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惚れ薬作戦
また失敗に終わったわ。
跳び箱を運んでウルファと倉庫に閉じ込められるなんて、どうしてこんなことになったのかしら。
しかも、そのせいでウルファと私があんな風に近づいてしまうなんて!本来なら、アリシアとウルファがこうなるべきなのに……
「……もしかして……開けない方が良かったのでしょうか?」
セリカの声が、どこか申し訳なさそうに私の耳に届く。
「そんなことないわ、ちょっとした手違いだったから助かった……」
私は微笑んでそう言いながらも、心の中では何度目かの失敗にうんざりしていた。
計画通りに行かないことなんて分かってはいたけれど、毎回ウルファと少しずつ「いい感じ」になってしまう自分が、本当に不甲斐なくて嫌になる。
それでも、諦めるわけにはいかない。ウルファとアリシアを結びつけるためには次こそ完璧な作戦を考えなければ。
寮の自室で私はため息をつきながら椅子に座るとセリカが静かにブラシを取り出す。私の髪を優しくとかし始めたその手つきが、どこか落ち着く。
ブラシが髪の中をすーっと滑る感覚が心地良く、私は目を閉じてその手のひらの温かさを感じた。セリカの手が髪を整えていくたびに静かな安堵感が広がっていく。
「それにしても、この季節は寒くなりましたね。朝晩は特に冷えますし」
「確かに寒くなってきたわね……」
「はい。あったかいお茶が一番ですよね」
「温かい……」
私は少し考え込む。温かいお茶……
「あ!」
突然、ある考えが頭に浮かんだ。そのアイデアが脳裏に閃いた瞬間、思わずにやりと笑みがこぼれそうになる。
ウルファとアリシアが運命の相手同士になるためにはもっと大胆で確実な作戦が必要よ。
そう、二人が自然に仲良くなれるようにもっと完璧な舞台を用意するのよ!
私の心は一気に盛り上がる。確信が生まれた。今までの計画では足りなかった、今度こそ決定的な一手を。
媚薬作戦!
その言葉が頭の中で響くと私の心の奥で妙に高鳴るものを感じた。
まさに悪役令嬢シルヴィアのアレ。ウルファに試すべきお約束のアレ。
アレとは悪役令嬢シルヴィアがウルファに怪しい薬を飲ませて「愛の力」とやらで失敗してしまうお約束のアレよ。
でも今回は違うわ。ウルファとアリシアのために使うんだから!これで二人の関係を、ぐっと加速させるわけ!
私はその考えに陶酔しながら、うっとりと目を閉じた。想像するだけで心が躍る。この計画が成功すれば、二人の運命の歯車は一気に回りだすのだ。
でも、問題はどうやって使うか、だ。
慎重に考えなければならないわ。二人にそれらしい理由で渡してもすぐに怪しまれるだろうし、ウルファがそれに気づいたら怒るに決まっている。
頭の中でシナリオを次々と考えてみる。けれど、どれもリスクが高すぎる。もしウルファが怪しんだら?もしアリシアが嫌悪感を抱いたら?
それにさらに難しいのは、私が本当にこれを成功させたいのか、ということ。
だって……もし媚薬が効いて、ウルファとアリシアがラブラブになったら……
その先を考えると、どこかで胸が締め付けられるような気がした。
私の中で何かが微かに揺らぐ。もし本当に二人が幸せそうにしていたら、私はその光景に耐えられなくなるかもしれない。
でも――
「ここで揺らいではダメ!」
「え、な、何かですか……?」
私は強く自分に言い聞かせる。ウルファとアリシアが結ばれるのは私の使命なのだから。それ以上でも以下でもない、絶対にやり遂げなければならない。
彼らを引き離すわけにはいかない。この運命を私はどうしても見届けたい。これを完璧に成功させてみせるんだから。
自分を鼓舞するように深呼吸をひとつ。全身に流れるその決意を、再確認した。
◆
科学室に足を踏み入れた瞬間、その空間に漂う独特の雰囲気に思わず背筋がぞくりとした。
普通の学園でこんな施設が許されるわけないけれど、この学園はなんでもあり。だって、乙女ゲームだもの。
棚に並べられた薬品や器具はまさに「ここで何かを作れ」と言わんばかりの配置。
薬品の瓶は色とりどりで、そこに何が入っているのかすらわからない。ピンク色に輝く液体、青く光る粉末……怪しいけれど、今の私はもう後戻りできない。
薬の作り方はお父様にいざという時に作れと言われて叩き込まれたからわかる。シルヴィアは既成事実を作るために使ったけど私は違う。私はアリシアとウルファの為に使う!
