13 / 35
帰郷
しおりを挟む
「そこまでです!」
ライカたちは善戦した。
術の発動時間差による戦力差は、六人で歌って互いの隙を埋めることで補完。だが倍の人数差をもってしても圧倒できないほどラグリォスの三人は強かった。
故に六人は時間稼ぎを選択。ディルマュラへの接触を防ぐことを念頭に立ち回り、ディルマュラは自身を囮にしたり術で遠距離から援護したりと三人を攪乱していた。
エイヌ枝部からの救援が到着したのは、六人が接敵してから約十五分後。
距離を考えればこのぐらいか、とライカは思い、予想以上に早かったわね、とオリヴィアは思った。
「私は風の神殿エイヌ枝部維穏院長、パラヤ・エルハムです。
ラグリォスの方々。不可侵の条約を破られるつもりなら、こちらとしても枝部の総力をあげてお相手しますが、よろしいか」
その言が本気なのは、後続する十頭ほどの騎馬隊が証明している。
十頭とはいえ重種。街道いっぱいに巨体が土煙を上げながら突き進んでくる様は圧巻であり、ユーコは少し怯えているように見えた。
「ここは退く。だがお前が贄になることに変わりは無い。忘れるな」
長身の女が言い捨てると三人は音も無く消えた。
はああっ、とオリヴィアが長い息を吐くと六人は同時に残心を解き、地面にへたりこんだり木にもたれ掛かったりした。
パラヤは修練生たちの様子に苦笑しつつ、どうにか立っているディルマュラに歩み寄り、跪《ひざまづ》く。
「やめてください。いまのぼくはただの修練生です」
「いえ。エイヌ王より、ディルマュラ修練生を、ディルマュラ・エイヌ・リュクス・アリュハ・サキア王太子殿下として扱い、保護するようにとご依頼がありました」
「まったくあの人は……。じゃあ、少なくとも父《はは》上はこうなることを予想していたのですか?」
「はい。今回お呼び立てしたのはそのことが起因しています」
ならば、とディルマュラは表情を引き締め、強く問いかける。
「確認します。エルガートさまの御身になにかあったのですか?」
言葉に詰まった。
「厳密に言えば、そうです。が、ライカたちを休ませるほうが先と存じます。一度エイヌ枝部までご案内したいのですが、よろしいですか?」
あっ、と小さく漏らしたのをシーナは聞き逃さなかった。
いくら精霊術が万能とはいえ、限界以上に使い果たした体力を回復するのには向かない。
「聞きたいことはわたしにもありますがディル。ここはお言葉に甘えましょう」
「ありがとうシーナ。みんな、立てるかい?」
おう、としゃがれ声のライカが手をあげたのが唯一の反応だった。
いい加減ノドを使わずに歌う方法を習得させないと、彼女の美声が喪われてしまうな、とディルマュラは危惧した。
* * *
「眠ったほうがいいですよ」
「いえ。ここはもうエイヌ領。そしてあなた方がぼくを王太子として扱うのなら、そうもいきません」
パラヤと同じ馬に座るディルマュラはしかし、眠気を見せることもせず、きりりと前を見据えていた。
オリヴィアでさえ目を開けているのがやっと、他の四人は睡魔に抗うことを早々に諦め、手綱を握る風師に馬の背から落ちないよう支えて貰っている状態だ。
一同が乗る重種は背中が広く、鞍は乗せていない。その背には馬の横っ腹まで届くサイズの柔らかな布がかけてあるだけ。安定して騎乗するためには他種の馬のそれとは違う技術が必要となる。この技術習得は修練生一年目の必修カリキュラムに含まれている。
「そういう頑固なところ、王后陛下によく似ていらっしゃいます」
「母上のこと、知っているのですか?」
こちらを振り仰ぐディルマュラの瞳は熱を帯び、眠気は感じなかった。
「そりゃあもう。わたしも王后陛下もエイヌ生まれのエイヌ育ち。修練生の同期でしたから、何度も何度も拳を合わせたりしました」
「へえ、母上の現役時代、ですか……」
瞳の熱の奥にあるのは逡巡。
いくら肉親とはいえ、王后の立場にいる女性の過去を興味本位で訊いてはいけないのでは、という。
「大丈夫ですよ。あの人とわたしの間に墓場まで持っていくような秘密はありません。ですのでなんでも訊いてください。眠気覚ましぐらいにはなると思いますよ」
そう言われて質問がぱっと思いつくほどディルマュラの意識は覚醒しておらず、ただぐるぐると頭部を回すだけに終わった。
