大東亜戦争を有利に

ソ連からの独立

Ａ国の隣国の話

　Ａ国の隣はローランドという国だ。　ローランドの隣はソ連だ。（まだ崩壊していない。）　で、ソ連の傀儡（カイライ）政権のウラワスク大統領の独裁だった。　Ａ国が民主化して、選挙で選ばれた大統領は、ラムスという、以前Ａ国で民主化運動の指導者だったヒトだ。　表向きは日本の影は無い。　しかし裏では、日本の影響がものすごかった。　一番に替わったのは、教育機関だった。　まず、以前の独裁者礼賛は影をひそめた。　（司法、行政、立法の三権が分立された。）　教育は、日本から教育勅語を取り入れた。　毎日、校庭で校長が読み上げる、短いからすぐに終わる。　もちろん、Ａ国風に直してあるが、基本は同じだ。　教員は全員、この勅語の前で宣誓しなければ採用されなかった。　以前の独裁政権の役人も宣誓により採用された。　差別はしない。　しかし独裁政権で権力を違法行使した者は区別された、まあ刑務所送りだ。　収容所で、拷問など虐殺に加担した者は罪に応じて処刑された。　行政の改革などは、日本から取り入れたテレビの影響が大きかった。　街頭にまず、設置されたテレビにＡ国の大衆は影響を受けた。　日本国機動部隊の空母の母港になり、Ａ国は、ソ連の影響がまったくなくなった。　共産党独裁に対抗するのは、武力しかない。　それが、山田総理の理念である。　民主化へ転がりだした輪は止まることなく廻りだした。　言いたいことが言える、なんとありがたいことか。　もうＡ国国民は絶対に以前には戻りたくなかった。　Ａ国国会前の広場には慰霊碑がある。　独裁政権で拷問などで亡くなった人の慰霊碑だ。　そこには、ニーニャのご両親の名もある。　全員で２万人あまりだ。　流した血は少なくなかった。　Ａ国の経済が廻りだし、国民の生活が豊かになってきた。　これを指をくわえて見ていたのが、ローランドの国民だ。　独裁政権のウラワスク大統領は情報統制や、危険分子狩りで対抗した。　しかし人の口には戸は建てられない。　ローランド国民は半島のような事大主義ではなかった。　ソ連建国以前はローランドは普通の国であり、独裁政権でもなかった。　それが、緩衝地帯となり、ソ連の傀儡と成り果てたのだ。　　日本はＡ国の隣国でもあり、影響があると紛争に発展する可能性もあると警戒していたが。　とうとう、ソ連がローランドに介入した。　Ｔ３４戦車がローランドに入る。　Ａ国は戦慄した、Ｔ３４がＡ国まで来たらどうするのか。　しかしＡ国は日本と安保条約があった。　それ以前に、Ａ国には日本から渡されたトヨス戦車があった。　シナのＴ３４を押し返した。　その亜細亜型をさらに改良して７５万に落としたやつだ。　Ａ国ラムス大統領は、ローランドにソ連が介入するのは、Ａ国への横暴である、と演説した。　ローランド難民が怒涛のごとく平和なＡ国に押し寄せたからだ。　その数２００万とも３００万とも言われた。　Ａ国はたいへんだ、国が傾く、しかし撃ち殺すわけにはいかない。　道路にあふれたローランド難民。　とうとう日本国の今上陛下が山田総理を呼んだ。　空母のローランドへの派遣だ。　最新の空母ナデシコサクヤがローランドへ強襲した。　ジェット機が爆弾をだいて空母から発艦する。　目標はソ連のクレムリンだ。　　しかし爆弾は落ちなかった。　直前にクレムリンは平和的解決を日本に進言してきたのだ。　まあ、早い話が、降参です、だ。　　目標に１０センチの誤差で当たる爆弾では、クレムリンも真っ青だ。　だれも、命は惜しいからね。　　クレムリンはローランドへの介入はやめる、で日本はソ連に介入しない相互条約で話は落ち着いた。　　ローランドの民主化はまたあとの話で。