慎重に瓶を取り、ひとつひとつ中身を確認しながら、フラスコに流し込んでいく。計量し、指定された分量を守って。ピンクと金色に変化する液体が甘く芳しい香りを漂わせ始めると、なんだか胸が高鳴った。
「よし、これで……」
媚薬作りの仕上げに入ったその時、ドアの開く音が耳に届く。
「……誰!?」
振り返ると、そこにはウルファが立って、冷静にこちらを見下ろしている。
驚きや疑問の色は一切なく、余裕を漂わせていた。
「何をしてるんだ?」
言葉が詰まる。必死に口を開こうとするが、あまりに急な状況に言い訳もまとまらない。何とか取り繕うが、ウルファの鋭い視線は逃れられない。
「え、ええっと……その……セリカは……?」
「あぁ、見張り?無駄だな。俺の命令が優先だって知らなかったのか?」
焦りのあまり、口ごもる私。セリカに見張りを頼んでいたけれど、どうやらウルファには全く通用しなかったらしい。ウルファの権力が示すその一言に私の足元がふらつくような気がした。
「それより、お前が作ってるその怪しい液体、なんなんだ?」
「こ、これは……ただの、飲み物よ!ほら、運動後に飲むといい感じのやつ!」
「へぇ……」
私は必死にフラスコを握りしめながら、焦った声を出すとウルファが一歩前に出て、その顔がぐっと近づく。高貴な顔立ちが、私をじっと見つめる。
「飲み物ねぇ。なら俺が先に試してみてもいいか?」
「……えっ!?」
私の手元をじっと見つめるウルファの視線に心臓がバクバクとする。彼の口元には明らかに含み笑いのようなものが浮かんでいて、あの笑みの意味がわからなかった。
「何か問題でも?」
「い、いや!それはその、まだ完成してないの!未完成のものなんて危険だから!」
「未完成ね……じゃあ、何のために作ってる?」
言い訳の言葉がどんどん詰まっていく。これ以上何か言えば余計に怪しまれるし、下手に誤魔化してもバレるのがオチだ。
「何に使うかは知らないが、俺に隠し通せると思うなよ?」
「ほ、本当にこれは、本当にただの栄養剤で……」
「嘘だな」
そう言い切るとウルファは私の持つフラスコを奪おうと手を伸ばしてきたので私は慌ててそれを背後に隠す。
「返せ。危ないものならなおさら俺が預かるべきだ」
「だ、ダメ!これは絶対に……」
その瞬間、ウルファの顔に不穏な笑みが広がり、素早く私の後ろに回ってフラスコを奪った。
「ただの栄養剤なら、ここで俺が飲んで試してみるか?」
「や、やめなさい!絶対にやめなさい!」
私は叫んだが、ウルファはそのまま、少しも驚くことなく私を見つめ続け、私の目の前でその液体を飲もうとしている。
「……ウルファ!やめて!」
私は必死になって叫んだ。こんな怪しい液体を彼が飲んだらどうなるか、私だってわからない。もし失敗していたら、体に害があるかもしれない。そんな不安が頭をよぎった。
「何、怖がってるんだ?」
ウルファは冷ややかに言った。彼の鋭い視線が、私のすべてを見透かすかのように突き刺さる。
「だったら私が飲むわ!」
その言葉を口にした瞬間、私はフラスコを奪い取って、勢いよくその中身を飲み干してしまった。
「シルヴィア、何やってるんだ!?」
ウルファが驚き、慌てた声を上げるが、私は彼の言葉に耳を貸す暇もない。どんな結果が待っていようと、私はこの責任を取らなければならない。
――ゴクリ。
液体が喉を通り、身体の中にじわじわと広がっていく感覚に襲われる。顔が熱くなり、頭がぼんやりと霞んでいく。
「……っ、何これ、変な感じ……」
私は胸元に手を当て、体がふらつくのを感じながら言葉を絞り出す。ウルファが慌ててこちらに駆け寄り、私を支えるように手を伸ばす。
「おい!大丈夫か?何が入ってたんだ?」
「な、なんでもないわよ……!成功してるか確かめるために飲んだだけ……」
「馬鹿か、お前!」
ウルファが怒り混じりに叫ぶが、私の頭の中ではもう何も考えられなかった。彼の顔が近づくにつれて、体の中の熱が増していく。
「おい、無理するなって!」
ウルファの声が焦りを帯び、私を支える手がさらに強くなった。その手に引き寄せられ、私は体のバランスを崩し――
そして、とうとうウルファの胸に倒れ込んでしまった。
――これ、絶対に失敗した。