「ふふ。ではわたしからお話しましょう。王太子殿下の伽を務めさせていただけるなんて僥倖ですもの」
「あ、はい。お願い、します」
「では、折り紙と野良猫の話から」
「な、なんですかそれは」
そのタイトルから一度は目を見開くディルマュラだったが、柔らかなパラヤの声音と緩やかな蹄の音。そよ風は心地よく、加えて先ほどの激闘による疲労。
これで眠るなと言うほうが酷というものだ。
ゆらゆらと揺れていた頭はやがてパラヤの豊かな双房へとすん、と乗り、それでも意地で開いていようとするまぶたは、パラヤがひっそりと展開する子守歌(ニンナンナ)によってゆっくりと閉じていった。
にも関わらずオリヴィアだけはまぶたを頑なに閉じようとしなかったのは、もはや執念すら感じるほどだった。
* * *
六人は枝部に到着するとその足で寮の空き部屋に通され、翌朝までの休息が命じられた。
王太子として扱う、と明言されたディルマュラも同室だったことにオリヴィアは訝しんだが、眼前のベッドの魔力には抗えなかった。
そして翌朝。
「面会の予定が遅れたことに対して修練が足りません、とは言いません」
ライカたち六人はエイヌ王アメルテと、王妃ルリのふたりと面会していた。
場所は王夫妻の執務室。
事務机に書類の山。壁や本棚に染み込んだコーヒーの香り。こういうのはどこも一緒だな、とライカはどこか親近感を感じていた。
が、そこかしこにディルマュラの写真や、幼い頃の彼女が描いたとおぼしきクレヨン画、果ては彼女のフィギュアまで並べられているのは、さすがに親莫迦がすぎるのではとも思った。
「ラグリォスの方々を相手によくぞ無事に切り抜けたことをまずは喜びたいと思います」
親子の再会ならこっちまで付き合わせないで欲しい、と内心毒づくオリヴィアに、執務机に座るアメルテが視線を向ける。
オリヴィアが立つのは王夫妻の正面から少しずれた壁際。
ディルマュラはアメルテの右。ライカとミューナは執務机の前に置かれたソファに並んで、ユーコはふたりの正面にちょこんと座っている。
シーナの姿が見えないが、きっとどこかに隠れているのだろう。
「無論、あなた方の無事も喜んでいます。……オリヴィアさん。ルイマ村のこと、私からもお礼を言わせてください」
ルイマ村、と言われて疑問符を浮かべるオリヴィアに、シーナがそっと耳打ちする。
「ああ、あの件でしたらディルマュラ殿下よりお礼を賜ってますので」
「それでも、です。わたし自身、国庫は国民のためにあるもの、という原則を忘れそうになっていたのですから。エイヌの王として、改めてお礼をさせてください」
「あたしはただの民草です。そういうことを言われても困ります」
相手は王族で、同僚の親なんだからもう少し愛想良くした方がいいんじゃないか、という思いも少しは湧き上がったが、自分も血筋だけなら王族なんだからいいや、と踏み潰した。
なにより、八つ当たりのようにエウェーレルの国庫を使わせた、という慚愧の念がオリヴィアの心を不安定にさせている。
そんな思いがにじみ出ていたのか、アメルテは顔を曇らせ、
「……そうですね。失礼しました」
言って傍らに立つルリと共に頭を下げる。
王族がそんな簡単に頭を下げていいのか、と思うがこれ以上本題が逸れることを危惧して止めた。
「ともあれ、今回お呼び立てしたのは他でもありません。リーゲルトさんの行方が判明しました」
え、とユーコが小さく驚きの声をあげる。
「発見されたのはファルス山脈の最奥。エルガートさまのお住まいです」
オリヴィアでさえ、驚きの声をあげた。
ライカたちは善戦した。
術の発動時間差による戦力差は、六人で歌って互いの隙を埋めることで補完。だが倍の人数差をもってしても圧倒できないほどラグリォスの三人は強かった。
故に六人は時間稼ぎを選択。ディルマュラへの接触を防ぐことを念頭に立ち回り、ディルマュラは自身を囮にしたり術で遠距離から援護したりと三人を攪乱していた。
エイヌ枝部からの救援が到着したのは、六人が接敵してから約十五分後。
距離を考えればこのぐらいか、とライカは思い、予想以上に早かったわね、とオリヴィアは思った。
「私は風の神殿エイヌ枝部維穏院長、パラヤ・エルハムです。
ラグリォスの方々。不可侵の条約を破られるつもりなら、こちらとしても枝部の総力をあげてお相手しますが、よろしいか」
