【完結】前代未聞の婚約破棄~なぜあなたが言うの?~

暖夢 由

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あれから1年

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先ほどまで少しだけ雨が降っていたけど、今は綺麗な青空を見上げてる。
今日は私の卒業式。

男爵令嬢に婚約破棄を言い渡されたあれから1年。

あれからは特筆すべき点がないほど穏やかな日々だった。
お父様とフレッド様が領地を周り、領民たちの要望を聞きながら領地改革を行った。

ドルマン伯爵領だった場所は畜産が盛んな場所だった。

中でもヤギと豚の飼育が盛んだそうです。でもそれを流通させるルートが確立されていないため、多くなりすぎないように管理しているとのことでした。ただ、そのお肉や乳の味は美味しいと人気があるそうです。
それを聞いたフレッド様が今まで通り飼育する部門と、新しく育ったヤギや豚を加工する部門にわけました。また、加工部門に関しては肉などへの加工と乳製品への加工の2部門にわけています。
私も知らなかったのですが、この領地では豚の乳で作られたチーズがあるらしく、多くは取れないため、生産者たちの口にしか入らない幻のチーズと言われているそうです。たまたまフレッド様が訪問していた時に出来上がったものがあり、フレッド様が召し上がられ、その虜になってしまわれたのです。もちろん帰る際に私にもということでもらってきてくれたんですが、今まで食べたチーズとは風味も何もかも違って、すごく美味しいんです……これは食べれるようにしてほしい!!

でも豚からとれる乳はあまり多くはないようで、それならばと一気に豚の飼育数を5倍にし、そこから作られたチーズは高級品として売り出すことにしました。ですが、これが貴族の中でもかなり好評で…というよりも、国王陛下と王妃様がその味に惚れ込んでしまい、王室御用達になってしまったので、さらに買いにくくなってしまったとか。私たちは特別にたまに卸してもらっているので、そこは領主の特権ですね。それでもたまになんですよ!

豚の飼育数を増やしたことでほかにもいいことがあったのです。元々ナシェルカの領地では野菜の廃棄が問題になっていました。だからこそ野菜で糸を染め、少しでも廃棄数を減らしていたのですが、それでも微々たるものでした。だって、染めるのに量はそこまでたくさん必要にはならないのです。

でも今回豚の飼育量を増やしたことでその廃棄する予定だった野菜を餌に回すことができたのです。もちろんヤギにもあげられるのですが、意外に繊細なヤギはなんでも食べられるわけではありません。その点豚は私たちが食べられるものはほとんどなんでも食べることができるんです。ながーい腸でしっかりと消化できるんだそうです。そのため、野菜の廃棄にも悩むことも無くなりました。

本当に豚様って素晴らしい。


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