跳び箱を運んでウルファと倉庫に閉じ込められるなんて、どうしてこんなことになったのかしら。
しかも、そのせいでウルファと私があんな風に近づいてしまうなんて!本来なら、アリシアとウルファがこうなるべきなのに……
「……もしかして……開けない方が良かったのでしょうか?」
セリカの声が、どこか申し訳なさそうに私の耳に届く。
「そんなことないわ、ちょっとした手違いだったから助かった……」
私は微笑んでそう言いながらも、心の中では何度目かの失敗にうんざりしていた。
計画通りに行かないことなんて分かってはいたけれど、毎回ウルファと少しずつ「いい感じ」になってしまう自分が、本当に不甲斐なくて嫌になる。
それでも、諦めるわけにはいかない。ウルファとアリシアを結びつけるためには次こそ完璧な作戦を考えなければ。
寮の自室で私はため息をつきながら椅子に座るとセリカが静かにブラシを取り出す。私の髪を優しくとかし始めたその手つきが、どこか落ち着く。
ブラシが髪の中をすーっと滑る感覚が心地良く、私は目を閉じてその手のひらの温かさを感じた。セリカの手が髪を整えていくたびに静かな安堵感が広がっていく。
「それにしても、この季節は寒くなりましたね。朝晩は特に冷えますし」
「確かに寒くなってきたわね……」
「はい。あったかいお茶が一番ですよね」
「温かい……」
私は少し考え込む。温かいお茶……
「あ!」
突然、ある考えが頭に浮かんだ。そのアイデアが脳裏に閃いた瞬間、思わずにやりと笑みがこぼれそうになる。
ウルファとアリシアが運命の相手同士になるためにはもっと大胆で確実な作戦が必要よ。
そう、二人が自然に仲良くなれるようにもっと完璧な舞台を用意するのよ!
私の心は一気に盛り上がる。確信が生まれた。今までの計画では足りなかった、今度こそ決定的な一手を。
媚薬作戦!
その言葉が頭の中で響くと私の心の奥で妙に高鳴るものを感じた。
まさに悪役令嬢シルヴィアのアレ。ウルファに試すべきお約束のアレ。
アレとは悪役令嬢シルヴィアがウルファに怪しい薬を飲ませて「愛の力」とやらで失敗してしまうお約束のアレよ。
でも今回は違うわ。ウルファとアリシアのために使うんだから!これで二人の関係を、ぐっと加速させるわけ!
私はその考えに陶酔しながら、うっとりと目を閉じた。想像するだけで心が躍る。この計画が成功すれば、二人の運命の歯車は一気に回りだすのだ。
でも、問題はどうやって使うか、だ。
慎重に考えなければならないわ。二人にそれらしい理由で渡してもすぐに怪しまれるだろうし、ウルファがそれに気づいたら怒るに決まっている。
頭の中でシナリオを次々と考えてみる。けれど、どれもリスクが高すぎる。もしウルファが怪しんだら?もしアリシアが嫌悪感を抱いたら?
それにさらに難しいのは、私が本当にこれを成功させたいのか、ということ。
だって……もし媚薬が効いて、ウルファとアリシアがラブラブになったら……
その先を考えると、どこかで胸が締め付けられるような気がした。
私の中で何かが微かに揺らぐ。もし本当に二人が幸せそうにしていたら、私はその光景に耐えられなくなるかもしれない。
でも――
「ここで揺らいではダメ!」
「え、な、何かですか……?」
私は強く自分に言い聞かせる。ウルファとアリシアが結ばれるのは私の使命なのだから。それ以上でも以下でもない、絶対にやり遂げなければならない。
彼らを引き離すわけにはいかない。この運命を私はどうしても見届けたい。これを完璧に成功させてみせるんだから。
自分を鼓舞するように深呼吸をひとつ。全身に流れるその決意を、再確認した。
◆
科学室に足を踏み入れた瞬間、その空間に漂う独特の雰囲気に思わず背筋がぞくりとした。
普通の学園でこんな施設が許されるわけないけれど、この学園はなんでもあり。だって、乙女ゲームだもの。
棚に並べられた薬品や器具はまさに「ここで何かを作れ」と言わんばかりの配置。
薬品の瓶は色とりどりで、そこに何が入っているのかすらわからない。ピンク色に輝く液体、青く光る粉末……怪しいけれど、今の私はもう後戻りできない。
薬の作り方はお父様にいざという時に作れと言われて叩き込まれたからわかる。シルヴィアは既成事実を作るために使ったけど私は違う。私はアリシアとウルファの為に使う!