その言が本気なのは、後続する十頭ほどの騎馬隊が証明している。
十頭とはいえ重種。街道いっぱいに巨体が土煙を上げながら突き進んでくる様は圧巻であり、ユーコは少し怯えているように見えた。
「ここは退く。だがお前が贄になることに変わりは無い。忘れるな」
長身の女が言い捨てると三人は音も無く消えた。
はああっ、とオリヴィアが長い息を吐くと六人は同時に残心を解き、地面にへたりこんだり木にもたれ掛かったりした。
パラヤは修練生たちの様子に苦笑しつつ、どうにか立っているディルマュラに歩み寄り、跪《ひざまづ》く。
「やめてください。いまのぼくはただの修練生です」
「いえ。エイヌ王より、ディルマュラ修練生を、ディルマュラ・エイヌ・リュクス・アリュハ・サキア王太子殿下として扱い、保護するようにとご依頼がありました」
「まったくあの人は……。じゃあ、少なくとも父《はは》上はこうなることを予想していたのですか?」
「はい。今回お呼び立てしたのはそのことが起因しています」
ならば、とディルマュラは表情を引き締め、強く問いかける。
「確認します。エルガートさまの御身になにかあったのですか?」
言葉に詰まった。
「厳密に言えば、そうです。が、ライカたちを休ませるほうが先と存じます。一度エイヌ枝部までご案内したいのですが、よろしいですか?」
あっ、と小さく漏らしたのをシーナは聞き逃さなかった。
いくら精霊術が万能とはいえ、限界以上に使い果たした体力を回復するのには向かない。
「聞きたいことはわたしにもありますがディル。ここはお言葉に甘えましょう」
「ありがとうシーナ。みんな、立てるかい?」
おう、としゃがれ声のライカが手をあげたのが唯一の反応だった。
いい加減ノドを使わずに歌う方法を習得させないと、彼女の美声が喪われてしまうな、とディルマュラは危惧した。
* * *
「眠ったほうがいいですよ」
「いえ。ここはもうエイヌ領。そしてあなた方がぼくを王太子として扱うのなら、そうもいきません」
パラヤと同じ馬に座るディルマュラはしかし、眠気を見せることもせず、きりりと前を見据えていた。
オリヴィアでさえ目を開けているのがやっと、他の四人は睡魔に抗うことを早々に諦め、手綱を握る風師に馬の背から落ちないよう支えて貰っている状態だ。
一同が乗る重種は背中が広く、鞍は乗せていない。その背には馬の横っ腹まで届くサイズの柔らかな布がかけてあるだけ。安定して騎乗するためには他種の馬のそれとは違う技術が必要となる。この技術習得は修練生一年目の必修カリキュラムに含まれている。
「そういう頑固なところ、王后陛下によく似ていらっしゃいます」
「母上のこと、知っているのですか?」
こちらを振り仰ぐディルマュラの瞳は熱を帯び、眠気は感じなかった。
「そりゃあもう。わたしも王后陛下もエイヌ生まれのエイヌ育ち。修練生の同期でしたから、何度も何度も拳を合わせたりしました」
「へえ、母上の現役時代、ですか……」
瞳の熱の奥にあるのは逡巡。
いくら肉親とはいえ、王后の立場にいる女性の過去を興味本位で訊いてはいけないのでは、という。
「大丈夫ですよ。あの人とわたしの間に墓場まで持っていくような秘密はありません。ですのでなんでも訊いてください。眠気覚ましぐらいにはなると思いますよ」
そう言われて質問がぱっと思いつくほどディルマュラの意識は覚醒しておらず、ただぐるぐると頭部を回すだけに終わった。
「ふふ。ではわたしからお話しましょう。王太子殿下の伽を務めさせていただけるなんて僥倖ですもの」
「あ、はい。お願い、します」
「では、折り紙と野良猫の話から」
「な、なんですかそれは」
そのタイトルから一度は目を見開くディルマュラだったが、柔らかなパラヤの声音と緩やかな蹄の音。そよ風は心地よく、加えて先ほどの激闘による疲労。
これで眠るなと言うほうが酷というものだ。
ゆらゆらと揺れていた頭はやがてパラヤの豊かな双房へとすん、と乗り、それでも意地で開いていようとするまぶたは、パラヤがひっそりと展開する子守歌(ニンナンナ)によってゆっくりと閉じていった。
にも関わらずオリヴィアだけはまぶたを頑なに閉じようとしなかったのは、もはや執念すら感じるほどだった。
* * *
