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インドネシア海軍
もう好き勝手はさせない。
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ジャクパックで、ある意味、お手柄のインドネシア海軍だ。 駆逐艦艦長はハナが高い。 以前はインドネシア海軍とは名ばかりのボートで警戒をしていた。 わずか150トンくらいの小型船だ。 エンジンもポンポン蒸気で、動かすとポンポンポンポンと音がでるからポンポン船とあだ名がついた。 それが、2隻ある限りだ。 まあ1隻は予備だ。 西洋諸国から日本の助けで独立した。 武器を日本は無償で援助して兵隊の訓練までしてくれた。 しかし、戦いは厳しく多くの同胞の血が大地を染めた。 その同胞の多くの血で独立ができた。 独立後はたいへんだった。 いくら日本が援助してくれるといっても、何から何までは、無理だ。 まだ、日本のおかげで再度植民地にならないからマシなほうだ。(日本の空母が寄航してくれる。) 民主主義と経済の勉学を日本で終えたインドネシア人留学生が国に帰り執務をおこなうと、すこしは国が軌道に乗り始めた。 なかなか、軍備まで手が回らない、日本が無償援助した武器しかない軍隊であった。 それでも、兵士は誇り高かった。 なぜなら独立を自らの血でなしとげたからだ。 日本はインドネシアに覇権をとなえなかった。 西洋諸国とは違う有色人種の国だ。 これ以上日本に迷惑はかけられない。 インドネシア海軍は警備艇2隻で、やりくりしていた。・・・ 少し前だ。 突然、シナ海軍の軍艦が領海をうろつき始めた。 だんだん、中に入るようになった。 我が物顔で、わが国の領海をうろつく。 始めは警備艇で警告をするために近づいた。 すると、軍艦が、わざと幅寄せして、わが警備艇を波であおって寄せ付けないのだ。 まあ大きさが我が警備艇はシナの軍艦の3割ほどだ。 シナの水兵が、こちらを指差して笑っていた。 悔しいがなんともできない。 「ここは、インドネシアの領海です、ただちに立ち去りなさい。」 とスピーカーで警告するがシナの軍艦の汽笛の音で消されてしまう。 これが、以前の状況だった。 インドネシアは島国だが、植民地支配で軍隊も、まして海軍はなかった。 独立して初めて海軍が造られたのだ。 伝統は、全くない。 あるのは、ヤル気だけだ。 独立軍時代に日本からもらった連絡艇を警備艇として使い、日本海軍へ研修生を送り、なんとかやりくりしていたのだ。 これではシナ海軍には刃が断たない。 軍隊とは一日にして成らずだ。 平和ボケの現在の日本人にはわからないだろう。 話し合いで解決なら、植民地支配もないだろう。 おママごとではないのだ。 世界は他人の心配なぞしてはくれない。 神も仏もアラーの助けもないものか。 とうとう、最後の手を首相が考えた。 首相の奥さんは日本人であった。 日本に研修中の銀座で知り合ったのだ。 首相は奥さんに里帰りをしてもらう。 横浜の港には政府関係者も当然、出迎える。 そこで、よもやま話をした。 「最近、シナの軍艦が呼んでもいないのに、来るわ。」 とこぼす。 それが回りまわって総理の耳に入る。 総理、海軍大臣に「軍艦の使わないものはないか。」 「そんな、使わない軍艦なんてありませんが。」 「では、予備の軍艦でもいいが。」 「古くて退役する駆逐艦がありますが。」 「そうだ、それをオレに廻してくれんか。」 「いいですが、何に使うんですか。」 「開発援助に亜細亜諸国に回すのさ。」 「そうですか、気がつきませんでした。」 「お古だが、なんとか亜細亜諸国が顔が立つように渡してくれ。」 「わかりました、国と詳細な事情を、教えてください。」 日本には軍隊の研修生が亜細亜諸国から定期的に派遣されてくる。 当然、海軍にも研修生はいる。 まあ人数は多くはないが。 その研修生を退役する駆逐艦で訓練させた。 日本海軍の訓練だ、生半可ではない。 そう、たるんだり、怠けると精神棒がオシリを直撃するのだ。 日本海軍の教官は精神棒の扱いから覚える、といわれるほどオシリを棒でドズクのがうまいのだ。 怪我なんかさせない。 休ませるヒマなんて無いのだ。 即、戦力の研修生だ。 半年の血がにじむ訓練の後、研修生らは訓練した駆逐艦で亜細亜諸国に帰る。 駆逐艦は海軍からの餞別がわりだそうだ。 駆逐艦の軍艦旗は、戻る国の軍隊旗に交換までしてあるのだ。 とうぜん、艦の整備する研修生も同乗しているのだ。 かゆいところに手が届く配慮だ。 付いてないのは艦の名前くらいだ。 餞別でもらった艦で故郷の国を目指す研修生だ。・・・・・・・・
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