慎重に瓶を取り、ひとつひとつ中身を確認しながら、フラスコに流し込んでいく。計量し、指定された分量を守って。ピンクと金色に変化する液体が甘く芳しい香りを漂わせ始めると、なんだか胸が高鳴った。
「よし、これで……」
媚薬作りの仕上げに入ったその時、ドアの開く音が耳に届く。
「……誰!?」
振り返ると、そこにはウルファが立って、冷静にこちらを見下ろしている。
驚きや疑問の色は一切なく、余裕を漂わせていた。
「何をしてるんだ?」
言葉が詰まる。必死に口を開こうとするが、あまりに急な状況に言い訳もまとまらない。何とか取り繕うが、ウルファの鋭い視線は逃れられない。
「え、ええっと……その……セリカは……?」
「あぁ、見張り?無駄だな。俺の命令が優先だって知らなかったのか?」
焦りのあまり、口ごもる私。セリカに見張りを頼んでいたけれど、どうやらウルファには全く通用しなかったらしい。ウルファの権力が示すその一言に私の足元がふらつくような気がした。
「それより、お前が作ってるその怪しい液体、なんなんだ?」
「こ、これは……ただの、飲み物よ!ほら、運動後に飲むといい感じのやつ!」
「へぇ……」
私は必死にフラスコを握りしめながら、焦った声を出すとウルファが一歩前に出て、その顔がぐっと近づく。高貴な顔立ちが、私をじっと見つめる。
「飲み物ねぇ。なら俺が先に試してみてもいいか?」
「……えっ!?」
私の手元をじっと見つめるウルファの視線に心臓がバクバクとする。彼の口元には明らかに含み笑いのようなものが浮かんでいて、あの笑みの意味がわからなかった。
「何か問題でも?」
「い、いや!それはその、まだ完成してないの!未完成のものなんて危険だから!」
「未完成ね……じゃあ、何のために作ってる?」
言い訳の言葉がどんどん詰まっていく。これ以上何か言えば余計に怪しまれるし、下手に誤魔化してもバレるのがオチだ。
「何に使うかは知らないが、俺に隠し通せると思うなよ?」
「ほ、本当にこれは、本当にただの栄養剤で……」
「嘘だな」
そう言い切るとウルファは私の持つフラスコを奪おうと手を伸ばしてきたので私は慌ててそれを背後に隠す。
「返せ。危ないものならなおさら俺が預かるべきだ」
「だ、ダメ!これは絶対に……」
その瞬間、ウルファの顔に不穏な笑みが広がり、素早く私の後ろに回ってフラスコを奪った。
「ただの栄養剤なら、ここで俺が飲んで試してみるか?」
「や、やめなさい!絶対にやめなさい!」
私は叫んだが、ウルファはそのまま、少しも驚くことなく私を見つめ続け、私の目の前でその液体を飲もうとしている。
「……ウルファ!やめて!」
私は必死になって叫んだ。こんな怪しい液体を彼が飲んだらどうなるか、私だってわからない。もし失敗していたら、体に害があるかもしれない。そんな不安が頭をよぎった。
「何、怖がってるんだ?」
ウルファは冷ややかに言った。彼の鋭い視線が、私のすべてを見透かすかのように突き刺さる。
「だったら私が飲むわ!」
その言葉を口にした瞬間、私はフラスコを奪い取って、勢いよくその中身を飲み干してしまった。
「シルヴィア、何やってるんだ!?」
ウルファが驚き、慌てた声を上げるが、私は彼の言葉に耳を貸す暇もない。どんな結果が待っていようと、私はこの責任を取らなければならない。
――ゴクリ。
液体が喉を通り、身体の中にじわじわと広がっていく感覚に襲われる。顔が熱くなり、頭がぼんやりと霞んでいく。
「……っ、何これ、変な感じ……」
私は胸元に手を当て、体がふらつくのを感じながら言葉を絞り出す。ウルファが慌ててこちらに駆け寄り、私を支えるように手を伸ばす。
「おい!大丈夫か?何が入ってたんだ?」
「な、なんでもないわよ……!成功してるか確かめるために飲んだだけ……」
「馬鹿か、お前!」
ウルファが怒り混じりに叫ぶが、私の頭の中ではもう何も考えられなかった。彼の顔が近づくにつれて、体の中の熱が増していく。
「おい、無理するなって!」
ウルファの声が焦りを帯び、私を支える手がさらに強くなった。その手に引き寄せられ、私は体のバランスを崩し――
そして、とうとうウルファの胸に倒れ込んでしまった。
――これ、絶対に失敗した。
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