六人は枝部に到着するとその足で寮の空き部屋に通され、翌朝までの休息が命じられた。
王太子として扱う、と明言されたディルマュラも同室だったことにオリヴィアは訝しんだが、眼前のベッドの魔力には抗えなかった。
そして翌朝。
「面会の予定が遅れたことに対して修練が足りません、とは言いません」
ライカたち六人はエイヌ王アメルテと、王妃ルリのふたりと面会していた。
場所は王夫妻の執務室。
事務机に書類の山。壁や本棚に染み込んだコーヒーの香り。こういうのはどこも一緒だな、とライカはどこか親近感を感じていた。
が、そこかしこにディルマュラの写真や、幼い頃の彼女が描いたとおぼしきクレヨン画、果ては彼女のフィギュアまで並べられているのは、さすがに親莫迦がすぎるのではとも思った。
「ラグリォスの方々を相手によくぞ無事に切り抜けたことをまずは喜びたいと思います」
親子の再会ならこっちまで付き合わせないで欲しい、と内心毒づくオリヴィアに、執務机に座るアメルテが視線を向ける。
オリヴィアが立つのは王夫妻の正面から少しずれた壁際。
ディルマュラはアメルテの右。ライカとミューナは執務机の前に置かれたソファに並んで、ユーコはふたりの正面にちょこんと座っている。
シーナの姿が見えないが、きっとどこかに隠れているのだろう。
「無論、あなた方の無事も喜んでいます。……オリヴィアさん。ルイマ村のこと、私からもお礼を言わせてください」
ルイマ村、と言われて疑問符を浮かべるオリヴィアに、シーナがそっと耳打ちする。
「ああ、あの件でしたらディルマュラ殿下よりお礼を賜ってますので」
「それでも、です。わたし自身、国庫は国民のためにあるもの、という原則を忘れそうになっていたのですから。エイヌの王として、改めてお礼をさせてください」
「あたしはただの民草です。そういうことを言われても困ります」
相手は王族で、同僚の親なんだからもう少し愛想良くした方がいいんじゃないか、という思いも少しは湧き上がったが、自分も血筋だけなら王族なんだからいいや、と踏み潰した。
なにより、八つ当たりのようにエウェーレルの国庫を使わせた、という慚愧の念がオリヴィアの心を不安定にさせている。
そんな思いがにじみ出ていたのか、アメルテは顔を曇らせ、
「……そうですね。失礼しました」
言って傍らに立つルリと共に頭を下げる。
王族がそんな簡単に頭を下げていいのか、と思うがこれ以上本題が逸れることを危惧して止めた。
「ともあれ、今回お呼び立てしたのは他でもありません。リーゲルトさんの行方が判明しました」
え、とユーコが小さく驚きの声をあげる。
「発見されたのはファルス山脈の最奥。エルガートさまのお住まいです」
オリヴィアでさえ、驚きの声をあげた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
美人生徒会長は、俺の料理の虜です!~二人きりで過ごす美味しい時間~
root-M
青春
高校一年生の三ツ瀬豪は、入学早々ぼっちになってしまい、昼休みは空き教室で一人寂しく弁当を食べる日々を過ごしていた。
そんなある日、豪の前に目を見張るほどの美人生徒が現れる。彼女は、生徒会長の巴あきら。豪のぼっちを察したあきらは、「一緒に昼食を食べよう」と豪を生徒会室へ誘う。
すると、あきらは豪の手作り弁当に強い興味を示し、卵焼きを食べたことで豪の料理にハマってしまう。一方の豪も、自分の料理を絶賛してもらえたことが嬉しくて仕方ない。
それから二人は、毎日生徒会室でお昼ご飯を食べながら、互いのことを語り合い、ゆっくり親交を深めていく。家庭の味に飢えているあきらは、豪の作るおかずを実に幸せそうに食べてくれるのだった。
やがて、あきらの要求はどんどん過激(?)になっていく。「わたしにもお弁当を作って欲しい」「お弁当以外の料理も食べてみたい」「ゴウくんのおうちに行ってもいい?」
美人生徒会長の頼み、断れるわけがない!
でも、この生徒会、なにかちょっとおかしいような……。
※時代設定は2018年頃。お米も卵も今よりずっと安価です。
※他のサイトにも投稿しています。
イラスト:siroma様
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる