満州国馬賊討伐飛行隊

ゆみすけ

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日本への留学

なんなら、日本へ来ないか。

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 全くの偶然だ。 倉田飛曹らが、97式でヘイジョウの街の上空へ、すると、遠くに砂煙だ。 「あそこだ。」 倉田はひらめく。 第六感というか、感覚がピピンと反応したのだ。 「あそこだ、砂煙だ。」 それは、まさに献女を乗せた馬車の砂煙だった。 前後を厳重に囲まれた馬車が2台、間違いない。 ヤツらは、助けが来る前に、さらった少女らをシナへ運ぼうというのだ。 シナに入れば、もう手は出せない。 シナとの紛争は日本政府も望まないだろう。 助けるとしたらシナの属国の朝鮮内でしかないのだ。 倉田飛曹はイッ瞬で、判断した。 あれは、献女の馬車に違いない。 それなら、ヤルだけだ。 97式の正確無比な射撃を見せてやる。 まさに、空の狙撃兵の名に恥じない働きであった。 97式の活躍で、かどわかされた少女らは助け出した。  無線で奉天飛行場に連絡する。 親達は飛行場で、待ち合わせだ。 今回の救出劇は、あぶなかった。 もう少し遅れれば救出は困難だ。 よく見ると、前回に救出した少女が、また居たのだ。 婆さんと二人で、倉田に頭を何度も下げて感謝の気持ちを伝える。 たしか、両親が降下兵に殺されたのだった。 よく見ると、倉田が渡したセーラーを着ている。 あの、平服の少女だ。 2回も助けたこととなる。 これも何かの縁だ。 倉田飛曹は、なにげなく言う。 「なんなら、日本に留学しないか、それなら、もうさらわれることも無い。」 夏果に取り、日本は夢の国だ。 本やラジオで見たり聞いたりしていたが、満州娘にとり、日本への留学は、まさに夢の話だ。 婆さんはびっくりだ。 なんせ、日本軍の士官(戦闘機乗りは最低でも下士官だ。)のお誘いだ。 乗らない手はない。 倉田の親類(制服を送った。)が里親として面倒を見ることとなる。  晴れて夏果は日本のJKとなった。 陸軍の、あきつ丸に便乗して日本に渡る夏果だ。 日本軍士官の誘いだから入国許可も即OKだ。 そして、制服を着て、もらった制服の女学校へ通うこととなる。 もう、朝鮮馬賊も日本本土では手が出せない。 すぐに、日本語を覚えて日本のJKに変身である。 朝鮮貴族の座敷牢で、人生が真っ暗な夏果だったが、いまは日本の空の下で、青春を謳歌している。  ポプラ並木を女子高生らが、黄色い声で騒いで登校である、「ねえ、宿題やってきた。」 「あっ、そういえば。」 「ねえ、夏果、見せてよ。」 「いいけど。」 「英語は夏果にかなわないもんね。」 キャ、キャとJKしている夏果だった。 両親がシナの降下兵に殺されて、村の母方の実家に引き取られて、朝鮮馬賊に2回もさらわれて、そして日本軍に2回とも助けられた夏果に、やっと平穏な生活が訪れたようだ。 
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