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アマテラス改の寄航
フランス空軍の誇り
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正規空母アマテラス改がフランスのトゥーロン軍港に寄航した。 フランスへの正規空母寄航は初めてであった。 なぜか、米国や英国、独逸帝国には複数回、寄航したがフランスは初めてであった。 軍港の桟橋が水深が不足していたので連絡用の艦船をフランス側が用意してくれた。 初日はお決まりの軍や政府関係者へのお披露目だ。 フランス空軍は、帆布の戦闘機から金属の戦闘機になりつつあったが、複葉機が主で速度も200キロどまりだった。 仮想敵国はとうぜん、独逸帝国であり、かなり確執があるようだった。 フランス人はしゃべれても英語はしゃべらない、フランス語が最高の言葉であり誇りがあるからだそうだ。 軍事技術は独逸帝国からは、かなり遅れていた。(専門家いわく10年と。) しかし、誇りはすごかった。 まあ、誇りで戦争はできないが。 音速を超えるジェット機の発艦を見ても、米軍のようなハデな態度や興奮はなかった。(固まってはいたが、まあヤセ我慢だ。) 海軍がすごいのは、英国や米国、日本であり、フランスは地政学上でも陸軍国家であるからだ。(ナポレオンの国だ。) フランス陸軍は独逸帝国との国境にすごい要塞を築きつつあった。(マジノ要塞だが、実際はあっけなくヤラれる。) 戦車開発も独逸帝国にヒケを取らないときいている。(フランス人の言葉だ。) フランスでは海軍はオマケであるようだ。 まあ、今回はなりゆきでのフランス訪問である。 独逸帝国でのダム工事現場の話を振ってみたが、有益な情報はでなかった。 独逸帝国内での情報統制は完全に取れているようだ。 そのころ、ヘリの引継ぎで衛星写真のフィルムを受け取った日本政府は、衛星写真を検証していた。 例のダム工事現場の衛星写真だ。 防衛省の中央作戦室で、極秘会議である。 参加者は非公開であり、数人だ。 身分や氏名は読者にも明かせない。(著者もわからないからだ。) 「ふむ、まるで隕石落下だな。」 「なにも無い。」 「完全に破壊は成功したようだ。」 「ここまで、ロケット爆撃機突入がすごいとは。」 「とても地層破砕帯爆弾のみでは無理だな。」 「ロケット機を突入させたのは正解であったようだ。」 「それで、独逸帝国の反応は。」 「今のところ、原因など、本当のところ、わからないようですが。」 「うわさでは、あくまでウワサですが、ダム工事現場に危険な爆発物があったのではないかと論争になってるらしい。」 「原爆開発は独逸帝国も極秘だからな。」 「米国もそうだが、どの国も国民にはバレたくないようだ。」 「大量破壊兵器は脅しには使えるが、使うと跡が大変だろう。」 「たがいに原爆で相手を脅す、駆け引きの世界になるからな。」 「シュタイン博士の原爆開発は、どうか。」 「まあ、いつでもOKとのことだが、陛下が許可してくださらない。」(陛下は政治には基本、口をださない。) 「とうぜんだろう、関係ないヒトまで大量に殺すからな。」 「しかし、独裁国家(シナやソ連)が配備すると持たざるをえないぞ。」 「陛下は原爆に対抗できる兵器を作れと。」 「それは、無理と思うが。」 「日本国に無理という言葉は無いとも、おっしゃった。」・・・・・ 総理はとうとう例の計画を・・・・・ だめだ、まだ言えない。 しかし今回の件で数年独逸帝国原爆開発が延びた、それは確かである。 正規空母艦隊に原爆に対抗する兵器を装備する、これが総理の考えであった。 はたして実現は可能か・・・・・
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