としてビビド王子が即位することになった。
もちろんビビド王子はジャッカル国の次期王の為、永遠ということはない。
次期国王の選出までの期限付きの王となる。
そのビビド王の初めての仕事は、ダリアン王子とその父クレヴァ王の所業を国民に伝えることだった。
詳細を聞いた国民は怒った。
国のためならば仕方がないと思えるかもしれない。
だが、2人が行ったことは国のためではなく、自分たちの為だけのもの。
その為に国は危機に陥っている。
2人は国に連れ戻され、王都から王宮への道を徒歩5時間かけて歩いて帰らされた。
逃げられないように腰だけ縄で縛られ、他は自由にすることができる。
2人とも未だ甘い考えの中、国民たちは自分たちがこんな状況に遭わされているのをみて、きっとジャッカル国に嫌悪感を持つだろうと考えた。
そしてうまくいけばきっと自分たちを守るために立ち上がるはずだと。
しかし、現実は王たちが歩いているのを見ると、国民たちは彼らに対して冷たい視線を向けた。
蔑みながら侮辱的な言葉を投げかけるものもいれば、石を投げつけるものもいた。
誰かが物を投げれば、一人二人とその人数は増えていった。
石がぶつかり、額から血が垂れた王は国民を睨みつけたが、民はひるむこともなく、別なものがさらに飛んでくる。
石だけでなく、生卵やトマトも投げつけられ、王宮につく頃には2人ともなんとも言えない色に変わってしまっていた。そんな状態で5時間かけてやっと王宮にたどり着いた2人が入れられたのは地下の牢だ。
今日の夜だけ地下牢に入れられる。
翌日から3日間は王都公園の中に作られた見世物牢の中に入れられ、そこで過ごすことになる。
そしてその翌日、民の前で処刑されることが決まっている。
見世物牢に入れられると、王都公園では出店が出ていた。
何か祭りでもあるのかと牢の中から見ていた2人に、出店で買った飲み物を持った40代くらいの女性が2人近づいてきた。
飲み物を自分たちに渡すためだと思った2人の顔は思わずにやけていた。
そして近づいてきた淑女に手を伸ばした瞬間、自分の身体が濡れたのがわかった。
目の前にはニマニマと嫌らしい笑みを浮かべる淑女。
「あら、失礼。
思わず手が滑ってしまいましたわ。
今まで偉そうにふんぞり返っていたのに、死ぬ間際はこんなところで民に笑われながら死んでいくなんてなんて不名誉な死に方でしょう。
せめて自死でもなさればよろしいのに。
王族としても男としても、なんと恥ずかしい」
そんな言葉を残して去っていく淑女。
国際会議に出席した国からも、その騒動を聞いた他国からも信頼を失った王家とは取引が成り立たない。
そうなったら国民も今までどころか、正常な生活を行うことさえ不可能になる。
その為取り急ぎ新国王としてビビド王子が即位することになった。
もちろんビビド王子はジャッカル国の次期王の為、永遠ということはない。
次期国王の選出までの期限付きの王となる。
そのビビド王の初めての仕事は、ダリアン王子とその父クレヴァ王の所業を国民に伝えることだった。
詳細を聞いた国民は怒った。
国のためならば仕方がないと思えるかもしれない。
だが、2人が行ったことは国のためではなく、自分たちの為だけのもの。
その為に国は危機に陥っている。
2人は国に連れ戻され、王都から王宮への道を徒歩5時間かけて歩いて帰らされた。
逃げられないように腰だけ縄で縛られ、他は自由にすることができる。
2人とも未だ甘い考えの中、国民たちは自分たちがこんな状況に遭わされているのをみて、きっとジャッカル国に嫌悪感を持つだろうと考えた。
そしてうまくいけばきっと自分たちを守るために立ち上がるはずだと。
しかし、現実は王たちが歩いているのを見ると、国民たちは彼らに対して冷たい視線を向けた。
蔑みながら侮辱的な言葉を投げかけるものもいれば、石を投げつけるものもいた。
誰かが物を投げれば、一人二人とその人数は増えていった。
石がぶつかり、額から血が垂れた王は国民を睨みつけたが、民はひるむこともなく、別なものがさらに飛んでくる。
石だけでなく、生卵やトマトも投げつけられ、王宮につく頃には2人ともなんとも言えない色に変わってしまっていた。そんな状態で5時間かけてやっと王宮にたどり着いた2人が入れられたのは地下の牢だ。
今日の夜だけ地下牢に入れられる。
翌日から3日間は王都公園の中に作られた見世物牢の中に入れられ、そこで過ごすことになる。
そしてその翌日、民の前で処刑されることが決まっている。
見世物牢に入れられると、王都公園では出店が出ていた。
何か祭りでもあるのかと牢の中から見ていた2人に、出店で買った飲み物を持った40代くらいの女性が2人近づいてきた。
飲み物を自分たちに渡すためだと思った2人の顔は思わずにやけていた。
そして近づいてきた淑女に手を伸ばした瞬間、自分の身体が濡れたのがわかった。
目の前にはニマニマと嫌らしい笑みを浮かべる淑女。
「あら、失礼。
思わず手が滑ってしまいましたわ。
今まで偉そうにふんぞり返っていたのに、死ぬ間際はこんなところで民に笑われながら死んでいくなんてなんて不名誉な死に方でしょう。
せめて自死でもなさればよろしいのに。
王族としても男としても、なんと恥ずかしい」
そんな言葉を残して去っていく淑女。
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