大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

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シュリーマンの抵抗

どこに、逃げたのだ。

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 独逸帝国の首都ベルリンの今日の朝は、晴れていた。 
鳥がチュン、チュン、と鳴き(朝チュンではない。)少しつづ、毎日の動きが始まる。 
 今日も・・・・と突然、空襲警報か・サイレンが立て続けに鳴る。 
すわ、敵の空襲か、市民は自宅のラジオや、最近売り出したテレビを点ける。 
 街灯の広報拡声器も、しゃべりだした。 
「市民の皆さん、我が帝国のロンメロ将軍は戒厳令を発令しました、それぞれ自宅か、しかるべき場所で待機してください。 繰り返します・・・・」 
 ラジオやテレビからも、同じ文面をアナウンサーが読み上げる。 
独逸帝国内で、その戒厳令を聞いて、一番・驚いたのは ゲシュタポの連中だ。 
 シュリーマン総帥は熟睡だ。昨夜は遅くまで起きてたからか、熟睡していたのである。 (寝るとき秘書がミルクを・・・)それには、熟睡する睡眠薬入りである。 
 昨夜、遅くにロンメロから指令を受けたシュリーマンの秘書(フローラだ。)のしわざだ。 
そして、ロンメロはまずゲシュタポ司令部に足を運んだ。 
 ゲシュタポ司令部は、いつの間にかロンメロ軍団のV型戦車に囲まれていた。 
いかに、ゲシュタポが粛清などの威力があっても、それはヒト相手であり、軍隊の新型戦車では、歯が立たないのだ。 
 蟻の這い出るスキマもないほどV型戦車75ミリ砲に囲まれては、いかにゲシュタポといえども・・・・だ。 
ロンメロはゲシュタポ司令官に、ゲッペルン総帥暗殺の証拠を突きつける。 
 「まさか、あなたまで、カンではいないでしょうな。」 
「私は知らない、聞いてはいない、本当だ、ロンメロ信じてくれ。」 
 もう、必死のゲシュタポ司令だ。 
ロンメロは本気だ。 
 ゲシュタポ司令は悟る。 
否なら、ここで殺される。 
 だれも命は惜しい、特に今まで散々暗殺などやってきたヤツほど、自身の命が惜しいのだ。 
ロンメロはゲシュタポ司令官の糾弾は、ある程度でヤメにしたのだ。 
 こちらを裏切れないほど脅せばいいのである。 
敵はシュリーマンひとりだ。 
 取り巻きは、かんたんに裏切るだろうから敵は少ないほうがいいのである。 
ゲシュタポを黙らせたロンメロは総帥官邸へ急ぐ。 
 玄関にはフローラが待っていた。 
 「こちらです、見張りをドアに張りつけてあります。」 
「でかしたぞ。」 ロンメロは総帥寝所へいぞぐ。 
シュリーマンを確保すれば・・・・・ 
 ドアには数人の憲兵が、ロンメロを確認すると、敬礼する。 
「ごくろう。」とロンメロ将軍、 憲兵が合鍵でドアを開ける。 
 拳銃片手にロンメロは部屋に飛び込んだ。 
「いないぞ。」とロンメロ。 「そんなはずは・・・・」フローラが驚いた、先ほど確認したらシュリーマンは熟睡したいたはずだ。  
 フローラが、「あっ、・・・」と、暖炉を指差した。 
暖炉の奥に穴が開いている。 
 「非常脱出口か。」 ロンメロは確認する。 
敵もサルもの、ひっかくものだ。 
 秘書である、フローラも知らない、脱出口を作っていたのだ。 
ロンメロは、甘かったと仇を逃がしたことを悔しがる。 
 しかし、悔しがっていても始まらないのだ。 
脱出口は中の坑道が崩されて、追跡できないようになっていた。 
 「非常線を張れ。」 憲兵らにロンメロは指令する。 
もう、うかうかできない、ソ連へシュリーマンは必ず逃げるだろう。 
 そこまでの、非常線で必ずやシュリーマンを確保するのだ・・・ロンメロは部下に非常線の位置など指令して、猫の子一匹、這い出るスキも作らせなかったのだ。 
 シュリーマンVSロンメロは・・・果たして確保できるか、逃走されるのか。
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